10FTU Friends・NABEchan's★SE9RET ~FEB. the 4th Week~


渡辺です!

最近は雪も降ったりとかなり冷え込んでおり、釣果も厳しめですね…。

でも2月も後半、春はもう目前です!厳寒期最後の週を乗り切って、気持ちの良い春を迎えましょう!

さて、今回お話しさせていただくのは、
引き続き「冬のバスフィッシング」についてです。

前回は、冬でも“動ける”個体の狙い方を解説させていただきました。
今回は、その逆“動けない”個体の攻略方法です!

動けない個体に口を使わせるなんて、聞いただけだとすごく難しそうな感じがしますが…ツボを押さえたら案外こっちの方が簡単だったりもするんです!

では早速いきましょう!

まずはエリア選択から。

「動けない個体=水温低下に順応することができなかった個体」と捉えて下さい。

このような個体は、安全な場所でできるだけ動かずに体力を温存しています。

攻める側としては、基本的には水温低下に強い場所を選べば良いのですが、前回ご紹介したマンメイド系のシャローのような、時間帯によって水温が上がる場所はNGです。

変温動物のバスは、急激に水温が上昇することにも体力を消耗してしまうため、体力のない個体は1日通して水温の変化が少ないスポットを好む傾向にあります。

水温が変化しづらい場所の条件として

・水深がある
・外気に直接触れづらい
・風が当たらない

これらを上げることができます。

では具体的にどんなポイントがあるのか、僕の思う代表例を3つほど挙げてみたいと思います。

【①閉鎖水門】
これは越冬バスが溜まりやすいポイントの代表例です。
特に水門直下は水門が開閉する時にボトムが掘れた場所があるため、その周辺よりも深いのです。また、ブロックに囲まれているため風の影響を受けづらいという特徴もあります。

こういった閉鎖系エリアは越冬場所として最適。

更に追加オプションでフローティングカバー(落ち葉や浮きゴミ)があれば、もう絵に描いたような一級ポイントになるため、時間をかけてでも攻める価値があります!
実は何尾ものバスが溜まっている可能性もあるため、角度や落とし方を変えて丁寧にアプローチしていきましょう!

【②水深のある消波ブロック帯】
これは、バスの越冬場としての認知度は比較的高いかもしれません。
霞ヶ浦水系だと牛堀の消波ブロック帯は冬の定番として有名ですよね。

前回ご紹介した「水深のある護岸」と似ていますが、
消波ブロックが入ることによって水の動きが制限され、1日を通してより水温の変化が少なくなります。
このブロックも、規則正しく単調な並びではなく、より複雑に入り組んでいる方が閉鎖空間が増えて、バスにとっても居心地が良いことでしょう。

【③アシ系のナチュラルバンク】
これは案外盲点で、低水温期はパスしてしまうアングラーも多いかもしれません。
しかし、個人的には水深が30センチ以上あれば、それ以外の条件が揃っている状況では狙う価値ありと思っていいでしょう。

それ以外の条件は以下の通り

・岸際からまとまった水深がある

なだらかに深くなっていくのではなく、しっかりと壁が形成されていること。
この条件を満たしていないと、一級ポイントとしての見込みは低くなります。
ナチュラルバンクでも、足元がしっかり掘れている場所であれば一気に魚に近づきます。

こちらのカバーは一見ゴージャスそうに見えますが、なだらかな斜面に枯れた植物が点在しており、魚が入れるほどまとまった水深がありません。


このように、岸から見ても一見わからないエグレが多く存在するような隠れポイントは、狙うアングラーの少なさからフレッシュな魚が残っていることが多いのです。見つけておいて損はありませんよ。

初めてのフィールドでは、テキサスリグ等のすり抜けの良いルアーを入れて足元の水深を調べてみるのも大切です。

・倒れたアシや枝により複雑に覆われている

これも、オーバーハング要素がある場所とない場所では魚のストック量が雲泥の差なので欠かせません。

水面が直接空気に触れないため、放射冷却が緩和されます。安定した水温が保たれるエリアは意外にも朝一から狙えるスポットです。


…ん?
これって夏と同じじゃない…?


そうなんです。
冬と夏、真逆に思えるこの2つの季節ですが、
このように同じポイントを好む場合があります。

これは、魚が「水温の安定」を求めるということにおいては通年変わらないという事実の裏付けでもあります。
故に、暑さに強い場所は、寒さにも強いといった方程式が成り立ちます。

いわゆる「プロテクトエリア」といわれる場所は、外的要因に左右されにくいエリアのことを指し、季節を問わず活性の落ちた魚を釣るためには欠かせないキーワードになるということですね!

ナチュラルバンクのプロテクトエリアでキャッチしたバス。

真冬の北浦(水原)のプロテクトエリアにてキャッチしたバス。

どちらも同じく、スモラバにプリティージャッドをセットしてキャッチした魚ですが、見ての通り、どちらも細身です。

エサを満足に食べられていない、体力のない個体は、シーズン問わず同じような外的要因から守られたエリアに潜んでいるということの証明でもあります。

以上が特に注目してほしい3つのポイントでした。


場所が分かったところで、
次はどんなルアーで釣っていくかです。

ズバリ、僕が低水温期の動けないバスを釣る際の手段は2種類。

・リアクション
・超スローなフィネス

これらを場所や状況に応じて使い分けています。
では、それぞれ細かく解説していきましょう。

①リアクション

食性ではなく、反射的にバスに口を使わせるテクニック。
その意味自体はご存じの方も多いのではないでしょうか?

