艇王2021 第3戦 金森隆志 vs 松本幸雄 in 津風呂湖 試合後対談
異色の対決を制したのは松本幸雄!!
勝負のキーになったのは緻密なレンジ戦略
―それでは艇王第三戦津風呂湖、結果の方、発表していただきたいと思います。スコアをお願いします!」
スコアを確認する両選手。
金森「うおー、えー!?」
松本「アブね!!!」
金森「俺余裕で負けたと思ったけど、こんなニアサイドだったの!?」
松本「今日の内らチーム10時まで、俺らアンラッキーフレンズだねって言ってましたよ。」
―ということで、勝者松本幸雄さんです。
金森「参りました。」
松本「絶対に負けたと思っていた。」
金森「俺も負けたと思っていた。だって、これじゃ勝てないだろうなと思っていたから。松本君がどんだけえぐいスコア持ってくるのかなと思って結構、気は楽だったんだけど、スコア見た瞬間うそーみたいな(笑)。」
松本「1900でしょ? 金森さんがやっているラインとか、やばい奴しか残ってないじゃないですか。逆にあとすげーちっちゃいか。9時に匹数発表の時に0って聞いて、これ絶対やばい奴狙っていると思って鳥肌立っていました。あの時3本だったら、逆に俺行けるなという。0って聞いてこれ絶対やられると思って揃えなくちゃとは思っていたんですけどね。よかった。」
金森「入れ替えは?」
松本「2回です。」
金森「え?俺沖は全く触んないように心掛けたから、沖が分からないんだけど、アベレージってどれぐらいだったの?」
松本「昨日えぐかったです。」
金森「昨日良かったんだ。」
松本「昨日は1500です 。」
金森「アベレージが?」
松本「ハイ、二キロくらいのがドカンと(笑)。今日は朝いきなり1280とかスパンと釣れて、2発目が4mとかに浮いている奴。」
金森「4m多かったよね。」
松本「あれがジョーダン投げると出てくるんですよね。」
金森「へー、そういうのあるんだ。沖は普段やらないから、自分が行っているフィールドに沖の環境を追求させてくれる場所がないからなぁ。ま、あるのかもしれないけれど。」
松本「早明浦とかめちゃめちゃ深いですもんね。」
金森「沖は60mとか」
松本「やっぱり岸に寄っちゃうみたいな。」
金森「岸も25mとかね。浅いところとかだと当然10mとか、それ以下のところもあるけど、沖というのが中四国のリザーバーで考えると沖っていうのがそんなに現実味がないというか。ワカサギがいるレイクもあるんだけど、メインではないからやっぱりバンクをどう釣るのかみたいなということが普段多いんだけど、来た時に付け焼刃で沖やっても、どのみち松本君の方が得意だろうし。」
松本「岸に寄らないんです。ただ関東と食い方が全然違ってめっちゃ苦労しました。」
金森「フロリダの可能性もあるし、色んな要素でここの癖というのが、すごく強いなと思ったんだけど、だから沖は捨ててたから沖がどんな魚がいるんだろうと思って。ライブスコープでは見てたんだけど、ちょっと普段やらないことやったって出ないし、松本君相手じゃ。もう自分らしいことしようと思って初日の午後からバンクおっかけるようにしたんだけど。」
松本「びくびくしながら見てましたけど。あんなとこやってるーと思って。」
金森「そうなんだ(笑)。だから縦しか触らなかった。岬とかなだらかな傾斜は全カットして。極力コンパクト、プラス縦。立木とか、レイダウンより立木が絡むところでタイミング見計らってフィーディング、でもフィーディングじゃないと寄らないし、寄ってたらフィーディングだし。そこのゲームだけやれるかなっていう感じ。俺もキックオフのフィッシュが1900gで。」
松本「あれはどこでどんな釣りで?」
金森「入野筋の上。狭い川っぽいところからふわっと広がるところの島があって、島の西側のふくらみというか。そこの壁沿いだけほかのバンクよりもいきなり水深が5、9mみたいな急深バンクがあって。」
松本「いきなり切り立っているところですか?」
金森「うん、落葉樹というか枝も落ちちゃう木のバンク。縦プラスオダも水中にからむし、小さい立木とは呼べないような何かというものも複合的にある場所が二か所あって。だからそこの行ったり来たりかな、が主戦場。」
松本「ずっと上にいましたもんね。」
