金森隆志 JUKE BOX 2021/10/25 バスプロになるには？ 前編

おはようございます、こんにちは、こんばんは｡

さて今回は、バス釣りにどう向き合うかという、ありがたくも難しい質問ですが、自分なりにいままでの経験をかんがみて回答してみたいと思います。

【質問】
将来金森さんのようなバスプロになりたいです！ どうやったらなれますか？　レイドジャパンのプロになるにはどうしたらいいですか？

情熱と現実と自分を見つめる力。自己啓発本のタイトルみたいですが（笑）。

ユーはいまいくつ（笑）？

日本でバスプロと呼ばれるにはいくつか方法がありますが、一番メジャーなのはJB/NBCに登録してトーナメントに参加をする、いわゆるコンペティターになることですね。

あくまで肩書きですが。

かたや僕などは、メディアプロと言って、主にメディアでバス釣りをしています。
  いろんな企画に参加したり、その素晴らしい活躍はご存じの通り（笑）。

まぁ呼称や何に属するかはいいとして、僕が考えるにバスプロになるうえで、なにをおいても重要なのはこれ。

『覚悟』でしょう。

トーナメントに出場することでもなく、メディアで釣りをすることでもなく。

「バス釣りで絶対に飯を食っていく！」という覚悟を持てる人こそが、バスプロになれる資格があると思います。

トーナメントに出続けて資格があるからバスプロという人もいらっしゃいますが、僕のなかではそれだけじゃないだろうなと。

自分の生活、価値観、人生観、すべてをバス釣りに注ぎ込む。

それがプロになるための第一歩。

質問をくれた方がどうかは分かりませんが「プロになれるのならなりたい」「メディアにだしてくれるならでたい」という人がおそらく大半でしょう。

もしくは社会人で、「オレは釣りが上手いからバスプロにもなれるだろう」と思っている人もきっと多くいるはずです。

釣りが上手な人は実際、世の中にゴマンといます。

カナモリタカシがうなるくらい（笑）。

だからこそやっぱり必要なのは『覚悟』なんです。

自分がいま生活の糧としている仕事を辞めて成功するか失敗するかも分からない世界に飛び込めるかどうか。

バスを釣って生きていきたいと腹をくくれる人がどれくらいいるのか。

多くの人は、あわよくばバスプロになれるならなりたい。

あわよくば、でなれるものでは決してありません。

僕ら世代よりも上の諸先輩方は、もっともっと厳しくて謎の世界だったはず。

でも、そこにあえて気持も生活も人生も注いだから基盤ができた。

僕らはまさにそうした先輩方の背中を見て憧れて飛び込んでいまがある。

あわよくば、でいまバスプロとして活動している釣り人は少なくとも僕が知っている限りではいません。
  もともと海外志向は強かったですが、アメリカでトーナメントに出るなんて相当な覚悟ですね、この男に関しては（笑）。

にゅるっとした感じの人もいますが（笑）、挫折します。

単純にお金儲けをしたいのであればおすすめはしません。

正直食えない。

それが大前提であってでもやりたいという覚悟、ハートです。

これがバスプロを目指すうえでのスタートライン。

スタートラインにしてすべてでしょう。

近年だとダイワの佐々木勝也クン。

最初はサラリーマンをしながらのローカルの釣りウマでしたが、絶対にバス釣りで食っていきたいと僕にも話をしてくれました。

安定した職は失うけど、それでもやりたい。

それで東北からカスミに出てきて活動しています。
  陸王にもモバイルから勝ち上がって2年連続エントリー。まさに雑草魂ですが、 これが覚悟です。

プロになれる人は目の色も違うし意識も違う。

なにより腹がすわってます。

そこは大前提ですが、さらにそこから本当に食っていけるかどうかが別という（苦笑）。

それでも活動し続けている、生計を立てられている釣り人がバスプロだと思います。

それでいて釣りのアイデアや情報を釣り人に与えられる人、そしてメーカーに良い効果をもたらす人。

メーカーによるスポンサードとはそういうことが継続的にできる人に対してすることです。

でもこれがまた難しい。

多くの釣り人は与えられることばかり考えます。

もちろん食っていくためなので理解はできますが、こと奪いたがる。

言葉は悪いですが、まさにそう。

そして奪おうとだけする人に無尽蔵に与えるわけには当然いかず、入る物が入らなくなり立ち回らなくなっていく。

バスプロとして長く活動することは本当に難しいです。

でもバスプロに限らず、専門性の強いカテゴリーで食っていく、活動することの難しさとそれを分かっていても目指す覚悟。

これを踏まえた上で、現在の年齢、職業、立場と進むべき道の自分の未来とをシビアに見つめてみて考えてみてください。

と言うわけで､今回はここまで！

keep it 現場スピリッツ！

また来週!

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