田辺哲男【VOICE】2024/02/11 自分の武器になる釣り

金曜日に亀山ダムに行ってきたんだけど、ちょっと考えさせられるような出来事があった。

出艇している人は少なくて、そのほとんどがデコで、ディープをやっていたふたりが釣っていたくらい。



そのディープで釣っていたひとりが小沢(義一)さんで、なんと6本も釣っていたんだ。

小沢さんはダウンショットをやり続けて20年のベテラン。

厳しい中での6本と言う数字は、さすがの釣果なんだけど、これはさすがのひと言で片付けてはいけない釣果だと思うんだよね。

やっぱり、ひとつの釣りをずっとやり続けるというのはダウンショットだろうが、食わせだろうが、イケてるよ。

湖上で出会ったとき、小沢さんは4本のロッドを積んでいて、4本とも黒のレッグワームのダウンショットが結んであったんだよ。

正直ビビったよね…。

これはすごすぎるなと、俺も興味が出てきて聞いてみたんだ、「これまでレッグワームのテールの角度を変えたり、パーツ変えたりとかそういったことをしたことありますか?」って。

すると、昔はちょっとやったけど、基本はそのまま使っていると。つまり、もっと釣れるワームが欲しいとかはまったく思ってないんだよね。

じゃぁ「なんで今日は全部黒なんですかって?」って聞くと、やっぱり冬は黒ですからねぇって言うからさ、20年もずっとやってる人が言うんだからやっぱそうなのかなぁって思っちゃうよね。

因果関係は置いておいて、冬は黒っていうひと言にここまで厚みのある人ってなかなかいないよなぁって感心しました。

俺よりも年上なのに、真冬の数艇しか出ていない亀山に出てひとり気を吐いて、普通の2Dの魚探を積んで、車中泊で明日も釣りするんだっていう気概を持っている。

もう70歳近いのに、イケてるよね。

小沢さんは冬でも毎回だいたい5本は釣ってるし、サイズはともかく、そういう面では誰も勝てないよね。

タクミともちょっとその話をしたんだけど、たとえアメリカに行っても小沢さんは自分のスタイルで釣ってきちゃうって言ってた。それくらい、デコらない自分のスタイルを煮詰めている。

やっぱり自分の武器になるものは常日頃、本気で練習しておかないとダメだよね。

他の釣りに手を出してばかりいると、自分の武器がおろそかになってしまう。いざ出すときに鈍ってしまう。

そして、俺の武器ってなんだろうって思ってしまった。

強いて言えばスピナーベイトなんだけど、ある意味、いつの間にか武器をなくしてしまったのかもしれない。

もしかしたら、武器を忘れてしまったアングラーは多いかもしれない。

自分の武器になるルアーを、常に1本は結んで積んでおく。

そういうこともしていきたいなと思ったね。



ちなみに、その日は釣れなかった。

タックルは2本ロッドを積んで、両方ともシンコロ。

まぁこれはある意味武器しか積んでなかったか(笑)。

シンコロは具を変えて、竿もラインも一緒。リールはメタニウムDCとコンクを使い分けて、リールの感触も確かめながらやっていった。

トラウトも入っているってことで、シンコロの具はサカマタ6、7、8インチも試したりしたよ。

バイトもなく終わったけど、ひとつのルアーに絞り込んで釣りをすると、やっぱりいろいろ見えてくるものはあった。

でも、まだまだ小沢さんの領域には及ばないですよ。

4本のタックルにすべて同じ色のワームを付けて細かく使い分ける。

俺とは見ている部分、欲している部分がぜんぜん違うところなんだよね。

だから、バスってそういうやり込み方もあるんだって、忘れかけていた部分を思い出させてくれた。

こういう取り組み方もあるんだぜっていうね。

俺も見習いたいなと思いました。

というわけで今回はこのへんで。

来週もよろしく!

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