基本的には、冬はこのリアクションの釣りをベースに釣り歩いています。

使用するリグはテキサスリグ。

テキサスリグで僕が最も多く使用するのがマイクロッター。腕をカットして使用しています。理由は、すり抜け性能の向上とフォールスピードを速めるためです。

ウエイトは5~7グラムを使用します。

マイクロッターのサイズ感から考えると少し重いのでは?と思われるかもしれませんが、「ストンッ!」とボトムまで一気に落とす狙いがあるからです。

着底後は2~3秒ポーズを入れて、反応が無ければロッドティップで「パンッ!」と跳ね上げ、再び着底後はポーズ。
跳ね上げる高さは10センチ以内を目指して小さく速く動かしましょう。
これを3回ほど繰り返して反応がない場合は回収、といった流れです。

このマイクロッター、実はリアクションテキサスの釣りにめちゃくちゃ向いているんです!

第一回目でご紹介した通り、マイクロッターはハンドポワード製法により生産されているため、高い浮力を持ち合わせています。

ボトムに着底した際、この浮力によってパドル部分が上にスーッと持ち上がります。

このアクションが、吸い込みの弱いこの時期のバスに超親切!

ボトムべったりのワームよりも吸い込みやすく、ミスバイトも防ぐことができます!

着底後のポーズに関しては、浮き上がりまでの時間を稼ぐ狙いもあるので、意識的に入れるようにしましょう。

カラーは水質問わず、シルエットがはっきりしている方が僕は好きですね。

バスとにらめっこして食わせる釣りではないので、瞬間的に目立ってくれるに越したことはありません。
ちなみに僕の場合は「キウイ」が最も出番が多いですね。

フックは本気フック#2(バリバス)。マイクロッターは#3がジャストサイズですが、ショートバイト対策で目一杯フックを背負わせるため、あえてワンランク大きいサイズを使用しています。

次は、これとは真逆の釣り方です

②超スローなフィネス

一瞬で食わせるリアクションに対して、
こちらはじっくりとバスの前で繊細に誘って食わせる手段です。

ここぞというピンスポットでは、こちらに分があります。
なぜなら、低活性時の弱気な魚にはリアクションで逃げてしまう個体がいるからです。

着水音を立てずに、そっとルアーをプレゼンテーションし、一点で誘う釣り。
弱気なバスをびっくりさせることなくアプローチすることができます。

その反面、釣りのスピードが著しく低下してしまうというデメリットもあるため、あくまでも「ここに絶対いる!」と思えるポイントでの最終兵器と思ってください。
なので、メインの釣りにすることはあまりお勧めできません。

あくまでも、リアクションと混ぜながら釣り歩くのがオススメです!

この釣りで使用するルアーは圧倒的にスモラバが多いですね。

僕の最も得意とするルアーであり、
僕をご存じの方は僕にスモラバのイメージを持っている方も多いと思います。

特にスモラバの釣りの中でも、この1点で繊細に食わせるスタイルは僕のトレードマークといってもいいかな(笑)。

アプローチの手順としては、

ポイントへ静かに落とす
→着水と同時にシェイク
→徐々にレンジを落とす
→着底して反応が無ければ回収

こんな感じです。

最も重要なことは、
とにもかくにもバスにプレッシャーを与えないこと!

ただでさえ食欲のないバスを無理やり食わせる釣りなので、
少しでも警戒心を与えてしまうと食う魚も食わなくなってしまいます。

足音を立てないこと、影を落とさないこと、といった基本的なアプローチにどれだけ気を使えるかで釣果が分かれるシビアな釣りなのです…。

僕が使用しているスモラバは、
スカートを巻き替えたデビルジグNS(バレーヒル)に、トレーラーでプリティーシャッド2.2インチをセットしたものです。

デビルジグNSは、元々パワーフィネスでの使用を前提に作られたジグ。フックがかなり強靭で、ヘビータックルを使用する僕の釣りでもフッキングで伸びたり折れたりせず耐えてくれます。

カバー対応のスモラバは多くありますが、デビルジグにこだわる理由はもう一つあります。

それは90度のラインアイである点です。

タフになればなるほど水中での「水平姿勢」が効いてくるので、最善を尽くす意味でもこちらを使用しています。

ウエイトは、シェイク時に出る小さなバイトをも逃さず、かつ操作性も良いという絶妙なバランスの3.5グラムでほぼ固定です。

あと、スカートを巻き替えている理由ですが、
デビルジグに巻いてあるデフォルトのスカートが、やや太めでハリのあるタイプだからです。

より強いキビキビとしたシェイクに向いたスカートではあるのですが、僕のシェイクは動くか動かないかの「振動」レベルのシェイクなので、このスカートでは少々硬く動きが伝わりづらいのです。
より細く、ソフトで繊細なアクションに向いたラバーに変更しています。
更に、細かい振動を出力しやすいように短めにカットしています。


左がチェンジ済、右がツルシのもの(写真上)。シリコンスカート・ファインカット(ティムコ)というスカートがお好みで、ここ数年ずっと愛用しています。カラーはグリパン系をベースに、水の色によってはスモーク系をチョイスすることもあります。


今回も長くなりましたが、
2回に渡り、僕が低水温期に意識的に行っている釣りを紹介させていただきました。

ぶっちゃけ、
今の時期はルアーよりもエリア選択のほうが数段大切なのも事実。

まずはエリアを見る目をしっかり養って、
その上で最適なルアーセレクトができるようにしましょう!

冒頭、春は目の前といいましたが、
3月いっぱいまでは使えるテクニックです。

ぜひ習得して、残るウィンターシーズンを攻略していただければと思います!

ありがとうございました!

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