田辺哲男VOICE 2021/10/09 最近の傾向について思うこと

2021/10/9
週明けに、Basser誌の連載取材で亀山湖に行ってきましたよ。

ザ・ミステリーツアーというタイトルの連載。取材の1週間前にレイクタイプ(天然湖か人造湖か沼系か)が伝えられて、俺はその情報と季節を頼りにタックルを準備する。

とはいえ、2泊3日なのか、当日の朝入りの2日なのか、当日入りなら出発時間は・・・というスケジュールも場所をイメージするうえでの情報となる。今回の場合、当日の朝入りで時間はやや遅め。となると、津久井か相模か、房総リザーバーか?


家を出て記者に告げられた場所は、亀山でした。

ちょっと前の雨以降、急に厳しくなって数も釣れないし、サイズも出ていない。

水は濁り気味でサイトもできないから、そういった展開を得意とするローカルも苦戦しているもよう。

いや実際、俺も苦戦しましたよ。

でも、なんとか誌面を飾るサイズは手にすることができた。


当日の、のむらボートの最大魚でした。

じゃあ、どんな展開だったのか? というのは誌面をチェックしてもらうとして・・・。

なぜ、そのサイズを釣ることができるのか?

これはよく聞かれることだけれど、くればデカいという釣りに没頭してもう20年とか経ってるわけですよ。

エレクトロニクスの急激な進化とともに、昨今、魚探主軸主義のアングラーがとても増えている。湖上では、常に首をデッキに傾けているか、ウデを組んで岸を見つつものすごい勢いで流していくか・・・という人種を見かけることが多い。

でもじゃあ、そういったアングラーが結果を出しているかというと、そうでもない。 その部分をもう一度考え直してもいいんじゃないかな。

なぜ、俺は魚探を主軸にしていないのか。



ライブスコープも導入したけれど1年で手放したのか。

一番ハッキリしているのは、俺の釣りには必要がないから。

俺が求めているのは、いつでも太くてツヤツヤのバスを釣りたいということ。これに尽きる。

人よりたくさん釣りたいとか、サイズに関係なく数を積み上げたいとか、そういった考え方は頭のなかに微塵もない。

だから、最新鋭の魚探など必要ない。その画面を見続けて、モニターの上でサイトフィッシングを繰り広げる時間を、俺はまったく違うことに費やしたい。電子機器のトリセツを熟知するより、大切なことがいっぱいあるって知っているから。

秘密の沈みモノを探し出すのもそうだけど、魚の反応そのものを確認するとか、そういったことの優先順位は俺のなかではもう上位にはこないのです。

むしろ俺の釣りには、最新魚探の電波がデメリットにすらなりかねないとも感じている。

いま、俺が使っているのは2Dの至ってふつうの魚探ですよ。

それでもこうして、デカい魚を狙って釣ることができている事実。結局それは、そういうスタイルで引き出しを増やし、積み重ねてきた証なんだよね。

一方で、最新最高の魚探をしっかりと使いこなして、プロトーナメントで成績を出している若手がいる。彼らの強さは圧倒的だし、試合で勝つためのツールとして導入し、それを使いこなすのはトーナメントプロの在り方としてまったく正しい。

でも、試合に出るわけでもない一般のアングラーさえ、そっちに向いてしまっていいのかな、怖いな・・・と思ってしまう。

魚探とにらめっこして、周囲の自然の変化に気付けずに、魚も釣れずに過ごした1日は、無駄ではなかったか? その日、経験値として積み上げられたものは、はたしてあったのか?

もちろんそれは、あとになってみないと気付けなかったりするんだけどね。

今週はこのへんで。

来週もよろしく!

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