2021 LAST VOICE

2021/12/30
これが今年最後の更新ということで、2021年を振り返ってみると、俺的にはほとんどの時間をトップに費やしていた年でした。

タフバグビッグしかり、そしてなんと言ってもヒラトップ。自分が創ったもの、そして開発段階にあるものを含め、水面のルアーに注力した2021年だったな、と。


今季の多くを費やしたヒラトップ(右)。来季にはリリースできると思います。

言い方を変えると、自分らしいゲームを成立させるための手段として結果的にトップを起用する場面が多かった。

バスアングラーが今年を振り返ったときに、ミドストやホバスト、あるいはノーシンカーが活躍してくれたという人が大多数を占めるのではないでしょうか?

そこに共通するのは、浮いている魚に有効で、ゆっくりとした動き。

俺のトップも考え方としては同じ。ゆっくりと沈めてボトムに追わせるか、レンジを合わせてゆっくりと漂わせるか。トップの場合は、その魚を水面に引っ張り上げているということ。

オーソドックスな巻き、すなわち横方向への速い動きがなかなか機能してくれない。その活性が、バスにないというか・・・。

これはもう、メジャーレイクに関しては全国レベルで恒常化してきているというのをつくづく感じた1年でした。

その理由としては、地球規模での気候変化や温暖化もたしかにゼロではないかもしれない。けれど、なんといってもやはりこの国における自然環境の悪化がもっとも大きな要因ではないかと俺は感じている。

2017年に牛久沼や琵琶湖など各地でハスが消滅したのは、除草剤のせいではないのか? 近年、水辺の昆虫が減ったのは殺虫剤が関与しているのではないのか? そういった自然に対する負荷が、魚の生命活動維持に影響を及ぼしているのではないか?

世論は徐々に問題を可視化しているように思うけれど、土壌や水質に負荷の高い薬剤を規制するには時間がかかるだろうし、よしんば禁止されても、失われたものが再び元の姿にもどることはないかもしれない。

そんな現状をただ憂うのではなく、真っ向から対峙しなければならないとも感じた。もう、逃げることなどできる状況ではないというのを認識したしだい。

1尾の価値というのは今後、さらに高まっていくのだと思う。


バスフィッシングは、そもそも食べるために行なう釣りではない。誰もがキャッチ&リリースを前提にこの釣りにエントリーしてくるはずである。

その時点で、この釣りとの向き合い方というのがひとつ確定しているわけですよ。

そしてやり込めばやり込むほどに、自分のスタイルが確立されていく。

あなたは、どんなフィッシャーマンを目指しますか?

それはもう人それぞれ。そこには強制もないし、否定もない。

自分がどんふうにバスと出会いたいか。ニコっと笑える1尾、思い出に残る1尾、その理想をイメージして、俺はこれからもこの偉大な魚を追いかけていきたい。



今年はこのへんで。

来年もよろしく!

良いお年をお迎えください。

過去の連載はこちら↓
田辺哲男のMY BIG GAME
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