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10FTU Friends・KOJIHEY's★SE9RET ~OCT. the 3rd Week~

福岡県と山口県のフィールドをメインに活動している10FTUプロスタッフの小島康平(コジヘイ)です。
リレー連載2回目の今回は、僕といえばの“パドフリ”についてガッツリ紹介したいなと思います!
パドフリの良さがイマイチ分からない方やまだ使ったことがない方、今回の記事を是非役立てていただけたら幸いです。
そもそもパドフリとは…???
「パドロッターのフリーリグ」で通称“パドフリ”。
ただ略しているだけなんですが、コレが僕の活動地である福岡県と山口県のフィールドで良く釣れることから、いつの日かみんなで「パドフリ」と呼ぶようになりました(笑)。

そもそもパドロッターは、一般的に量産発売されているインジェクション製法と呼ばれるものではありません。
“ハンドポワード”と呼ばれる製法で、ひとつひとつ、原料を型に流して製作します。
製作の工程において、ハンドポワードはインジェクションに比べて手間はかかりますが、ならではのモノ作りができるのが大きな特徴なのです。
伊豫部社長曰く、パドロッターに関しては、原料を流し終えてすぐ…乾燥により固まるまでの一瞬の間に、パウダー化した塩を平面にまぶす工程が加えられているとのこと。その目的は、ボディに若干の比重の違いを打ち出すことで立ち上がる向きを意図的に作り出すためと、バスが咥えたときのバイト時間のチャンスをできる限り伸ばすためです。
このひと手間の工程による効果が、ハンドポワード製法によるパドロッターが釣れるキモなのです。

各パーツの特徴としては、
スイミング時やボトム着底時に強い水押しを発する肉厚のパドルテール。
この大きさでブルンブルンと上下左右に動くので、フックセットされているボディとのタイムラグが生まれ、不規則なアクションとなってバスを誘います。
このパドルテールとは対照的に、
わずかな水の動きにも反応し、小刻みに震えて自発的アクションを生み出すサイドレッグ。
サイドレッグには、スイム時などにボディを回転させないスタビライザー的な役割もあります。

キャロライナリグやヘビーダウンショットなど、ノーシンカー状態を作ることができるリグは他にもありますが、中でも、より扱いやすく、かつあらゆるシチュエーションにも対応するフリーリグが特にオススメです。
現在、フリーリグは全国各地でかなり浸透し、使う人も多くなったリグですが、パドロッターのフリーリグは、他とはひと味違う魅力があると思っています。
キャストからのファーストフォール時、シンカーがボトムに着底した後にのタイムラグで、ルアーがボトムに着底。
その一瞬の間に、瞬間的にノーシンカー状態を作りだせるのがフリーリグの一番の特徴。
この時、パドロッターはボディを若干バウンドさせ、浮き姿勢を保ちながら長い時間をかけてスローに倒れ込むアクションを演出するのです。
さらに、ボトムをズル引くときにも若干の浮き姿勢を保ちながら引いてくることができるのも、浮力の高いパドロッターの特徴です。
この動きはテキサスリグでも演出することはできますが、より垂直にフォールさせることができ、シンカーとワームの自由度が高くなるフリーリグでやるからこそ、ハンドポワードマテリアルの良さを引き出せていると思うのです。
シンカーのダイレクトな動きに呼応するように自発的によく動くので、ナチュラル感が一層増しますね。

では、ここで僕なりの使い方のコツを解説したいと思います。
その①着水後のテンションはフリーに!!
キャストした後、着水後のボトム着底までは、ラインテンションをフリーにした状態をしっかり作ります。
フリーリグは、キャスト後にフリーフォールさせることでテキサスリグよりも垂直にフォールするのです。
これにより、狙った沖のピンスポットや、護岸、ストラクチャーなどをピンスポットで的確にアプローチすることが可能となります。
また、ボトム着底後、ステイの間を作ることも
フリーリグでは特に重要になります。
ワームアクションの一連動作の流れを追うと…
フリーフォール時はシンカーとワームが離れた状態をキープ。
↓
シンカーが先にボトムに着底し、タイムラグでワームがボトムに着底。
実はこの時、シンカー着底後に5秒前後のステイの間を作ることができれば、そのタイムラグがあることでワーム自体をノーシンカー状態にすることができます。
しかも、浮力の高いパドロッターは、ボトム着底後にステイさせることでゆっくりと倒れ込むアクションを演出してくれます。
経験上、この時にバイトしてくることが多いため、ボトム着底後はステイの間を作ることをオススメします。
その②ボトムで引っかかったらバイトのチャンス!!
基本アクションはオカッパリ、ボート問わず、時にステイをしながらのボトムズル引き。
フリーリグは根掛かりでのロストが少ないため、地形把握にベストなリグでもあり、また、スタック(根掛かり)しても解除しやすいのが利点。
そこで特に多いのが、スタック後のハングオフでのバイトです。
根掛かりから外れた後に起こる勢いからのバウンドアクションがキモなのです。
ハンドポワードということも相まって水中で漂う時間が長くなるため、バスにとっては絶好のバイトチャンスになるのだと思います。
その③軽いウェイトでバスを誘うことができる!!
パドロッター自体、かなり自重があることは、手に取ってみれば理解できると思います。
そのため、5グラム前後の軽いシンカーでも、ロングディスタンスでアプローチができてしまうのです。
オカッパリで普段10グラムシンカーでアプローチしているスポットを、7グラムシンカーでイケてしまう感覚。
軽くすることでフォールスピードを抑えられるので、食わせ要素もUPするのです。
ココは特にアドバンテージとなるので参考にしていただきたいポイントですね!

ちなみに僕の活動フィールドのメインでもある福岡県遠賀川では、今年9月の本流のオカッパリでビッグワンをキャッチ!

山口県では小野湖や丸山ダムが僕のメインにしているフィールド。
このエリアでは、ボート、オカッパリ共にパドフリが炸裂!
特に丸山ダムはパドフリを極めたフィールドの一つ。
冠水した立木がダムほぼ全域のバンク沿いに並んでおり、季節やその日のバスのレンジを見極めながらシンカーのウェイトを変えて、フォールスピードを調整して立木を撃っていく釣り方です。

パドフリで僕が愛用しているタックルは以下になります。

●リール:19アンタレス HG(シマノ)
●ライン:FCスナイパー14ポンド(シマノ)
●フック:TNSオフセット・ナロー#2/0もしくはDASオフセット#2/0(共にハヤブサ)
●シンカー:スタッチャーショット3/16~3/8オンス(ハヤブサ)
フックに関しては、パドロッターのボディ形状に馴染ませ、かつ、すり抜けの良さをUPさせるためのナローゲイプをチョイス。

シンカーは、ハヤブサから今年発売になった“スタッチャーショット”を使っています。
細長い金棒形状の先に施された4つのポッチ状突起が、ステイ時に余計な転がりを抑えてくれるので、パドフリで重要なステイの間がより安定するようになったと感じています。
僕の持論では、障害物に対し、すり抜けの良過ぎは釣果に比例しないと思っています。
フリーリグはスタック後のステイでのバイトも多いことから、適度なスタックとすり抜けの良さを両立できているシンカーがベスト。
「引っ掛かるけど、ロストしない」…コレくらいが一番理想かなと思います。

さて、今回は僕の十八番である“パドフリ”について解説させていただきました。
フリーリグの利点から、パドロッターをこのリグで使うことの良さ…パドロッターの魅力が少しでも伝わり、皆さんの日々の釣行に活かしていただけたら嬉しいです。
それではまた!
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