渡辺です!
いよいよ冬本番って感じの寒さになってきましたね!
ぼちぼちバスは厳しいシーズンですが、皆さん釣果の方はいかがでしょう?
まだまだ頑張って釣ってる方も、もうバスはオフ!なんてあきらめモードの方も、両方いらっしゃると思います。
今回は、特に後者の方々…オフモードになっている方は是非、このコラムを読んでいただき、来シーズンに備えて知識やテクニックを蓄えていってくださいね!
さて、
前回は
「カバーフィッシングにおける引き算理論」についてお話しさせていただきました。 読んでいただいた方、ご自身の釣行の際に少しでも実践してもらえたら、書いた甲斐があったってもんです!
どのカバーに対してどのルアーを入れればよいか…の考え方をお伝えすることができたので、次はいよいよ実際にルアーをカバーへ入れていく実践編を紐解いていきたいと思います!
今回ご紹介するのは、僕がカバーフィッシングで最も気をつけている
「アプローチ」に対する考え方です。
もしかすると、皆さんが1番聞きたかった内容かもしれませんね!!
ということで、
第2章は題して、
「カバーフィッシングにおける『2面の壁』」でございます!!!
1月の野池、シャローカバーでキャッチしたバス。岸と倒れたアシの2面の壁を使い、水面直下で食わせた魚。デビルジグとプリシャの組み合わせで釣りました。フィールドで実際にカバーを前にして使うルアーも決まったら、あとはそこにルアーを入れていくワケですが、
カバーフィッシングにおいてこの「入れ方」が最も重要と言っても過言ではありません。そして、その入れ方を決める重要なファクターが「壁」なのです。いきなり質問ですが、この景色を見て皆さんはまずどこにルアーを入れますか?
ヘラ台にブッシュ、そして落ち葉が流されてできたマットカバーはどれも釣れそうな雰囲気満載です。当然、どこに入れても釣れる可能性はあると思いますが、僕なら、まずここに(↓)7グラムのリーダーレスダウンショットを入れます。
こんなところに!? と思う方が大半だと思います。ですよね~、と思った方は、多分僕と釣りに行ったことがあるか、僕の接客を受けたことがあるのでは(笑)?そもそも、こんな浅いところにバスは入ってくるのか、と疑問に思う方もいらっしゃるかと思いますが、それは、
こういった場所でバスを釣った経験がないからそう感じるだけだと思うのです。実際、今年僕が釣った魚の7割が足元から30センチ以内。
なお、水深50センチ以内の超シャローです。こればっかりは皆さん、釣って確かめて下さい(笑)。
では、どうして僕がそんな場所を選んだのか。
それが今回のテーマである「壁」が理由となっています。
カバーフィッシングにおける3つの壁の存在。
①岸②水面③ボトムこれらが組み合わさって「2面」以上の壁ができることで「釣れるカバー」が完成されます。そして、そういった状況に対し、適切なアプローチをすることで他のアングラーに獲れない魚と出会うことができます。
ヘラ台に絡んだウィードと岸の2面の壁で釣った魚。ルアーはマイクロッターのリーダーレスダウンショット。では、3種の壁のそれぞれの概要とアプローチについて詳しく解説していきます。
① 岸
最も重要なので最初に説明しますね。
足元をおろそかにするな、とよく言われますが、これがまさにそのことです。
我々の立っているその足元にバスはいるのです。つまり、バスがいる場所が足元である時点で、そのアプローチが適切であるとは言えないのです。
もしその距離に見えバスがいたら…誰もズカズカとそこまで入っていきませんよね?
条件の揃った足元のカバーには常にバスがいると思ってしっかり距離をとり、足音は極力立てないようにしましょう。影にも要注意。影が水中に入らない距離でアプローチしましょう。では条件の揃った岸とは?
水深:30センチを目安と思ってください。濁りが強ければもっと浅くても魚は入ってきます。
地形:切り立っているほど良いです。なだらかな傾斜で徐々に深くなるのではなく、垂直護岸のように足元からしっかり水深があるものが良いです。
この2つにプラスして、ブッシュやウィード、フローティングカバーやレイダウンといった一般的なカバーが存在する場合、「釣れる足元のカバー」が完成する基本の1面です。
【アプローチ】
とにかく岸ビタビタに!