金森「途中違う所、展開変えていって、昼前後は幅広く見ていって、ほかの筋だったり同じキーワードがほかでも効果的なのかどうなのかというチェックは昼のタイミングで。一番釣れると思うタイミングは個人的には二日目のプラで昼前後というのが釣れるなと思っていたから。特にバンクの魚は朝弱い。朝どうしても沖に出ちゃうから。」
松本「キーパーのパターンが5本釣ったうち4本は香束筋の岸です。一番西の土の岬、あそこがやっぱり昼過ぎに乗っかってくるんですよ。メインチャンネルにしかワカサギいないじゃないですか。ベースが12~14mにワカサギがいるんですよね。」
金森「確かによく映ってた。」
松本「あれが、大体土のところが多いので、土のところにしか浮かなかったんですよ俺。」
金森「もうワカサギを知ってる人だからこそだよね。土とか砂とかね。土砂系の水深でその当て方というのは。やっぱりワカサギフィールドを知っている人じゃないとそこまでパキパキ動けないもんね。」
松本「逆に俺あんまり知らないんですよね。」
金森「え、うそ?」
松本「いないんですよ。三島湖ってワカサギが。」
金森「あ、そうなんだ。俺関東イコールどこにもワカサギがいると勝手に思っちゃってた。」
松本「関東のワカサギレイクは亀山、津久井、相模、高滝。ワカサギは去年くらいから勉強し始めて、あんまり知らないんです。小森嗣彦さんがワカサギは土好きだよって言ってた気がすると思って。」
金森「確かに、ワカサギレイク行くと、春は特に顕著に表れるよね。どうしても産卵絡んじゃうから。ただそれ以外のワカサギの生態というのも詳しいわけじゃないし。」
松本「ただ、単純にライブスコープで見たものを信じた。」
金森「なるほどなー。」
松本「だから俺が釣ったところって川が狭くなるじゃないですか。あそこは最初に張り出す土の岬。」
金森「あそこの周りって結局、バンクが緩く伸びてくるバンクが多いから、俺のプランだとカットしちゃう場所なのよ。でも松本君があそこに浮いてるということは、なるほどね、合致したわ。」
松本「流れが岬に当たって吹き上がったりしたとこで、ワカサギがちょっと浮くんですよ。そこを水面で。今日は最終的に気付いたのは低気圧で魚が浮くじゃないですか。それからワカサギが12mから9mまで浮いちゃったんですよ。そしたら4、5mにいるバスが下にいるワカサギの群れに急降下です。そのままディープにいるんだったらヘビキャロとかで狙えるんですけど、食ったあとまた上がるんですよね。」
金森「上がるんだ。でもここのバスの今の感じで行くと、4~6mは大好きだよね。」
松本「大好きですね。たぶん上にも下にも出て、あの魚たち平気で5m上下します。」
金森「コンディションのいいバスはそうかもね。」
松本「夏にバックウォーターのすごい冷たいところに、あったかいところから突っ込んで戻ってくる奴いるじゃないですか。たぶんそれが縦なんですよ。」
金森「横じゃなくて縦なんだ。」
松本「4mから7mにいるのは、12mに行くやつと、4mから上に行くやつがいるんですよ。4mにいる魚は上に、7mに映ったら、ウチのアジ用のジグヘッドがダートするんですよ。沈めて基本的にはカーブさせながらシェイクしていって食ってもらって、見切られた瞬間にパパンッとダートさせるみたいな。まー乗らないですね。」
金森「あの釣りは確かにね。」
松本「しょうがないと思いながらも、吐きそうになりました。」
金森「(笑)。」
松本「ほんとに(笑)。2発目がジョーダンですごい良い奴が食ったんですよ。そしたら針伸びて返ってきました。」
金森「俺も伸ばされたの一発ある。3時前だったかな。3時の最後の休憩の前。」
松本「パワーフィネスですか?」
金森「もう、XULの柔らかいスピニングで1インチちょっとのホバストを立木周りでサスペンドしてるような奴らをライブスコープで見て、今複数匹いるなと思ってライブスコープをパッと外して、見たとこピュッと入れて、沈めてこのレンジという大体2、3みたいなイメージで落としていってピッピッピとずっとやっていたらビューと入っていくからグーと合わせたらジーって。船べりまで寄せたけど、止まんないと思って、反対回って、思ったよりでかいじゃんと思ったらバレた。と思ったら伸びてた。」
松本「あれすごいきついのが、ちっちゃくないと食わないじゃないですか。ちっちゃくしちゃうと大きい奴と小さい奴が一緒にいるじゃないですか。一緒にいるので、大きくしてサイズ選べるんだったらいいですけど、選べないんですよね。」
