日本のレイクの未来

2023/1/21

今週はGo for it!の撮影で入鹿池へ。

  結論から言うと、行ってよかったなと。

入鹿池は人造湖というよりは、その名の通り池。

だから、濁りが発生しにくい上に水質がクリアなんだよね。

最近ではワカサギをしっかり入れていて、休日はワカサギで満艇になるくらいの賑わい。

イコール、ワカサギがものすごく増えた分、バスもしっかりエサを食ってるからかなりヘルシーで太った個体が増えたんだよね。

ところが、今回の釣行で感じたのは「ルアーにこんなにスレたんだ…」ということ。

要するに、濁らない=毎日ルアーを見る。

そして、ライブ魚探に当てられて、アラバマリグなどのルアーを見続けた結果、そうなってしまうんだとね。

俺の場合、2Dの魚探で魚を探していくんだけど、良い場所にはちゃんといるんだよ。

でも3分後には「あれ、さっきまでいたのにな…」ってなる。

  地形もいいから、時間を空けて入り直すんだけど、まるでいないんだよ。

最初は時合いを外したのかな?と思っていたんだけど、事の真実に気が付いたのは2日目。

大体いい地形と魚がいた場所は周囲の景色と合わせて覚えていたから、魚探をオフにして本気で臨んだんだ。

ところが全然釣れない。

温かくなって、魚も動くだろうから魚探を付けてみてもまるでいない…。

もともといなかったのかな?とも思ったんだけど、釣り込んでいくうちにわかったのは、ルアーを落としただけで魚が逃げているということ。

よく、サイトでルアーを投げたら魚が逃げたという経験は誰もがしたことあると思うんだけど、あれがディープでも起こっているという真実。

この時期なると、魚探で捉えられるような魚は大体ビッグフィッシュ。

ニゴイやハヤもいないから、それらしいポジションに映る魚は大体バスなんだよね。

つまり、デカい=学習力が高い。

そして、先ほど言ったルアーを見続けてしまう環境が続いた結果が今。

これはバスフィッシングがバスフィッシングでなくなってしまうという危機が間近に迫っていると感じたね。

入鹿池は濁らないし、規模も大きくない場所で、今の釣り方やトーナメントの回数が増えるとこうなってしまうんだと。

あれだけよくなった湖ですら、こうなってしまうというのはある意味日本のバスフィールドの先端。

だから、行ってよかったと思っている。

行かなきゃ、この現実に気が付けないからね。

だからますます、「一尾の価値」、一尾でいいからバスフィッシングらしい釣りでバスと向き合おうよというのを推奨しなくちゃいけないなと強く思ったよ。

俺がそれを言うことで非難もあると思う。

でも、じゃあなんでもありのか? 日本のバスがいなくなったときにだれが責任を持てるのか?

バスがいなくなったらバスフィッシングそのものが成り立たなくなる。

そんな未来を想像したときに俺はすごく寂しいし、これから先何十年もバスフィッシングを楽しんでいくべきみんなが楽しめない環境が悲しい。

だから、バスをもっと考えてくれるアングラーを増やしていくための声を上げようと思う。

真面目な話、俺がいなくなった後に「やっぱり田辺が言ってたことは本当だったね」って、なってほしくないんだよ。

暗い話になって申し訳ないけどこれが真実。

末永く、日本のバスフィッシングが楽しい釣りであるために、俺は動きます。

ということで、明日までパシフィコ横浜で開催されている、釣りフェスティバルでは会場にいますので、良かったらノリーズブースに遊びに来てください。

明日は14時半からシーガーブースでトークショーがありますので、そちらもよろしく!

 
過去の連載はこちら↓
田辺哲男のMY BIG GAME
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