【試合後対談】艇王2023 BATTLE2 高滝湖戦 大津清彰VS青木大介

ハイウエイトの乱打戦! 勝敗を分けたのは、養老川最上流域と古敷谷川という選択
初夏の高滝湖で行われた艇王2戦目。近年難しくなってきているバスフィッシングの風潮を吹き飛ばすような、グッドサイズ連発の超乱打戦となった。30gという僅差をものにし、大津選手が決勝へと駒を進めた。この激闘の裏側を試合後の対談で振り返る。

スタッフ「それでは両者、スコアを確認してください!」

大津「よっしゃーーー!! 勝ったー!」

青木「うわ〜! ありがとうございました。やっぱそういう差なんだなぁ」

大津「マックスウエイトの勝負になりましたね。青木さんもめっちゃ釣りましたね」

青木「僕、帰着寸前まで、(トータルウエイトがこれより)300gくらい低かったんですよ。まあでも、ミスが多くて、って感じですね。さすがです。上で釣ったんですか?」

大津「養老川の堰で、上3本を釣りました。棒を刺して(ボートを)止めて、待ちのサイトです。で、あとは古敷谷(こしきや)川。古敷に入るまでは670gを入れ替えられなかったです。このまま養老いてもダメだなって、青木さんとは勝負にならないし。それで古敷に行って1300g」


多くのアングラーが侵入を諦めるデッドエンドとも呼べる養老川最上流域。


植木用の棒を川底に突き刺して流されるボートを固定する。まさに自作パワーポール。

青木「戦略勝ちですね。上流に(大津さんが)いなかった時点で、さらに上に行ってるなぁ、と思ってて。そこは僕は見てなかったんで…、これはどうなってるんだろうって」

大津「プラで2日間とも上を見に行ってて、不安だったのは(本番は)2人乗船だから喫水(きっすい)的に行けないかなと思ってて。だから荷物も限界まで減らしたらギリギリ行けて。それが結果的にはよかったですね」

青木「内分け的にはどんな感じだったんですか?」

大津「1番上が1500g、1300g、1250gとかそんな感じですね。青木さんは?」

青木「1450gが1番上で、1300g、1200gという感じ。このマックスサイズは桟橋の近くで釣ったんですよ。最後、上流から下ってきてこの辺(養老川中〜下流)でデカイのが出るかもっていう場所があって。で、案の定いて。でもミスったんですよ。それ1600g以上あったと思うんですけど」

大津「うわぁ」

青木「で、ダメだと思って。最後の最後に1450gがたまたま釣れて、このウエイトになったんですけど。いかにデカイのを揃えるかの勝負でしたね」

大津「いかにミスをしないかとは思ってて、でもミスが多くて。バイトしても掛からなかったりとか。MMZデカをメインにしてたんですけど、掛からなくて。プラクティスで良かったのがロングワームだったんですよ。レインズスワンプスキニーが良かったんですけど、今日全然食わない。それでこれまでもよくやってたスピンテールサイト、ライオットブレードで4本は釣りました。で、最大サイズはMMZデカでキャッチしてこのウエイトって感じですね」

養老川最上流域にてMMZデカ(O.S.P)で仕留めた1500g。

上:ライオットブレード9g(ティムコ)、下:MMZデカ(O.S.P)

青木「僕はほぼムシ(SVSB)ですね。チョウチンしたり普通に落としたり、逃がしたり。バスが結構見分けてましたね。デカイの2本かけたんですけどバレちゃって。最後だけレッグワームですね。ムシは釣れるだろうと思ってたんで、プラクティスではあまりバスに見せないようにして、ほかの釣りを試してある程度ルアーを決めてました。ムシ、スイムベイト、ミミズ系をメインにしてました」

高度な青木のちょうちんテクニックに養老川の天才バスもなすすべがなかった。ちょうちんテクニックにもレベル1から10くらいまであるらしい。

本試合での青木の釣果はほぼ全てこのSVSB(ディスタイル)が支えた。

大津「ムシはやってるの見えたんで、同じことやっても勝てるわけないと思ってました。それにプラのときはムシ全然食わなかったんですよね。青木さんはムシのスペシャリストだし、それで自分なりに釣れる魚を探していこうと」

青木「ちゃんと上まで行ってやり切ってるのが勝ちに繋がってるんだと思いますね」

大津「ロングワームが甘噛みで、リアクションサイトに変えてポンポンと釣れた感じです」

【高滝湖観光企業組合】
高滝湖唯一のレンタルボートを取り扱っているのが、湖のアイコンとなる加茂橋からすぐの高滝湖観光企業組合。遊漁券の取り扱いもここで。釣果情報のアップのほか、バス釣りの大会なども開催している。
レンタルボートの料金、時間などの詳細はHP:https://www.takatakiko.jp/へ。


青木「でも乱打戦に強いですね! 去年の津久井湖でユイピーに勝ったのは100g差でしたっけ? じゃ今日はさらに乱打戦だ(笑)。すごい試合ですよね、ここまでなると思わなかったな。揃って5kgは行くなと、そこから上がどこまで持ってけるかなという試合でしたね」

大津「いい出会いがあるかどうか、っていう。今日は全部で何本釣られたんですか?」

青木「13本くらい?」

大津「(自分は)その半分も釣ってないです(笑)」

青木「魚がいっぱいいるエリアでやってたんですけど、今日のキーはもっと上流だったんですね」

大津「行った瞬間、見えるバスの太さが違うなと。勝つならこの魚を入れてかないと無理だろうなと思って。でも入れ替えられなくて、古敷に行ったのは半分ヤケクソです。誰もいなかったしカバーにクモの巣が張ってて、誰もやってないんだって。魚も結構いました。早めに行ってたらもっと釣れてたかもしれないです」

スタッフ「高滝湖でやってみた印象は?」

青木「昔に陸王でやって(2013年)、(陸王・艇王では)それ以来の高滝です。あの時も同じような感じで、1本でも小さいのが入ってたら負けるな、みたいな。デカイのどーん!っていうのはないけど、積み重ねをしっかりしたほうが勝つ。今回もそんな感じですね。ベイトもバスも多いし、これだけ釣れる場所はなかなかないですよね。難易度は高いですけど、魚はいるんで。今日は川でしたけど、本湖もパターンがあると思うし。良いフィールドだなと改めて思いました」

大津「夏は上流のサイトで釣れるんで、テストでよく来てます。青木さんが言う通り、巨大なのはいないんですが、グッドサイズがたくさんいるんで、それをどう釣っていくかっていうフィールドですね。1000gベースで1500gをどれだけ混ぜられるか、みたいな。まぁこれだけ釣れる場所もないんで、皆さんもぜひ来ていただいて、バスを釣ってほしいですね」

スタッフ「それでは素晴らしい試合を展開してくれた両選手に改めて盛大な拍手をお願いします! 大津選手、昨年に引き続き決勝進出です! おめでとうございます!」

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