金森「大きくしちゃうとイヤって感じって季節とかタイミングとかで当然。これだけ見てると今の日本のハイプレッシャーフィールドフィッシングってげんなりしちゃうなと思っちゃうけど、当然そういうわけじゃなくて、色んなその時その時の季節とかの癖とかとピタッと会うものというのが=小さいわけじゃないから、今回は丁度夏も終わって秋に移行する、難しいっちゃ難しいタイミングなんだよね。」
松本「シルバーウィーク明け&試合二つ挟んでだから。」
金森「そうだね。試合二つ挟んでその間で結構叩かれた後プラス次の試合に向けて練習に来てる人たちも多かったし。」
松本「ほんと日替わりですね。今日フィーディング全くなかったんですよ。」
金森「あ、沖は?」
松本「俺が行ったところって、昨日すごいフィーディングしてて、ドッカンドッカンしてて。今日は朝桟橋で早くいって準備して、結構早くにいたじゃないですか。あそこでずっとフィーディングするか見ていたんですけど、全然しなくて、今日きついなと思いながら。」
金森「今日バンクもきつかった。風がなくて水が動いてくれないとバンクきついんだけど、それ以上に魚がやる気がないというか、ぼやけてんなー、バンクにも寄り切らないし、変な所浮いているし、だから今日ずっとすげーいやだったのか、ブツブツ言ってたんだよね。今日沖の天気じゃねーかこれって。少なくともバンク寄ってねーぞこれみたいな。だからプラの時より今日の方がバンクは厳しく感じたかな。これも松本君も言うように日替わりだから。」
松本「ほんと日替わりですよね。」
金森「うん。下手したら自分が流している時間帯がマッチしていない可能性も当然あるから、だからまあ何ともだなと思いながら。ただ日本のこういった人が多く訪れるメジャーフィールドというのはどこも日替わりな所、あと気分な所とかいろんな変化というのが細かく起きてるから、やっぱりその都度その都度見つけて釣るというのが今の時代の釣りなのかなと思うな。」
松本「今日苦肉の策で漁師みたいになってましたからね。引っ張りです引っ張り。トローリングですね。」
金森「(笑)。」
松本「何だろう、サワラ釣りのイメージでしたね。」
金森「俺全然わかんない(笑)。」
松本「青物とかがワチャワチャとボイルしているときは投げるんですけど、単発でボンっとからやらない時ってモワッていても出ないから流しちゃうんですよ。レンジだけ合わせて。だからせっかくライブスコープ二台で前を見ているのに、あの人たちって12mくらいになると沈み始めるじゃないですか。前から来た時に。」
金森「あ、うん消える!」
松本「消えてレンジまた戻すんですよ。だから正面から当ててやろうと。わざと沈めて浮いてきたら油断してるでしょ。だから後ろにあるぜみたいな。」
金森「なるほど、だからあんなロングリーダーだったんだ。」
松本「そうそう。ずっとトローリングですね後半。最後の入れ替えは、油断させてやろう。」
金森「じゃあ俺最後の入れ替えでやられているのかな。」
松本「最後は60gUPだから地味なんですよ。」
金森「あーでも負けてるね。」
松本「コツコツが。マジでコツコツやってました。土バンクを土だけパンパンパンと打って、お昼俺一回下ったんですよ。ご飯食べた後に。」
金森「すれちがったもんね。」
松本「そう、俺お昼まで1本だったんですよ。やばいから、これはもう勝負にならんからもう2本釣って揃えて上でもう一回勝負する。そしたらまさかの30分でポポンと釣れて。」
金森「いいな。」
松本「土、一撃でした。」
金森「はあー。それ知らなかったな。」
松本「なんかいいらしいですよ。俺もそれぐらいの知識しかなかったんですけど。」
金森「でもそれも含めて、お互い限られた直前の二日間で見ていって、お互いの可能性を感じたことで絞りだしてやった勝負だから。」
松本「うれしいマジで。初めて勝った(笑)。」
金森「(笑)。」
松本「艇王と陸王俺全部予選落ちしていたんでね。」
金森「俺も光ちゃん(川村光大郎)が決勝行きの切符をゲットした時点で今年負けるんだろうな思いながら、おり姫と彦星みたいな。光ちゃんが決勝行く年は決勝行けなくて、光ちゃんが決勝行けない時は俺が行けてみたいな。そういうのがずっと何年も続いているから。光ちゃん決勝進めたな良かったなとは思いつつも、久々に光ちゃんと決勝でやりてーなとは思いつつも相性的には今年俺いけないんじゃないかなという。」
―お二人から実際に釣りしてみて、津風呂湖はどんな湖でしたか?
