10FTU NABEchan's★SE9RET ~JAN. the 2nd Week~



ルアーマガジンモバイルをご覧の皆様、あけましておめでとうございます!
10FTU&KIOBスタッフの渡辺裕也です!
本年も10FTUをどうぞよろしくお願い致します!

さて、全国的に大雪に見舞われる地域もあるようで、季節は冬本番といった感じですね。
会社のある愛知県常滑市も雪がちらつく日もあり、初めての愛知の冬を体感しています。

釣果もなかなか厳しいのですが、こんなタイミングで季節とは裏腹にホットな情報が舞い込んできました。

これが一世を風靡した「L.A.キングパドル」であります。釣れそう!

バスフィッシングの経験値の高いベテラン勢の方は、この名前を聞いて懐かしく思うかもしれません。
最近始めた方や若いアングラーの方は知らないという方も多いのでは???

そう、このL.A.キングパドルは、日本のバスフィッシング黎明期に村田基さんがプロデュースされ、ドン・アイビーノによって世に送り出されたパドルテールワームです。

ご存知ない方のために補足すると、
ドン・アイビーノは当時の著名なバスプロでした。
彼の同名ブランドから、ハンドポワードワームを中心に自社生産&OEM受諾をしていました。

その当時流行した「ドゥードゥリング」メソッドはあまりにも有名ですね!

ブラスシンカーを使用したテキサスリグで、シンカーとワームの間にグラスビーズを通し、沈みモノにスタックさせながら細かくシェイキングしてカチカチと音を鳴らしながら誘いをかけるという小技の効いたテクニックの生みの親としても知られています。

最近自分はロックフィッシュゲームでドゥードゥリングを多用しています。

沈んでいる消波ブロックなどに引っ掛けてカチカチとシェイクをし続けると「ゴンッ!」と拾い食いするあの感じは癖になりますね。

もうネット界隈では少しずつ噂が流れているので知っている方もいるかもしれませんが、このL.A.キングパドルが…

Water Land×10TEN FEET UNDERコラボで復活します!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

村田基さんのオンラインサロンでも復活を期待するコメントが多数寄せられていたようですが、ついにファン待望の復活です!

弊社のハンドポワードの技術力を村田さんが評価してくださり、コラボレーションが実現することとなりました。

ということで、
今回はこれを記念して、ハンドポワードワームの歴史と弊社の技術力についてのお話をさせていただきます!


以前も軽く触れましたが、
ハンドポワードについて今一度さらっと説明させていただきたいと思います。

ワーム(ソフトルアー)の製法は大きく「インジェクション」と「ハンドポワード」の二つに分類されます。

インジェクションは、立体の金型に対してマテリアルに圧力をかけながら注入して成型する手法です。

この製法のメリットは、立体的な造形や細かいパーツを作り出せること、量産に向いている点が挙げられます。

特に量産については、機械を使って一度に大量の生産が可能なため、多くのメーカーが採用しています。

今ではハンドポワードに対して9割以上がインジェクションという世界です。ちなみに10FTUでは、スキップシャッドやストルクローがこの製法で作られています。

対するハンドポワードは、型に対して手動でマテリアルを流し込む製法です。
インジェクションのように一気に大量生産はできませんし、人の手で流していくために、仕上がりにもバラつきがあります。

そのため、今では多くのメーカーが採用しなくなってしまった製法なのです…。

そんな中、我が10TEN FEET UNDERは、現代ではほとんど見ることのないハンドポワードワームを自社で生産、販売している希少なメーカーです。

プリティーシャッドシリーズをはじめ、パドロッター、チビロッター、マイクロッター、デカロッター、そしてキャンディールにスイムベイトのHBシリーズ…10FTUの代表作と言われるワームの多くがハンドポワードで製造されています。

インジェクション一強のこの時代に、なぜ10FTUはハンドポワードを作り続けるのか…。

それは、ハンドポワードでしか生み出せない良さが確実にあるからです!