ラインを岸に沿わせて壁沿いにルアーを落していきます。このアプローチをすることで、確実に
バス → ルアー → 壁(岸) の位置関係を演出することができます。
基本的にバスは、岸に向かって魚を追い込む(というか追い込みたい)と考えています。
バスと岸の間にエサが落ちれば、バスからしたら岸に追い込む必要がないので非常に好都合ですよね。この演出をするために、この位置関係は極力崩さないようにしましょう。この考え方は②と③でも共通ですので頭に入れておいてください。
さらに、岸にラインをぴったり付けることでラインの存在感を軽減することもでるというメリットもあります。
僕の場合はカバースモラバ(デビルジグ3.5グラム&プリシャ2.2インチ)の出番が多いですね。② 水面
岸の次に重要な壁です。水面も、岸と同様バスがエサを追い込む場所の一つです。
水面といっても何もないただの水面ではなく、水面を覆う「何か」があることでそのカバーのポテンシャルは格段に上がります。
例えば、先にアップしたへら台の写真にあるような落ち葉でもいいです。もしくは、枯れて倒れたアシやカナダモ、ホテイアオイ等の水生植物も◎。
水面に覆いかぶさった浮きゴミなど、エサとなるベイトを追い込みやすい障害物があれば、それらのベイトは逃げ道がなくなります。これが、
1つ目の壁である「岸」と隣接していればもはやいうことはありません。
2面の壁が発生し、バスからしたらもうパクっとするだけの最高のシチュエーションとなるのです。【アプローチ】
マットの隙間を撃っていくのですが、いきなりストン!とボトムまで落とすのではなく、まずはそのマットの壁としての役割をしっかり演出する必要があります。
隙間にスルっといれたら、まずはそのマットの「裏」で誘います。マットの下に見えるのはルアーだけで、ラインはほとんど水の中に入っていない状態です。これも岸の時と同じでラインを隠す効果があります。カバーの直下で反応がなければ、徐々にレンジを落としていきます。
フローティングカバーで僕が多用しているのは、マイクロッターのリーダーレスダウンショット(フック:ノガレス・本気フック#2)、引っかかって入りにくい場合は腕をカットして使用します(下写真)。③ ボトム
最後の壁がボトムです。
これもバスがエサを食べている場所の定番ですね。
②の水面で反応がない場合にはこちらが有効な場合が多いです。表層にエサとなるベイトがいなかったり、表水温が低い冬なんかも勝負が速いのはこちらです。
【アプローチ】
フォールスピードの速いリグでボトムまで一気に落とし、着底したらアクションを加えましょう。最初からボトム狙いの場合は、釣りのテンポを上げるために重めのシンカーを使うなどの工夫をすると良いでしょう。
低活性時のリアクションバイトも狙うことができます。もちろんこの時も「岸沿い」ぴったりに落としてください。あくまでも2面の壁の存在はお忘れなく!この場合だと僕はヘビダンとネコリグの出番が多いですね。
ヘビダンではマイクロッター(フック:ノガレス・本気フック#2)の出番がダントツ多いです。水深に応じて3.5グラム~10グラムまでのシンカーを使い分けています。
プレッシャーが高かったり、よりスピード感を出してリアクションバイトを狙いたい場合は、現在テスト中のプリシャ3.1インチ(フック:ノガレス・ネコリグオフセット#1・カバーネコ用ですが、小型で太軸かつ3.1インチにベストマッチなサイズ)を同じく3.5グラム前後のヘビダンで使用します。
ネコリグではゲーリー・ロングプロセンコー(フック:ノガレス・ネコリグオフセット#1/0)を好きでよく使っています。こちらも水深で0.9グラム~3.5グラムのウェイトを使い分けています。ネコリグとヘビダンの使い分けは、一点で誘い続ける場合はヘビダン、そのまま横方向に泳がせたい場合はネコリグを使用しています。以上がそれぞれの大まかな概要になります。
①の壁と②と③が組み合わさっている場所を狙うことで、よりシステマチックなアプローチが可能になることがお分かりいただけたかと思います。
それらの解説を踏まえて、最初の画像を見てみましょう。
僕が丸印を付けた場所が水の始まりです。
つまり、そこが「岸」でもあります。