金森「ゲーム性が高いというかレベルが高いフィールドだなと思ったな。当然、偶然も起きるけど、偶然を起こしてくれる確率は低そうだなと。」
松本「スルメみたいな。噛めば噛むほど味が出るみたいな。でもまだ全然先っぽの部分しか食べてませんみたいな(笑)。」
金森「俺も途中言ってた。やっぱり二日じゃ無理だな。隔週で一年くらい来ないとこのダムを理解することは不可能だなという。でも癖が強いということは捉えられればすごく釣れるようになるということだし、癖が分かったときの快感というのもあるから。関西圏で比較的アクセスもいい人たちは、ボート屋さんもすごく環境も良かったし、たまに遊びに来てもらっても全然いい所じゃないかなとすごく思ったな。はい、また修行します。」
― 「癖のあるお二人がこの癖のあるフィールドでものすごい接戦をしたということで、お疲れ様でした。」
金森― 「お疲れ様でした。」
松本― 「お疲れ様でした。」
桟橋が広く、ボートの準備等は快適。ボートは二種類。サウザーの12ftとアカシヨットの12ft、FRPボート。サウザー用に店主が自作したフロアデッキのレンタルもあり。
●住所:〒639-3102 奈良県吉野郡吉野町河原屋849
●電話番号:0746-32-2847
勝負のキーになったのは緻密なレンジ戦略
―それでは艇王第三戦津風呂湖、結果の方、発表していただきたいと思います。スコアをお願いします!」
スコアを確認する両選手。
金森「うおー、えー!?」
松本「アブね!!!」
金森「俺余裕で負けたと思ったけど、こんなニアサイドだったの!?」
松本「今日の内らチーム10時まで、俺らアンラッキーフレンズだねって言ってましたよ。」
―ということで、勝者松本幸雄さんです。
金森「参りました。」
松本「絶対に負けたと思っていた。」
金森「俺も負けたと思っていた。だって、これじゃ勝てないだろうなと思っていたから。松本君がどんだけえぐいスコア持ってくるのかなと思って結構、気は楽だったんだけど、スコア見た瞬間うそーみたいな(笑)。」
松本「1900でしょ? 金森さんがやっているラインとか、やばい奴しか残ってないじゃないですか。逆にあとすげーちっちゃいか。9時に匹数発表の時に0って聞いて、これ絶対やばい奴狙っていると思って鳥肌立っていました。あの時3本だったら、逆に俺行けるなという。0って聞いてこれ絶対やられると思って揃えなくちゃとは思っていたんですけどね。よかった。」
金森「入れ替えは?」
松本「2回です。」
金森「え?俺沖は全く触んないように心掛けたから、沖が分からないんだけど、アベレージってどれぐらいだったの?」
松本「昨日えぐかったです。」
金森「昨日良かったんだ。」
松本「昨日は1500です 。」
金森「アベレージが?」
松本「ハイ、二キロくらいのがドカンと(笑)。今日は朝いきなり1280とかスパンと釣れて、2発目が4mとかに浮いている奴。」
金森「4m多かったよね。」
松本「あれがジョーダン投げると出てくるんですよね。」
金森「へー、そういうのあるんだ。沖は普段やらないから、自分が行っているフィールドに沖の環境を追求させてくれる場所がないからなぁ。ま、あるのかもしれないけれど。」
松本「早明浦とかめちゃめちゃ深いですもんね。」
金森「沖は60mとか」
松本「やっぱり岸に寄っちゃうみたいな。」
金森「岸も25mとかね。浅いところとかだと当然10mとか、それ以下のところもあるけど、沖というのが中四国のリザーバーで考えると沖っていうのがそんなに現実味がないというか。ワカサギがいるレイクもあるんだけど、メインではないからやっぱりバンクをどう釣るのかみたいなということが普段多いんだけど、来た時に付け焼刃で沖やっても、どのみち松本君の方が得意だろうし。」
松本「岸に寄らないんです。ただ関東と食い方が全然違ってめっちゃ苦労しました。」
