バスフィッシングの上達とは

2022/6/25
今週はBASSFLIXの撮影で津久井湖へ。

  今回は久々にタクミ一緒の撮影です。

先週、反応があった釣りを展開していけばどうにかなるかなということで、朝はまず俺が操船して、実際のパターンをレクチャー。

  その後はせっかくの帰国ということもあり、あとはタクミが釣ってくれよというストーリーです。

まぁ終わってみていろいろ面白かったね。

いつものことながら、アメリカから帰ってくるとタクミはエレキを踏むのも、巻くスピードも速いし、それじゃあダメだよねって。

ただ、毎度のことながら日本とアメリカでそれだけ違うんだなっていうのを改めて感じてしまう。

日本のアングラーは撃ったり、スローダウンの釣りはとっても丁寧でよろしいのだけれど、 巻きモノへのイメージが「速い釣り」っていうので止まっている気がするんだよね。

確かに巻きの釣りはテンポよく探ることはできる。

でも、ここ巻いたら、あそこ、次はあそこを巻くぜ・・・で釣れる日なんて、正直あまりない。

だから、それを理解した上で巻きの釣りをやらないと結局すぐスローダウンに手が出てしまう。

そうすると、スローダウンじゃなくてもいいのが釣れる日を見逃してしまうわけですよ。

それを見逃さないための訓練というのが上達だと俺は思っているんだ。

だから、それを知るためには「何もおきなかったね」でデコることだって当然ある。

デコることを恐れて、10時にはスローダウンに切り替えますっていう釣りを毎度やってしまうと、まったく上達しないで1年、2年、3年・・・10年経っても食わせの釣りの延長線。

そうなってしまうと、ステップなんて踏めないし、踏めないから先には進まない。

ステップを踏むにはデコっても踏める時がくるまでやり続けないと踏めないというわけ。

だって、俺でもまだデコる時があるんですよ?

それって、つまり全貌を掴むことなんてできないということ。

でも少なくとも、これでダメならこれ、あれならどうだ!という引き出しが次々と繰り出せる状態にならないと、 「今日は本当にダメだったな」 と言えないじゃん?

でもさ、本当にダメだというところに辿り着くまでの過程がとても辛く、苦しく、そして面白いのがバスフィッシング。

その面白みこそが極上だと俺は思う。

だから、そうにもかかわらず、せっかくの釣行で早々に釣れたことのある釣りをやってしまうと前には進めず、過去に戻ってしまうということになるわけ。

そういうのを踏まえて、タクミとの釣行はもし俺が途中でアドバイスをしなかったら多分釣れなかったと思う。

  俺があーだこーだ言ってからはバイトラッシュに持ち込むあたりはさすがタクミという感じだったけどね。

それでもそこに辿り着くまでは5時間くらい消費しているわけ。

だから、何をどう気をつけたらそうなったのか?という過程が今回の見どころだと思う。

今回の釣行はそんな感じだったのだけれど、例えば湖上に100人のアングラーがいて、それぞれ釣りの展開があるよね。

その中で、ステップを踏もうとせずに一日やる人もいて、それでデコる人もいれば、いい釣りを見つける人もいる。

「こっちか!」 ってね。

その 「こっちか!」 というのが見つけられれば、それがコマになるわけですよ。

そして、その要因、ファクターを考えることで完成へ近づく。

そこに気づかなければ、もちろん完成はしないのだけれど。

だからね、スローダウンの釣りは逆に怖いというか危ないわけですよ。

なぜならニュートラルな魚を食わせてしまうことができるから。

それがさらにフィネス化していくと、魚がいるというファクターだけで成立してしまうこともある。

そうすると、 何が起きてて、なんで活性のある魚がここにいるのか?というのには辿り着けなくなる。

そうなると、釣れたという結果は残るけど、ゲームとしてはぼやけてしまうよね。

とどのつまり、いい釣りをするための訓練を日頃からやってみようよというお話です。

  そういうマインドで今回の動画を見てもらえると、非常に面白いと思います。

まぁタクミの場合は、マインドというよりは日本のリズムに合わせるのに苦戦したという感じなんだけどね!

ということで今週はこのへんで!

来週もよろしく!

過去の連載はこちら↓
田辺哲男のMY BIG GAME
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