おもしろすぎるバスフィッシング


2022/1/15

前回、年始ということで宣言した、2022ノリーズの目指すトコロというかテーマをもう少し具体的に解説してみたい。

JB含め、アメリカツアー含め、自分のなかではトーナメントをやり切って以降のバスフィッシングというのは、これはもうおもしろくないと続けていくことができないわけですよ。世界レベルで最高峰に身を置いていたんだからね。

まず、そこがベースにある。


Photo: Gerald Crawford/B.A.S.S.

だから「おもしろすぎるバスフィッシング」というのは、これから創り上げるのではなく、創られてきた世界観だというのが正しい。

そして、自分が楽しめるバスフィッシングを追いかけていったら、結果的には、

存在感のあるルアーを用い、
自分がここだと思える場所から
バスのほうから食いに来てくれて
しかも魚のクォリティが高い

という共通項を見出すこととなった。

もちろん、存在感のあるルアーにもプライオリティはあって、スローダウンで反応させたとなると自分のなかでの充足感が足りなかったりする。

その場合、釣り自体がおもしろくないというわけではないですよ。たとえば、フリッピンスティックでカバーの奥にぶち込んで、食わせて、思いっきりアワせてぶち抜く一連は、素直に楽しい。

でも、その魚を、カバー際の水面に引っ張り上げられたらもっとおもしろいはず。あるいは、エッジぎりぎりの巻きとか、ね。

そういう釣りで手にした1尾はさらに満足度を高め、記憶に残る魚となるわけです。

もちろん、楽しみ方は人それぞれであって、俺はこれが楽しいという話。


どれもこれもおもしろいんだけれど、最上級におもしろい部分を全面推ししていくということ。

開発に関しても、少なくとも俺が手掛けるルアーについては、その方向で突っ込んでいく。メーカーとしては、それだけではなく、食わせ寄りのルアーも作っていくけれど、そちらは伊藤巧とか渡邊和哉とか、ほかに創れるスタッフがいるからね。

俺が、「これがおもしろいんだよ」というルアーは、正直、ムズカシイ。ただ見た目にイケてるとか動かしているだけで楽しい、というだけじゃ足りないからね。しっかりと魚を寄せて、食わせるに至らなければ、意味がない。

世の中には、ジャンルとして同じタイプがさまざま存在しているけれど、俺のルアーはその確率が間違いなく高いと自負している。全部が全部、関東のレンタルボートレイクで鍛えに鍛え上げたうえで完成しているわけだからね。


「デコを恐れるな」と言ってきたし、俺自身デコることもあるけれど、ただサイズが大きければ「マグナムクランクです」なんていう開発はしてきていないのです。

そのルアーがハマる数少ない状況のなかで、しっかりと仕事をしてくれるものでなければ意味がない。←ココがとても重要。

結局、おもしろすぎるバスフィッシングの探求というのは、自分にとってのライフワークなのです。

今週はこのへんで。

来週もよろしく!

過去の連載はこちら↓
田辺哲男のMY BIG GAME
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