2021/4/5
おはようございます、こんにちは、こんばんは。
さてさて今回は、春のお約束質問のひとつ、誰もが一度は耳にしたことがある、あの現象について考えてみましょう。
【質問】
2021年のシーズンが始まりましたね。春爆という言葉をよく聞きますが、私は春にそんな美味しい思いをしたことがありません。どこらへんを意識していけば春のバスを狙って釣れるのでしょうか。金森さん流の春バス攻略理論を教えてください。
バス釣りの春は1日にしてならず。でも、春爆は1日で完成して1日、あるいはそれ以下で終わります。
いわゆる春爆(はるばく)や爆(ばく)るためのきっかけは、春に限らず共通しています。
ただ『春爆』と言う言葉がひとり歩きしたり、夢物語のように語られる理由はなぜか。
必ずどこの地域のどんなフィールドでも1日もしくは半日、あるいは数時間、数分でも春爆が存在するからです。
ではこの『爆』と言う文字、現象の正体はなにか。
偏(かたよ)りです。
季節が移り変わるなかで偏りがギュッと凝縮するタイミングがありますが、特に冬から春にかけてはよりその偏りが濃く凝縮されます。
だから爆るんです。
どこの季節も変わり目は難しいですが、偏る分爆りやすくなる。
たとえば夏から秋にかけては、西日本中心の話になりますが、落ちアユが存在します。
弱ったアユが上流から落ちてくる。
これが秋爆。
同様にして春爆はワカサギ。
ワカサギが産卵で弱る→逃げられない→容易に捕食できる→爆る。
完全に偏ってますよね。
そこをしっかり摘ままないと爆ることはまずありません。
それが一番分かりやすいのが、春のワカサギによる春爆です。
このように春爆に代表される『爆』、この文字が付く現象は、知識や努力だけではどうにもなりません。
春爆なんだから、とにかく春に釣りに行っていればぶち当たるはず、現場にいれば体験できるはず!では無理なこと。
爆るには要素、条件が必要です。
しかも複数、三位一体。
まずひとつは天候。
もう釣り人の努力ではどうにもなりませんね(笑)。
まとまった温かい雨、もしくは春一番のような強い南風。
これによって濁りが生じます。
水温が上りなおかつ水に色が付くことできっかけで、ベイトやバスを動かして季節を進行させます。
アングラー的にはアゲアゲになるおだやかなポカポカ陽気が何日も続きました。
でもこれだけでは釣れるコンディションが整ったと言うだけで、爆ることはありません。
釣りにはサイコー!と思っても釣れないってことはありますね。
やっぱり偏るような濁りが重要です。
次がベイトの存在。
バスがそのフィールドでその時期一番食べたがるエサが偏る=集結すること。
春の旬のエサはやっぱりワカサギ、シラウオになります。
それらのベイトが産卵によって岸に寄る遡上することによってバスも動きます。
もちろんベイトは魚ではなくても、ため池のようなフィールドであればザリやエビなどの甲殻類がそれにあたります。
ギルもそうですね。
ベイトとバスの連動と言う関係性。
そして最後がスポット。
春爆でもなんでもよく釣り人が勘違いするのが、そのタイミング(濁りとベイト)に当たれば誰でも簡単に釣れるんだ!と言うこと。
経験則では自分ひとりだけ爆って、周りの釣り人はまったく釣れてないことが多いです。
その逆もしかり。
つまり、
爆る場所はほんのひと握りで、フィールド全体が爆るなんてことはまずありません。
たとえばリザーバーならバックウォーター周辺。
濁りがまず入ってくるスポット、ベイトが集結するスポット。
ため池であればシャローのどこか。
どんなフィールドでもキーワードはシャローであることは間違いありませんが、それがどこか、どこに偏るかを見抜くこと。
シラウオが風で寄せられるスポットが見つかったら、あと少し!
この三つの要素をどう読むか。
それを知らないで、春爆だから絶対に釣れる!と言う釣り人が多すぎます。
そうなると逆に春だから時間の許す限り足繁くフィールドに通うなんてことをしなくても良くなるはず。
偏りを生むためのまとまった温かい雨、強い南風がキックオフで、それに伴うベイトの動き、そのためには良くいくフィールドのメインベイトがなにかを知ること、そしてそれがシャローのどこに溜まるかを考えること。
最終的には濁りとベイトとスポットに合ったルアーを選んで入れてあげればハイ春爆の完成!
それがうまくいけば毎年春爆を体験できますし、事実僕はここ数年は毎年体験しています。
闇雲にいってできるものではないと言うことが分かりますよね。
特に僕の場合はホームがないので、経験がないフィールドで探しだすことが必要になります。
その経験が引き出しとなって、毎年春爆を当てることができる釣り人になる。
それが最終目標ですね。
去年の春はヘッドスライドとフルスイングのコンボにお世話になりました(笑)。
そのためにもまず一度体験してみてください。
と言うわけで、keep it 現場スピリッツ!
また来週!
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