ハンドポワード製法の特徴として、
手流しでマテリアルを流すことによる独特のカラーリングが挙げられます。

そもそも自分がハンドポワードの世界に魅了されたきっかけは、ハンポワによって生み出されたオールドワームの美しさと、その実釣性能の高さでした。

人の手によって流されるカラーリングは、その一回一回が全て違います。

微妙な温度変化によって生まれる、カラーとカラーの狭間の独特なグラデーション。
これは、インジェクションでは到底再現することができない美しさなのです。

TIFA時代のボディーシャッド。自分がハンポワの世界に没頭するきっかけとなったのがこのワームです。

3層のカラーがそれぞれの存在感を発揮しつつ溶け合い、パールとラメの絶妙なバランスがこの細いボティの中に立体感を生み出している、、、美的な逸品です。

H.Bバブゥ・マーブルカラー。2色のマテリアルを同時に流し込むことで作られます。熟練の造り手にしか成し得ない、技ありのカラーリングです。

カリフォルニアパドル。言わずと知れたハンドポワードの名作。パドルと細いボディのグラデーションはハンポワならでは。加えて、このワームの最大の魅力は、マテリアル自体の柔らかさにあります。

ひとつ、
ハンポワ製法の特徴として、総じて柔らかく仕上げることが可能なことも忘れてはいけません。

機械による圧力をかけず、型に流されたマテリアルは重力のみを受け、また人工的な冷却をせずに常温にてゆっくりと硬化します。

無理に押し固めることがないために、ふんわり&もっちりとした仕上がりになります。その際、微細な気泡がボディ内部に残ることで、結果として高い浮力を持ち合わせることにつながっていきます。

これこそが、今でも作り続ける理由であるハンポワの魅力なのです。

そして、これらの特徴は、現代バスフィッシングにおいて釣果を分けるひとつのファクターとなりつつあります。

柔らかいマテリアルが生み出すアクションは実に自然的であり、より生き物らしい水押しを演出します。

バイトしてからもその自然な柔らかさからかバスが吐き出しにくく、バイトを深く出す効果もあります。

そして、高い浮力はプレッシャーが掛かったバスに効果的です。

例えば、ベイトフィッシュに近い「水平姿勢を」演出することで、ベイトフィッシュに固執した個体に対してより精度の高いアプローチが可能となります。


今年は霞水系でこの釣りが爆発し、ゴールデンウィークの大混雑の中朝の1時間で3本揃えるなど異様とも言える釣れ方を体感しました。

また、ボトムでの自発的な立ち上がりアクションは、昨今、多く使用されるフリーリグとの相性が良いですね。

10FTUでは、フリーリグといえばのパドロッターシリーズ。多くのアングラーに愛用していただいています。

自分の場合、特に春先や厳寒期のスローなバスに対して、ボトムを舐めつつステイを入れ、ワームの自発的な浮き上がりによって食わせる…といった使い方にコンフィデンスを感じていました。

また、使用する頻度も非常に多く、去年のメモリアルフィッシュを釣ったのもこの釣りでした。

3月の印旛沼水系にて、ジグトレーラーにチビロッターをセットして食わせた48センチ。ウエイトが2190グラムというカスミのモンスターバス。

そして、自分にとって10FTUとの出会いもこのハンドポワードワームがきっかけでした。

約3年前、量販店で勤務していた時代に当時営業で巡回されていたスタッフさんと店内で立ち話をし、自分がハンポワがすごく好きだという話から伊豫部さんと知り合い、プロ契約をしていただくことになりました。

そして、それが今では、その会社の一員として勤務していると思うと、こんな素敵なストーリーを作ってくれた「ハンドポワード」には運命を感じるばかり。

そして弊社のハンポワ製造技術を高く評価していただいた村田基さんが、当時、あの巨匠ドン・アイビーノに依頼していたワームを、現代に…弊社の技術力で復活させてくださることにも心から感謝しています!

発売されましたらぜひ皆様もお手に取っていただき、ハンドポワードの魅力を再確認していただければと思います!

僕の個人的な想いも詰まった「新生L.A.キングパドル」。
発売をお楽しみに!!!

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