金森「フロリダの可能性もあるし、色んな要素でここの癖というのが、すごく強いなと思ったんだけど、だから沖は捨ててたから沖がどんな魚がいるんだろうと思って。ライブスコープでは見てたんだけど、ちょっと普段やらないことやったって出ないし、松本君相手じゃ。もう自分らしいことしようと思って初日の午後からバンクおっかけるようにしたんだけど。」
松本「びくびくしながら見てましたけど。あんなとこやってるーと思って。」
金森「そうなんだ(笑)。だから縦しか触らなかった。岬とかなだらかな傾斜は全カットして。極力コンパクト、プラス縦。立木とか、レイダウンより立木が絡むところでタイミング見計らってフィーディング、でもフィーディングじゃないと寄らないし、寄ってたらフィーディングだし。そこのゲームだけやれるかなっていう感じ。俺もキックオフのフィッシュが1900gで。」
松本「あれはどこでどんな釣りで?」
金森「入野筋の上。狭い川っぽいところからふわっと広がるところの島があって、島の西側のふくらみというか。そこの壁沿いだけほかのバンクよりもいきなり水深が5、9mみたいな急深バンクがあって。」
松本「いきなり切り立っているところですか?」
金森「うん、落葉樹というか枝も落ちちゃう木のバンク。縦プラスオダも水中にからむし、小さい立木とは呼べないような何かというものも複合的にある場所が二か所あって。だからそこの行ったり来たりかな、が主戦場。」
松本「ずっと上にいましたもんね。」
金森「途中違う所、展開変えていって、昼前後は幅広く見ていって、ほかの筋だったり同じキーワードがほかでも効果的なのかどうなのかというチェックは昼のタイミングで。一番釣れると思うタイミングは個人的には二日目のプラで昼前後というのが釣れるなと思っていたから。特にバンクの魚は朝弱い。朝どうしても沖に出ちゃうから。」
松本「キーパーのパターンが5本釣ったうち4本は香束筋の岸です。一番西の土の岬、あそこがやっぱり昼過ぎに乗っかってくるんですよ。メインチャンネルにしかワカサギいないじゃないですか。ベースが12~14mにワカサギがいるんですよね。」
金森「確かによく映ってた。」
松本「あれが、大体土のところが多いので、土のところにしか浮かなかったんですよ俺。」
金森「もうワカサギを知ってる人だからこそだよね。土とか砂とかね。土砂系の水深でその当て方というのは。やっぱりワカサギフィールドを知っている人じゃないとそこまでパキパキ動けないもんね。」
松本「逆に俺あんまり知らないんですよね。」
金森「え、うそ?」
松本「いないんですよ。三島湖ってワカサギが。」
金森「あ、そうなんだ。俺関東イコールどこにもワカサギがいると勝手に思っちゃってた。」
松本「関東のワカサギレイクは亀山、津久井、相模、高滝。ワカサギは去年くらいから勉強し始めて、あんまり知らないんです。小森嗣彦さんがワカサギは土好きだよって言ってた気がすると思って。」
金森「確かに、ワカサギレイク行くと、春は特に顕著に表れるよね。どうしても産卵絡んじゃうから。ただそれ以外のワカサギの生態というのも詳しいわけじゃないし。」
松本「ただ、単純にライブスコープで見たものを信じた。」
金森「なるほどなー。」
松本「だから俺が釣ったところって川が狭くなるじゃないですか。あそこは最初に張り出す土の岬。」
金森「あそこの周りって結局、バンクが緩く伸びてくるバンクが多いから、俺のプランだとカットしちゃう場所なのよ。でも松本君があそこに浮いてるということは、なるほどね、合致したわ。」
松本「流れが岬に当たって吹き上がったりしたとこで、ワカサギがちょっと浮くんですよ。そこを水面で。今日は最終的に気付いたのは低気圧で魚が浮くじゃないですか。それからワカサギが12mから9mまで浮いちゃったんですよ。そしたら4、5mにいるバスが下にいるワカサギの群れに急降下です。そのままディープにいるんだったらヘビキャロとかで狙えるんですけど、食ったあとまた上がるんですよね。」
