JUKE BOX 2020 41 濁りの度合いによってどう攻め分ける?

2020/10/26

おはようございます、こんにちは、こんばんは。

今回は、まず質問の内容云々よりも、非常に難しい言い回しが出てきて、ちょっと面を食らいました。

相対濁度(そうたいだくど)、初めて目にした熟語です。

【質問】
自分は普段、水の相対濁度を意識してルアーセレクトをしています。普段の水色と比較し、雨が降るなどで濁った場合はアピールを強くするのはよくある手段だと思います。ですがこの濁りが抜け始めの時、バスは濁りの中でも餌が追えるぐらいには目が慣れているように感じていて、普段の水色なら口を使うのに、この濁りの抜け始めは同じアプローチでも見切られるという場面に多々遭遇しました。こんな場合金森さんならどうアプローチしますか?


物事は盛りすぎると本質から遠ざかります。

まず、誤解がないように言っておきますが、僕は常に、質問をくれた方、このコーナーを読んでいるみなさんに利益がある、読んでよかったと思うような回答を心がけています。

そこを大前提にしたうえで、ぶった切ります。

ムダなことに過度に捕らわれてはいませんか?

ある物事に興味を持って、それを追求することには反対はまったくありません。

むしろ大事で、素晴らしいことです。

ただ、ひとつのことに過剰に捕らわれる、木を見て森を見ずと言う言葉があるように、こと釣りはそういった状態に陥りやすいと思います。

いまは昔と違って、欲しい情報はすぐに手に入れることができます。

昔はどうやって情報を手に入れるか、情報網の広さが重要でした。

でもいまは、あふれる情報をいかに処理するか。

ひとつのキーワードを大きなボリュームで捉えてしまうと、木を見て森を見ずになりやすい。

ひとつの情報を難しく捉えるとか、大げさに捉えると本当に見るべき本質から逸脱してしまいます。

質問をいただいた方に直接会っているわけでもなく、釣りのバックボーンも分からず、ただ質問の文章を読んだだけで答えているのでホントにごめんなさい。

ただ、この質問を読む限りでは、とってもマジメで難しいことに興味があって、でもその難しい事柄に大きなウエイトを置きすぎないのかなと言う印象を受けました。

誰しもが自分のなかで良い釣りができたなと言う経験はありますよね。

そのときってそんなに複雑でしたか?

 
良い釣りって、難しいことに過剰に捕らわれた結果ではないと思います。

質問は、ざっくり言うと濁りについて。

濁りに対しての捉え方ってそこまで過敏になりすぎてもよくありません。

通常は食うよと、濁ってても食うよと、でも抜け始めだけ食わないと言うこと。

濁りの度合い(=濁度?)によってなにをどう合わせるか。

それもそうですが、一方向からしか見ていないのかもしれません。

濁りのなかでも濁り以外の変化は起きますよね。

水温、時間、天気など詳細は分かりませんが、それって現場にいかないと感じ取れないし、感じ取ることこそが大事です。

難しく考えると答えも難しくなります。

なので単純に考えられるのは・・・

文面からだけなので、まさに机上の空論ですが、通常でも食う、濁っても食う。

でも、濁りの抜け始めは食わないってことは、冬に起こりがちなクリアアップした瞬間に食わなくなるのと一緒です。

普段の状態から濁って、濁りに対して魚がボケた、イカれたのでダマしやすくなった。

でも抜け始めたら魚の警戒心が上がった。


それだけですよね。

もっと極論だと、減水か増水か通常水位かは分かりませんが、濁ったら物に着く。

それが濁りが抜け出して、物に着いてバスが動いた、ズレた。


要は食わせる場所が変わったと考えることもできます。

それを濁りの抜け始めは特殊なタイミングだとか、抜け始めの濁り具合がとか考えても、釣果に直結しないんですよね。

だったらもう少し気にする角度を増やしましょうと言うことです。

難しい方向に一方通行に絞り込むんじゃなくて、ストラクチャーから離れたからアプローチを考えよう、とか。

目が利きだしてクリアアップと同じになったら、どうやってごまかすのがいいんだろう、とか。

そういう選択肢がない状態で、濁りが濁りが!となるのは、そこから抜け出せない原因になります。

小さな事柄を大きく掘りすぎることで、使わなくていい感度と思考に陥ると、釣果から遠く離れてしまう可能性がとても高いです。

大事なことは、その本質がどこにあるのかと、一方向からではなく多角的に考えること。

難しくするよりもシンプルにそぎ落としていくためにいろいろ試すこと。

これが釣るためには重要だと思います。
 
陸王などのバトルの状況では、それが分かっていても難しい。だからバス釣りは面白いんですが。

良い釣りができている釣り人の思考、行動は極めてシンプルです。

それをどう伝えるかはキャラクターにもよりますが(笑)。

バス釣りは難しく捉えて釣れるものではありません。

あふれる情報をいかにシンプルにそぎ落とすために使えるか。

入り口はもちろん、通る道もシンプルにする。

その道を間違えると結果はダメな方向にしかいきません。

小難しく賢くしようとすることを否定はしませんが、より釣ることからは離れます。

メディアなどではそのほうが見た目はいいかもしれませんが、それも実際はそんなことはなくて、あくまで演出です(やらせと言う意味ではもちろんありません)。

濁ると魚が物に着くので、そこに対して目立つルアーを入れる。

それで釣れる場所と状況と魚を探す、がシンプルな正解です。

 
濁りは濁りでしかないと言うことです。

濁りに着目するのは間違えていないので、その方向をもう少し変えてみてはどうですか?

これが、この質問をくれた方と読んでくれたみんなにとっての利益になる回答ではないかなと思います。

と言うわけで、keep it 現場スピリッツ!

また来週!
 

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