大津清彰 バス釣り真相解明 2023/1/18 またまた豊英湖へ!!

さて、今回も豊英湖へ。

いろいろあるのですが、メインの仕事はロッドの開発業務。

仕上がってきたフェンウィックACESの新機種のテストになります。

私が入社後、フェンウィックを使い続けて20年・・・。

実に様々なテーパーのロッドや素材を扱ってきました。

近年のフェンウィックは【軽量】【感度重視】の路線をとってきましたが、その昔は テクナGPやテクナPMXといったフルパワー路線のラインナップも存在、時代を築いてきました。

現在テストしている機種は2024年に向けたアイテムですが、ビッグベイト使用の一般化、バスの大型化、PEラインの普及など、ロッドに求められる性能が劇的に変化してきた現在。

そういった路線のアイテムも今一度ラインナップに組み入れるべくテスト中になります!

お楽しみに。

さて、豊英湖の状況ですが・・・。

正直、来るたびに厳しくなってきている感じを受けています。

徐々に下がる水温、大人気の豊英湖に高まるフィッシングプレッシャー、晴天続きの天候。

正直、良くなる要素がなく、厳しい状態です。

ただし!

ほとんどの方がモンスター狙いで、しかもライブスコープ勢。

実は現地のティムコスタッフの情報によると、数を狙うならば、ライブスコープが無い方が良く釣れるらしいです。

なぜなら、崩落の枝の中などのストラクチャーにバスが多数ついており、しかもロングシェイクしないと食わないからとのこと。

ライブスコープでは見えないストラクチャーの中を狙う形になり、またボトムの釣りになるのでますます見えない。

なまじ魚探で見える分、やりきれない。

典型的なライブスコープ病ですね~。

したがって、数を狙うならば、ダウンショットなどでロングシェイクがキモになるようです。

【ライブスコープがない方が釣れる】納得の理由です。

しかし豊英モンスターを狙うならば話は別。

私も豊英に行く以上、モンスターを狙いたい!

そんな気持ちで行っているのでなかなかに難しいといった感じです。

今回は研究中のワームを中心に一日を過ごしました。

そして、なんと嘘のような開始一投目でこの魚!!

43cm1200g

ワーム本体もキモですが、動かし方や仕掛け方が重要。

まだ多くを語れませんが、これを応用したアイテムを開発したいと考えております。

まぁ構想はあるものの、まだ形にはなっておりません(笑)。

ちなみに今回はライブサイトの魚です。

しかし、ルアーをテストするときに、ライブスコープほど良い道具はありません。

水中でバスの反応の良いアイテムを、少しずつ取捨選択しながら形にできるこのライブスコープというアイテムは、間違いなくルアーとしての完成度が高くなります。

勘と経験でしか形にできなかった水中で使用するアイテムでも、昔に比べ圧倒的に開発スピードが上がります!

こうして完成したルアーは間違いなく良く釣れるルアーとなります。

ライブスコープが無い状況でも完成したルアーパワーの恩恵を誰しも受けることができる点では、ルアー開発者の私にとってライブスコープはもう欠かせないアイテムです。

今回研究対象としているのはルアーの逃げ方にこだわったルアーです。

バスがルアーを口にする要素は様々ですが、プレッシャーが高いときや状況が厳しいときほど【どのようにルアーを逃がすか?】が重要だと私は考えています。

プレッシャーが高いフィールドやビッグバスは、バスは良くルアーを見てバイトします。

当然、よく見られた場合、バスはそれをルアーだと見切ります。

だからこそ見切られる前に逃がす!

バスから逃げる生物をどのように演出するか?ということの重要性を最近感じているのです。

サイトフィッシングでも、ライブサイトでも共通したバスの習性を見ることができます。

それは、【バスは来るものは拒み、去る者は追ってしまう】という本能的な習性です。

一部例外を除き、ほぼ当てはまると思っています。

これを突き詰め、どのようにバスからルアーを逃がすかを考えていくと、どんな難しいモンスターも口を使わせることができると思っています。

最近、バスに対しどのようにルアーを食わせるか?という問いは、そのまま「どうルアー逃がすのか?」ということになるのではと考えています。

逆説的とも言えますが。

ルアーを上へ逃がすか? 横へ逃がすか? 下に逃がすか? または直線的に逃がすか? ダートで逃がすか? 高速か? 低速か?

逃がし方といっても様々ですが、今回意識したのは【直線的な高速逃がし】です。

この直線的な高速逃がしに関しては、最も最先端の逃がしテクニックのひとつだと思っていますが、まだ謎も多く、動きもどんな動きが効果的なのか?

そういった具体的な部分が私の中で煮詰まっていない部分です。

そんな直線的な逃がしの代表的なルアーがいくつか存在するのですが、今回はそのいくつかを使ってセッティングや動かし方の勉強といった感じです。

残念ながら朝イチに釣った一本のみで、あとは一瞬食って離しただけ・・・。

ただ、55cmクラスの本気ダッシュを何度かそれらルアーで引き起こすことができたので、その点ではテストとしては合格かと思います。

ちょっと今回は難しい話をしてしまいましたが、こんなことを考えながら釣りそのものやもの作りを行っている、そのフィードバックが製品につながっている。

そんな風に感じ取ってもらえたらと思います!

豊英湖

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