金森「上がるんだ。でもここのバスの今の感じで行くと、4~6mは大好きだよね。」
松本「大好きですね。たぶん上にも下にも出て、あの魚たち平気で5m上下します。」
金森「コンディションのいいバスはそうかもね。」
松本「夏にバックウォーターのすごい冷たいところに、あったかいところから突っ込んで戻ってくる奴いるじゃないですか。たぶんそれが縦なんですよ。」
金森「横じゃなくて縦なんだ。」
松本「4mから7mにいるのは、12mに行くやつと、4mから上に行くやつがいるんですよ。4mにいる魚は上に、7mに映ったら、ウチのアジ用のジグヘッドがダートするんですよ。沈めて基本的にはカーブさせながらシェイクしていって食ってもらって、見切られた瞬間にパパンッとダートさせるみたいな。まー乗らないですね。」
金森「あの釣りは確かにね。」
松本「しょうがないと思いながらも、吐きそうになりました。」
金森「(笑)。」
松本「ほんとに(笑)。2発目がジョーダンですごい良い奴が食ったんですよ。そしたら針伸びて返ってきました。」
金森「俺も伸ばされたの一発ある。3時前だったかな。3時の最後の休憩の前。」
松本「パワーフィネスですか?」
金森「もう、XULの柔らかいスピニングで1インチちょっとのホバストを立木周りでサスペンドしてるような奴らをライブスコープで見て、今複数匹いるなと思ってライブスコープをパッと外して、見たとこピュッと入れて、沈めてこのレンジという大体2、3みたいなイメージで落としていってピッピッピとずっとやっていたらビューと入っていくからグーと合わせたらジーって。船べりまで寄せたけど、止まんないと思って、反対回って、思ったよりでかいじゃんと思ったらバレた。と思ったら伸びてた。」
松本「あれすごいきついのが、ちっちゃくないと食わないじゃないですか。ちっちゃくしちゃうと大きい奴と小さい奴が一緒にいるじゃないですか。一緒にいるので、大きくしてサイズ選べるんだったらいいですけど、選べないんですよね。」
金森「大きくしちゃうとイヤって感じって季節とかタイミングとかで当然。これだけ見てると今の日本のハイプレッシャーフィールドフィッシングってげんなりしちゃうなと思っちゃうけど、当然そういうわけじゃなくて、色んなその時その時の季節とかの癖とかとピタッと会うものというのが=小さいわけじゃないから、今回は丁度夏も終わって秋に移行する、難しいっちゃ難しいタイミングなんだよね。」
松本「シルバーウィーク明け&試合二つ挟んでだから。」
金森「そうだね。試合二つ挟んでその間で結構叩かれた後プラス次の試合に向けて練習に来てる人たちも多かったし。」
松本「ほんと日替わりですね。今日フィーディング全くなかったんですよ。」
金森「あ、沖は?」
松本「俺が行ったところって、昨日すごいフィーディングしてて、ドッカンドッカンしてて。今日は朝桟橋で早くいって準備して、結構早くにいたじゃないですか。あそこでずっとフィーディングするか見ていたんですけど、全然しなくて、今日きついなと思いながら。」
金森「今日バンクもきつかった。風がなくて水が動いてくれないとバンクきついんだけど、それ以上に魚がやる気がないというか、ぼやけてんなー、バンクにも寄り切らないし、変な所浮いているし、だから今日ずっとすげーいやだったのか、ブツブツ言ってたんだよね。今日沖の天気じゃねーかこれって。少なくともバンク寄ってねーぞこれみたいな。だからプラの時より今日の方がバンクは厳しく感じたかな。これも松本君も言うように日替わりだから。」
松本「ほんと日替わりですよね。」
金森「うん。下手したら自分が流している時間帯がマッチしていない可能性も当然あるから、だからまあ何ともだなと思いながら。ただ日本のこういった人が多く訪れるメジャーフィールドというのはどこも日替わりな所、あと気分な所とかいろんな変化というのが細かく起きてるから、やっぱりその都度その都度見つけて釣るというのが今の時代の釣りなのかなと思うな。」