7グラムを選んだのは、この濃いアシでもギリギリ抜けてくれるからです。そしてこのアシの先は水深約20センチほどで、流された落ち葉が上に覆いかぶさっています。
① と②の2面の壁がしっかり形成されていることになりますね。
そう考えると、赤丸をつけた箇所を選ぶのは実は自然なことなんですよね。
そしてもう一つ重要な考え方としては、
「そこにいるバスを食わせている」だけではない!ということです。今までの話だと、カバーに入っている魚を一撃必中で狙い撃ちしているように感じるかもしれませんが、実はそうではありません。
このアプローチでは「壁を使って食わせる」という考え方が必要です。
わかりやすく言うと、その付近にいる魚も壁沿いにルアーが入ってくると、それを食いにやってくる…つまり、壁沿いにバスがいなくても呼んで食わせることができるんです。
これは、サイトフィッシングをしているとよくわかります。
サイトフィッシングにおいてもこの2面の壁理論は非常に役に立つのですが、実際に壁を使って見えバスを釣ろうとすると、2メートル位離れていても気づいてスーッと寄ってくるんですよね。これっておそらく見えていない場所でも同じことが行われていると思うんです。
そう考えると足元の地味な釣りもそんなにだるくないですよね(笑)?
ルアーの入れ方さえ分かればあとは釣るだけなのですが、あれだけの込み入ったカバーを撃つわけなので、スピニングはおろかそこらのベイトフィネスタックルでは一筋縄にはいきません。
当然抜き上げることになるのでM~MHクラスのパワーは最低でも必要になりますし、ラインはフロロカーボンなら最低12ポンド、マックス20ポンドまでいっても全然おかしくないと思います。
これは実際に僕が使っているタックルです↓
このようなヘビーロッド、ヘビーラインにベイトフィネスリールを組み合わせることで小さなものを小さな隙間に快適に入れ込むことができます!●ロッド:フェンウィック・ワールドクラスエクスペディション68CMH-5J(ティムコ)
ティムコから今年リリースされた初のマルチピースロッドで、バスだけでなくナマズ、ロックフィッシュ、世界の怪魚までを相手にできるフリースタイルロッドです。中弾性で粘り強く曲がるブランクスはカタログ表記で2ozまで背負うことができ、ヘビーカバーでのやり取りも楽勝です。
グリップエンドはバランス調整の為にウエイトを足しています。
●リール:スティーズCT SV TW 700XHL KTF&スタジオコンポジットチューン(DAIWA)
ダイワのスティーズCT SV TWをベースにKTFのベイトフィネススプール「KAHEN」を装着。アンダー1グラムのキャストも可能です。ハンドルはスタジオコンポジットの90ミリパワーハンドルに変えることで、カバー越しの素早い巻き上げパワーを向上させています。
●ライン:怪魚PE Si-X バモス 2号(バリバス×モンスターキス)
「怪魚ハンター」として知られる小塚拓矢さん監修のPEラインです。対カバーで使用するので摩擦に強いSi-XのPEラインを好んで使用しています。
●リーダー:スーパートラウトアドバンス・ショックリーダーTiフロロカーボン16ポンド(バリバス)
元々20ポンドを使用していましたが、このリーダーと出会ってからは16ポンドに落としました。そのくらい強いです!
この組み合わせは、カバーを想定して使用するのに最適なラインセッティングですね。 一見アンバランスに思えるタックルですが、このアプローチにはこのセッティングが必須なのです!
そして、壁は多ければ多いほど良いのも確かです。
ここで問題です。
この画像を見て、まずどこにルアーを入れますか?
僕ならここに入れます。
もしかしたらお気づきの方もいるかもしれません、このシチュエーション、3面の壁が形成されています。壁は多ければ多い方がいいので、この場合はマンメイドとナチュラルバンクの境目を上から誘うのが最も良いと考えられます。
このように、2面以外にも壁になる要素は多く存在します。
皆さんもぜひお近くのフィールドでご自身の「壁」を見つけ出してください!
劇的に釣果がアップすると思いますよ!
最後までお読みいただきありがとうございました!
皆様、良いお年をお迎えくださいませ♪
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