みなさんこんにちは!
10FTUスタッフの渡辺裕也です!
秋も深まり朝夕は防寒を切るほど寒い日もありますが、みなさんバスは釣れていますでしょうか...?
僕が移住をして2ヶ月が経った中部地方はというと、11月中旬を過ぎてからは釣果を聞くことが一気に減った印象です。
僕はというと、日々変動する慣れないフィールドに苦戦しながらもなんとかハイシーズンと変わらず釣果を出すことができています!
地の利がある通い慣れているフィールドでは、その時その時に最適なポイントを把握することができていることもありますが、自分の場合中部地方のどのフィールドに於いても通年釣りをした経験もなくまだまだ知らないことの方が多いのが現状。
そんな中でも魚に出会うために意識していることは、自分の釣れる魚を探すことに徹した
「パターンやセオリーに囚われない」ポイント選びをしていることが大きいと感じています。
バスフィッシングの世界のみならず、ルアーフィッシングには数多くの「パターン」が存在することはみなさんもご存知の通りだと思います。例えばバスなら定番は「ワカサギパターン」「ギルネストパターン」「虫パターン」など、その季節を象徴するベイトを対象としてそのように呼ばれることが多いですよね。
また、「セオリー」についても同じようなことが言えます。「巻き物の秋」「朝はトップから」「濁ったらカバー」なんてことが昔から言い伝えのように語り継がれていると思います。
普段の釣りでこれらを意識してルアーやエリアを選ぶ方も少なくないと思います。しかし、これらにがんじがらめになってしまい自分自身の釣りのスタイルややりたい釣りがブレてしまい、結果よくわからないまま今日もノーフィッシュなんて声もよく聞きます。
今回は、そんなセオリーやパターンに囚われない「初場所攻略法」を、実際に最近僕が初めて訪れたフィールドでの釣行を振り返りながらご紹介させていただこうと思います!
初場所のみならず、経験の少ないフィールドや何度か行ったことがあるけれどイマイチ掴めていないフィールドの攻略にもお役立ていただければと思います。
時は少し遡り10月中旬。
僕は愛知県のメジャーフィールド「油ヶ淵」を初めて訪れました。
大江川、五三川の存在感が大きくそれらでの釣果が目立つためその陰に隠れがちですが、中部を代表するメジャーフィールドである油ヶ淵。僕自身も名前は聞いたことがあり、健さんやセキュレッツのお客様に「油ヶ淵ってどうなんですか?」と聞いてみたのですが、見事に全員が苦笑いという反応。聞くところによると
かなり癖が強く難易度が高いとのこと。
この記事を担当してくださっているルアマガ田原さんからもぜひ行ってみてほしいとリクエストをいただきましたので、そこまで言われたら気になって仕方なくなってしまい夜も眠れないほどに...笑
ということで初挑戦に至ったわけです。
当日は安定の寝坊でフィールドに到着したのはお昼過ぎ。やる気あるのかと思われそうですがこれが僕のスタイルです。ただ起きられないだけです。笑
天気は快晴、風速は2m程度とアングラーにとっては快適な気候です。
まずは最も釣果情報の多かった「稗田川」の中流域へエントリー。
ぱっと見ですぐに大量のベイトフィッシュを発見。おそらくイナッコだと思います。 水質は思いの外透明度が高く、水深が1.5m前後と川幅の割にしっかりとした深さがあります。関東のタイダルフィールド(利根川水系や印旛沼水系)のような景色を想像していた自分からするとかなり意外でした。それと同時に少し嫌だな...と感じました。
関東では印旛沼水系で水深50cm以下のシャローを中心にストロングなパターンを持っていたため、同じような釣りをプランしていたことから一気に予定が狂ってしまったからです。
ここで多くの場合、この状況に適した別の釣り方を模索すると思います。僕もひとまず稗田川を釣り歩き様子を見てみることにしました。
選んだルアーは前回の記事で紹介させていただいたジグとストルクローのコンビ。 オールレンジ対応でカバーにも強いこのセッティングでまずは手広くチェックしてみることに。
初場所での釣行で最初のルアーを選ぶ際、
一つのルアーで様々なアプローチが可能なものを選ぶようにしています。初めての地では時間が経つのが早く、気がついたら何も掴めないまま1日終わってしまったなんて経験がある方も多いはずです。
確かに新しいフィールドを目の前にすると、あれもこれもやってみたいという気持ちになってしまうものです。それもまた楽しみのうちと言ってしまえばそれまでですが、僕は初場所でも絶対に釣りたい!というタイプなのでいかに時間を無駄にせず効率よく魚を探せるかに重点を置いています。
ルアーチェンジの時間は非常に勿体無く、陸っぱりの場合は様々な状況に対応しようとすればするほど荷物も増えてしまいます。機動力が重要視される陸っぱりにおいてこれは非常に不利なので、少ない荷物で釣り歩けるならそれに越したことはないと思っています。