松本「今日苦肉の策で漁師みたいになってましたからね。引っ張りです引っ張り。トローリングですね。」
金森「(笑)。」
松本「何だろう、サワラ釣りのイメージでしたね。」
金森「俺全然わかんない(笑)。」
松本「青物とかがワチャワチャとボイルしているときは投げるんですけど、単発でボンっとからやらない時ってモワッていても出ないから流しちゃうんですよ。レンジだけ合わせて。だからせっかくライブスコープ二台で前を見ているのに、あの人たちって12mくらいになると沈み始めるじゃないですか。前から来た時に。」
金森「あ、うん消える!」
松本「消えてレンジまた戻すんですよ。だから正面から当ててやろうと。わざと沈めて浮いてきたら油断してるでしょ。だから後ろにあるぜみたいな。」
金森「なるほど、だからあんなロングリーダーだったんだ。」
松本「そうそう。ずっとトローリングですね後半。最後の入れ替えは、油断させてやろう。」
金森「じゃあ俺最後の入れ替えでやられているのかな。」
松本「最後は60gUPだから地味なんですよ。」
金森「あーでも負けてるね。」
松本「コツコツが。マジでコツコツやってました。土バンクを土だけパンパンパンと打って、お昼俺一回下ったんですよ。ご飯食べた後に。」
金森「すれちがったもんね。」
松本「そう、俺お昼まで1本だったんですよ。やばいから、これはもう勝負にならんからもう2本釣って揃えて上でもう一回勝負する。そしたらまさかの30分でポポンと釣れて。」
金森「いいな。」
松本「土、一撃でした。」
金森「はあー。それ知らなかったな。」
松本「なんかいいらしいですよ。俺もそれぐらいの知識しかなかったんですけど。」
金森「でもそれも含めて、お互い限られた直前の二日間で見ていって、お互いの可能性を感じたことで絞りだしてやった勝負だから。」
松本「うれしいマジで。初めて勝った(笑)。」
金森「(笑)。」
松本「艇王と陸王俺全部予選落ちしていたんでね。」
金森「俺も光ちゃん(川村光大郎)が決勝行きの切符をゲットした時点で今年負けるんだろうな思いながら、おり姫と彦星みたいな。光ちゃんが決勝行く年は決勝行けなくて、光ちゃんが決勝行けない時は俺が行けてみたいな。そういうのがずっと何年も続いているから。光ちゃん決勝進めたな良かったなとは思いつつも、久々に光ちゃんと決勝でやりてーなとは思いつつも相性的には今年俺いけないんじゃないかなという。」
―お二人から実際に釣りしてみて、津風呂湖はどんな湖でしたか?
金森「ゲーム性が高いというかレベルが高いフィールドだなと思ったな。当然、偶然も起きるけど、偶然を起こしてくれる確率は低そうだなと。」
松本「スルメみたいな。噛めば噛むほど味が出るみたいな。でもまだ全然先っぽの部分しか食べてませんみたいな(笑)。」
金森「俺も途中言ってた。やっぱり二日じゃ無理だな。隔週で一年くらい来ないとこのダムを理解することは不可能だなという。でも癖が強いということは捉えられればすごく釣れるようになるということだし、癖が分かったときの快感というのもあるから。関西圏で比較的アクセスもいい人たちは、ボート屋さんもすごく環境も良かったし、たまに遊びに来てもらっても全然いい所じゃないかなとすごく思ったな。はい、また修行します。」
― 「癖のあるお二人がこの癖のあるフィールドでものすごい接戦をしたということで、お疲れ様でした。」
金森― 「お疲れ様でした。」
松本― 「お疲れ様でした。」
【お世話になったボート屋】
津風呂湖観光
桟橋が広く、ボートの準備等は快適。ボートは二種類。サウザーの12ftとアカシヨットの12ft、FRPボート。サウザー用に店主が自作したフロアデッキのレンタルもあり。
●住所:〒639-3102 奈良県吉野郡吉野町河原屋849
●電話番号:0746-32-2847
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