今回は3日間、
野尻湖へ行ってきました。
野尻湖 ティムコでは専用ロッドやルアーまで、スモールマウスバスのアイテムも様々開発してきました。
今回はそういった
スモールアイテムの開発のミーティング。 3日間別のスタッフに同船。
プロガイドである長谷川氏・地元選手である宮越氏・マスターズ選手である小林翼氏に協力していただきました。
初日は長谷川氏。
プロガイドとして、20年以上野尻湖でガイドを続ける超ベテラン。
ガイドという立場から、様々なレベルのアングラーを経験し、その中でも
【釣れるルアー】や【釣れるロッド】の話を聞かせていただきました。
変形スプリットショット その中でもこの変形スプリットショットの話が面白かったです。
やりこんでいるだけあって、その理論も奥深い!
★タックル★ ロッド:フェンウィック プロトソリッドティップ 63SXULJ
リール:ステラ2500S
ライン:フロロ 3lb.
リグ:スプリットショット
ルアーは
ロコイズム クリーピーエッグ34。
このルアー、まさに野尻湖で開発されたルアーで、本当に良く釣れます。
このシンプルな形状に、釣れる動きが盛り込んであり、非常に評価が高いルアーです!
リーダーは硬い方が良いということで、シーガープレミアムマックスショックリーダー4lb.を50cm程度。
外した時のリアクションを重視しているため、あえて短めを選択しているようです。 シンカーは丸玉。
ある程度障害物に引っ掛け、外した時のリアクションを重視するために引っ掛かりやすいタイプを使用しています。 スタジオ100のタングステンラウンドショット1.8gです。
このままでは外した時にシンカーが自由に動いてしまうため、しっかりと止める必要があります。
【Sinwa】へら専科 うき止めゴム テーパー付小でがっちり固定し、スイベルはダブルクレン22号、その前後をデコイ アイガードS&バーサタイルキーパーSを挿入しています。 フックに関しても
特殊なオーナーバリの本流テンカラ4号を使用しています。
各パーツの話になるとあまりに膨大になってしまうので割愛しますが、実に細かい!
こういった細かい部分で差がつくのがスモールマウスバス!
49cm 私も釣らせていただきました。
ロッドに関してはプロトのソリッドティップ。
近年流行りの硬く短いソリッドティップではなく、王道ともいえる長さと硬さを再構築。
その中でもさらに
【釣れる】要素を盛り込んだ、バイトを引き出すロッドとなっています。
ソリッドティップは柔らかすぎても、硬すぎても扱いにくく、しかもこういったあえて引っ掛けて外すためにはロッドに求められる要素も複雑で味付けがとても難しい・・・。 このロッドはそういった要素をすべて盛り込んだ一本となっています。
お楽しみに。
さて、2日目。
この日はティムコフィールドスタッフである宮越氏と同船。
宮越氏 こちらも完全に地元アングラー。
野尻湖と檜原湖に通う、スモールマウスバスのスペシャリスト。
この日もいわゆる
野尻湖の王道の釣りを教えていただきました。
時期的なものもあり、この日も
スプリットショットとネコリグがメイン。
マイティーストレート3.8にて このロッドに関しては、昨日スプリットショットでも使用した一本。
ネコリグというとフェンウィックでは、専用ロッドは短く高感度なものを提案しています。 ですがこちらはソリッドティップ。 ソリッドティップを使用するメリットとしては、ティップ部が仕事をしてくれるため、
【移動距離が短く】【引っ掛かりを利用できる】点にあります。
もちろん時期にもよりますが、こういった人間の動きを補佐してくれるソリッドティップはバイトが増えるロッドです。
野尻湖のネコリグは、キャロ系ルアーに続き王道。
いろいろなことを教えていただきました。
通常、野尻湖でネコリグをやるとなると、以下のタックルが推奨になります。
★タックル★ ロッド:フェンウィック ACES56SLJ
リール:ステラ2500S
ライン:フロロ 3lb.
リグ:0.4~1.3gネコリグ フックはお好みですが、私はナノヤマメの8号を使用します。
先ほどはソリッドティップのメリットを書きましたが・・・
チューブラーがメインとなります。
理由としては、水中では意外とネコリグは動かないため。
ライトクラスのロッドでバシバシシェイクした方がルアーは動きます。
大きく動かすのか?小さく動かすのか?この加減を表現しやすいのはやや硬めのチューブラーとなるわけです。
そして3日目。
マスターズ選手である小林翼氏と同船!
小林さんは昨年の野尻湖戦でも4位入賞している実力者。
やはり前者の2名と比べると、地元ならではの場所とタイミングを知っている感じではありません。
しかし、あらゆるフィールドを熟知しているアングラーならではの洞察力で久しぶりの野尻湖でも一気にその日の状況を捉え、パターンを構築していく点はまさにトップレベル。
ホバスト 小林氏に関しては、トーナメンターならではの煮詰め方で野尻湖を攻略。
まずは見える魚を狙うことで魚の状況を分析。
その中でも
スーパーホバリングフィッシュ3インチのホバストが好調!
ホバストフィッシュ どんどん釣ります・・・
この釣りは見えるので楽しい!
フォロースティックのノーシンカーの釣りやホバストの釣りは魚が湧いてくる!!
この釣りは野尻湖でおススメです。
そんな中でロッドはこちらもソリッドティップ。
ただ、
このソリッドティップは極細PEを意識したロッド。 伸びのないPEを使用しても、ルアーが動きすぎない、軌道を安定して泳がせることが可能になるロッドです。
長さは短く、短めのハードソリッドを持つこのロッド。
房総リザーバーのマイクロベイトパターンから、マイクロホバスト、そしてネコリグまで操るスペシャルな一本です。 さて、小林氏とは新作のルアーのアイデアも煮詰めていきました。
プロトルアー 水面下を攻略するルアー! なんとワームを何度も投げても見向きもしなかったバスがヒットしたり、テキトーにロッドのアクションを説明していたらルアーをひったくられたり・・・
ちょっと凄いルアーかもしれません。
小林氏には引き続きこのルアーに関して煮詰めていただき、ぜひ商品化できるようにお願いしました。
なにもすべてのアイデアが商品化されるわけではありません。
私の所属するティムコは会社組織ですから、
【好きなルアー】だけを形にすることはできません。
営業も納得する形で開発は進められ、また当然金型製作の際は取締役会での承認も必要になります。
没ネタになってしまうようなアイテムはいつもチューニングして使ってますネ。
ジョイントゾーイ 最後に、三日間の野尻湖ですが食性調査、ストマック調査をすべての個体で行いました。
食べていたものはユスリカ・スジエビ・ワカサギの三種類。
ユスリカ
ユスリカ②
スジエビ
ワカサギ+スジエビ エリア的な傾向がはっきりと見られ、
西岸はユスリカ、もしくは空胃。 東岸になるとスジエビとワカサギ捕食になっていたという点。
とはいえ、理由はまったく不明ですが・・・。
西岸のほうがスポーニングが進んでいたのでその辺りが要因なのかもしれません。
珍しいのはユスリカ。
成虫のように見えますが、表層の虫を食っている感じではありませんでした。
これも仮説ですが、蛹が羽化するときに水面まで浮上するのですが、その浮上していくユスリカを食べている可能性が高いと感じました。
胃の中には抜け殻のようなものも混じっているので、胃の中で成虫と分離してしてしまったのかもしれません。
バスが食べているものを研究して早20年以上。
相変わらず謎だらけですが、食性調査はある程度パターンを構築するためには重要な作業です。
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