2022/3/12
先週は、Basser誌の取材でした。
舞台は『豊英ダム』。 少し前にはロクマルが出たり、釣果も上向きだという話を耳にしていたのだけど、取材当日は厳しいものでした。
原因は湖全体のクリアアップ。
豊英ダムは工業用水のため、基本的に雨などによるオーバーフローでしか湖に流れが発生しない。
釣れていたというタイミングはまさに雨の影響によって、流れと濁りが発生していたようです。
そしてニジマスの放流によってバスの活性は上がり、アカガエルの産卵も重なってさらにもう一押しという特別な状況だったわけですよ。
そこから、流れはなくなり、水もクリアアップ…。
完全にバスのスイッチがオフになった中でのゲーム…という状況です(苦笑)。 結果は、今月のBasserをチェックしてください。
さて、今回はその取材の直後にアメリカで行われたバスマスタークラシックについて。
いや〜、タクミ(伊藤巧)が7位のシングルスコアでフィニッシュですよ!
スコアを見ていたら、初日はあんまり良くなくてプラで魚を見つけられなかったかな?って思っていたんだけど、2日目はなんとその日のトップ5に入るビッグウエイトを持ってきて、トータル9位に。
一体何が起きてるんだ!? このまま最終日もビッグウエイト持って来ちゃうの?とワクワクしましたよ。
まぁ皆さんも知っての通り、最終日もしっかり釣ってきて、素晴らしいゲームだった思います。
試合後にタクミと電話して、釣りの内容を聞いたんだけど、つくづくタクミらしいな〜と感心しました。
そして、改めてあいつは釣りが上手だなって思わされましたよ。
元々、光るものは持っていたから自分も釣りを教えていたんだけど、大舞台であろうがその実力を発揮できるのは凄いこと。
たぶん、アメリカのアングラーたちもタクミは状況がどうであろうと、アイツは魚を釣ってくる…と思い始めたはず。
それこそがタクミの真骨頂なんじゃないかな?
強引にビッグウエイトだけを狙いに行くんじゃなくて、ちゃんとした食わせを持ち合わせている。
その食わせの釣りがアメリカでも通用するっていうのが今のタクミの強みだと思います。
タクミは利根川で育ったから、タイダルの影響で流れが出る、止まる、逆流するっていう、流れによって魚のスイッチが変わる中での、
オンの釣り、オフの釣りっていうのを理解できている。 だから、その中でどんな食わせを繰り出せばいいかわかっているし、濁りもあって、流れも強い利根川だから2インチワームみたいな極端なフィネスを必要とする状況下で育ってない。 つまり、タクミの食わせはアメリカに合ってるんだよね。
これは俺が教えたわけでもなく、利根川という土壌がそうさせている。
でも俺から言わせて貰えば、タクミはまだまだ発展途上。
その現状でもクラシックをシングルスコアまで持ってこれるのは凄いし、
これからハードベイトのパワーゲームができるようになれば、もっと強くなれるわけですよ。 まだまだ目に分かるプラス要素、伸び代があるってことが楽しみで仕方ないし、羨ましい。
タクミは本当に夢を見させてくれる男になってくれました。 今のアメリカはMLFとB.A.S.S.に分かれてるから、猛者たちが分かれちゃってるけど、巧はきっとトップオブトップの中突っ込んでいくだろうし、その中でどんな成績を残していくか、楽しみにしています。
でもさ、実は電話した時にタクミに「これで田辺さんに並びましたね!」って言われてさ、「いや、俺はクラシック最高6位だよ」って言ったら、「え!? マジか〜」ってガッカリしたんですよ。
タクミが意識してんのはそこなんだ、って(笑)。
でも、嬉しいことですよ。
そのまま体に気をつけてがんばってね、タクミ!
今回はこのへんで!
来週もよろしく!
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