艇王2021 藤田京弥【Total3110g】タックルと戦略「隙も生じぬ二段構え! 2つのサイトで切り抜ける!」
「ジャストミート!」次世代サイトの先駆テク
この試合の勝敗を分けたのは藤田京弥という希代のアングラーと水中を見透かすライブスコープによる相乗効果だったといえる。
藤田も試合前は目視によるサイトを軸に考えていた。現に試合中もまずは肉眼で見える魚を探したのち、確認できなければライブスコープで水中を覗くという二段構えで湖上を回っていた。
ライブスコープに映し出されたバスの映像にルアーをダイレクトで送り届けることを藤田は「ジャストミート」と呼ぶ。一見、画面を見ながらルアーを魚に合わせていくゲーム感覚の釣りにも思えるが、相手は生き物である以上動く。わずか20cmほどの幅しかないライブスコープの照射線軸を横断するように動く魚に対しては、ルアーと魚の軸を合わせるのに動きを予測した着水点とフォールによるタイムラグを考慮したアプローチが必要になる。
この「軸合わせ」を天才・藤田京弥をもってしても現在の精度に至るまで2年半という歳月を賭けた…といえば、どれだけ難易度の高いテクニックかおわかりだろう。彼は努力の天才なのだ。
戦略
肉眼と魚探の二段構え
台風一過の今戦では、濁りの影響により、目視によるサイトがほぼ封じかけられつつあった。もちろんそれでも目視で魚を見つけられたほうが正確なアプローチが可能なため、藤田は目視確認を怠らなかったが、ライブスコープというもう一つのサイトにより、目で見えぬ水中を把握。結果、隙も生じぬ二段構えのサイトを可能にした。
ジャストミートを可能にしたのは類まれなる空間認知能力。魚の動きを予測し、リグのフォールスピードを考慮した着水点にアプローチ。水深が深いほどその難易度は上がる。
メインルアー
ミナモ6in【ジャッカル】
フローティングのストレートワーム。ワッキーにより強い水押しと移動距離を抑えた誘いが可能だが、会えてそこにスピードを加えて逃がすのが藤田流。
Dジグ【ディスタイル】
ホームの河口湖でも酷使するスモラバ。相模湖でもトレーラーなしのまま使用。「水押しが優しくなるのと、普段あまりトレーラーつけないので雰囲気です」。
サイコロラバー【フィールドサイド】
ボディ後方に1.8gのネイルシンカーを挿入。水深5mくらいのミドルレンジまでを視野に入れたセッティング。
その他ルアー
【左上】RVドリフトクラブ【リボルテージ】主にワッキーで使用。シャローでのサイトや強波動を生かして濁りの中でアピール。
【右上】ブレイクブレードWS3/8oz。インレットや流入する濁りの中をスピーディーサーチ。
【左中】RVドリフトフライ1.8gダウンショット【リボルテージ】ワカサギ食いのバスにリアル系のアプローチ。
【右中】ハドルトラウト6in【ハドルストン】ルアーパワーを生かして、サイト~サーチで使用。
【下】レインズスワンプスキニーL【レイン】1.8gネコリグ。小さめのルアーやリアル系に反応しない魚に別の刺激としてアプローチ。
タックル
通し番号は左上から右下に1~5。ロッドはすべてリボルテージ、リールはDAIWA。
【1】ハドルトラウト6in用
●ロッド:RV-C610H
●リール:ジリオンSVTW XHL
●ライン:レッドスプール16lb【ジャッカル】
【2】バーサタイルに使用
●ロッド:RV-C610M
●リール:スティーズSVTW リミテッド SHL
●ライン:レッドスプール12lb【ジャッカル】
【3】カバーを絡めたライトパワーフィネス的に使用。
●ロッド:RV-S65L
●リール:ルビアスエアリティFCLT2500SXH-QD
●ライン:モアザンセンサー12ブレイド0.8号【DAIWA】+フロロ2.5号
【4】スモラバに使用
●ロッド:RV-S61L
●リール:ルビアスエアリティFCLT2500SXH-QD
●ライン:レッドスプール4lb【ジャッカル】
【5】目視によるサイトを想定して用意
●ロッド:RV-S510SUL-ST
●リール:ルビアスエアリティFCLT2500SXH-QD
●ライン:レッドスプール3lb【ジャッカル】
ボートセッティング
TB9000【DAIWA】に出し入れしやすい小物とハードルアーやシンカー、フックを収納。タックルコンテナ【ジャッカル】にはソフトルアー専用。タックルバックロング【DAIWA】あらゆる予備を収納。
●エレキ:ツアー36V109lb(モーターガイド)
●マウント:サウザーレンタルバウデッキ (サウザー)
●デッキ:14ft専用ツライチハイデッキ(自作)
●ソナー:GPS MAP1222XSV タッチ【ガーミン】
●バッテリー:M27MF【ACデルコ】×4発
●エンジン:5馬力船外機
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