2021/12/04いろいろと所用が重なってテストに出られなかった今週は、あらためていま、俺が何をやっているかについて触れておきます。
それなりに名の通った湖であれば、年々タフ化が進んでいくのが実情。関東のメジャーレイクは、その最たるもの。でも、そのなかで“釣りたい魚”というのは変わらない。
太くてツヤツヤの個体。それを、ハードベイトで釣りたい。これも変わらない。
マグナムクランクだったり、ヘビースピナーベイトだったり、クローラーだったり、いろいろな湖を渡り歩きながら、その年々で俺が追いかけるもの、創るものは変わっていく。
やがて釣れるものが出来上がって、みんなにも使ってもらって楽しさが共有できるという一連のサイクル。
その途中経過をこの連載では発信している。実はそれこそが、俺のやっているバスフィッシングのおもしろい部分なんだよね。
この釣りを50年も続けてきて、ただバスを釣るというだけの楽しみ方はもはや自分の中に存在していない。
いま、自分がやっていておもしろい、もっとやりたいと思えるバスフィッシングを全面に出すことのできるルアー、それを自分で創って、自分でおもしろがるという・・・。
だから、この釣りを始めてまだキャリアが浅かったり、トーナメントに傾倒している向きには理解しづらいかもしれません。
そして俺自身、みんながみんなこのゲームを目指してね、なんてことは言いません。
30年前にクリスタルSを作って、その当時に全員がこぞって使い込んだかといえば、そんなことはない。でも、30年経ったいま、このスピナーベイトを投げたことのあるアングラーはかなり増えたのではないかと思う。
それが意味するのは、スピナーベイトで釣りたいと考える人間の、行き着いた先がクリスタルSだったりするということ。ロードランナーというロッドもしかり。
バスフィッシングがどんどん難しくなるいま現在の環境下にあって、道具として評価され、生き残るのは簡単ではない。そのなかで比較的生き残りやすいのは、まるでエサのような類のものだったりする。
なぜなら、釣れるから。
でも俺自身は、そういったルアーでの釣りを楽しめなくなってしまっている。
10年、20年とこの釣りを続けていたアングラーのなかには、同じように考える人もいるんじゃないかな。
いままで知らなかったゲームに気付いたり、新しい発見ができる、それこそがバスフィッシングだと俺は思う。長い年月を経て、そういう楽しみ方に辿り着いたんだね。 常に自分の知らない刺激を求めるようになったアングラーに対して「あるよ」と。それがノリーズのルアー。
そしていまは、トップウォーターを突き詰めていくことで理想的な魚が釣れる時代になっているのは間違いない。
それがフカベイトだったり、タフバグだったりするわけだけれど、俺にとってはクリスタルSと同様、出来上がった時点で別の興味が生まれてくるんだよね。
いま、手掛けているのはヒラトップ。
その源にあるのは、もちろんヒラクランクですよ。これはかなりおもしろい。着水音の出し方から動かし方、リズムの取り方まで、あれもこれもが使い手しだい。ちょっと強めにすれば深くても魚を引っ張れたり、クリアでもマッディでもワークする。
170はまだ時間がかかりそうだけど、140についてはたぶん来季の良いシーズンには間に合うんじゃないかな。今週はこのへんで。
来週もよろしく!
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