ということでジグを片手に稗田川をうろうろしてみます。
油ヶ淵は本湖から繋がる数本の河川がメインの釣り場になっているようで、稗田川以外にも同じような規模の河川があるのをMAPで確認できます。その中でも稗田川は本湖の海側に近い位置にあり、潮の干満の影響を強く受けそうだなと予想を立てることができます。自分の経験上、タイダルリバーの中でもより海に近いエリアはタイミング要素が強く、まとまった時間にバタバタとエサを食べて試合が終わるとぴたりと口を閉じてしまう印象があり、稗田川にはその要素を感じました。
タイミングが捉えられていない段階で地合い要素の強いエリアを選択するのは外した際のリスクが大きいため、ここで移動の決断をします。
移動先に選んだのは「半場川」です。 半場川を選んだ理由はいくつかあります。
海からの距離が最も遠い位置にあるため潮の影響を比較的受けづらいのではないかという予想と、到着して水辺を確認すると水深50cm以下シャローでもボトムが見えない程度の濁りが入っており、そのシャローにはシェードを形成するようなブッシュも点在しています。
気になっていた晴天にも比較的強いエリアであると予想し、カバーに絡めたシャローのジグストの釣りで流していくことにします。 このジグストの釣りは比較的速いテンポで流していく巻物に近い感覚の釣りなので、晴天の真昼間にそれをやるのはセオリーから外れていると言えます。ネットに出ている情報やYoutubeを見ていると、油ヶ淵水系で昼間のデスタイムを釣っているルアーはフリーリグや食わせのダウンショット、ネコといったスローな展開が多く見受けられました。しかし水温は秋真っ盛りの適水温であり、そういったカバーにジグを絡めていくことで昼間でも横の動きに反応させることは可能だと判断しました。
答えはすぐに出ます。
コンクリートの斜め護岸に絡むブッシュの脇を通すと水面を割る激しいバイト。
現れたのは45cm/1750gのハイクオリティフィッシュ。 初場所でいきなりこの一発は素直に嬉しいですが、エリア移動とポイントの見極めが完全にマッチしたことでキャッチに至った1本であることは間違いありません。
このまま同じエリアを流していきたいところでしたがここで潮が下がり始め、影響を受けづらいエリアとは言え水位が下がり始めます。エントリーした時点でのバンク際の水深が自分の中で最も食わせやすい50cm程度だったため、これ以上の減水は厄介です。実際に短時間でボトムが見えるほどにまで水位が落ちてしまい、この変動に伴い移動を決断します。
移動してきたのは、河川と本湖の接合する地点にある水門。 水位が低下したことで元々水深があった稗田川へ戻るといった選択肢も大いにあったと思いますが、食わせることができた水深50cm+濁りというキーワードに合わせるなら半場川よりもやや水深があり濁りも保っている本湖だと判断しました。また、本湖は河川と違い面積が広いため微弱な流れでは水が動きにくいため、その中でも
比較的動きが強いであろう水門を選択しました。
こちらもすぐに結果が出ます。
ポイントに着いて一投目、水門の対岸へジグをキャストし沈ませずにすぐに泳がせると1本目よりもさらに、激しく水面が割れます。
ヘビータックルを信じてそのまま抜き上げると52cm/2300gのモンスターアブラックが登場。 この日のキーワードを確信づける素晴らしい魚でした。
通っているアングラーでも1本釣るのに苦労するという難攻不落なフィールドにて、初めてのチャレンジながら数時間で2本3kgオーバーは満足できる釣果だったためこの日はこれで終了することに。
油ヶ淵の定番やパターンを知らない自分だからそこ、自由な発想で柔軟に対応できた結果の釣果だと思います。
ひとつのフィールドに通っていくと、自ずと傾向や釣れているルアーといった情報が分かってくるので、自然とそれをヒントに釣りをしていくことが多いと思います。そのような現場からのヒントを元にすることも非常に大切ですが、時には
自分自身がコンフィデンスを感じることができる釣りに照準を合わせ、逆にそちらに合わせたエリア選択をすることで他のアングラーには出せない釣果と巡り会うこともできます。
ぜひ皆さんもまずは自信をもてる釣りを1つやり込んでその内面を理解し、足を運ぶフィールドでその釣りを活かすことが出来るシチュエーションを探してみてもらえればと思います!
今回ご紹介した釣行の模様は、YouTubeの10FTUチャンネルにて公開中ですのでよければぜひそちらもご覧下さい! 最後までお読みいただきありがとうございました!
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