艇王2021 決勝戦 藤田京弥 VS 川村光大郎 VS 松本幸雄 in 亀山ダム 試合後インタビュー
白鳥島はキーパー場だったのか、キッカー場だったのか
松本幸雄さんが僅差で川村光大郎さんを破り、艇王初優勝を飾った。
近距離で角を付き合わせながら戦った彼らの胸に去来していたものとは。
そして、ボートの絶対王者・藤田京弥さんには何が起こったのか。
試合後のインタビューで、彼らの戦いを振り返っていく。
編集部『それでは、フリップをオープンしてください!』
一同「おおおお〜ッッッ!!」
編集部『優勝は、松本幸雄さんです!」
松本幸雄(以下、松本)「30g差?」
川村光大郎(以下、川村)「もっと離してくれよ〜!」
松本「9時の時点で『あいつやるな』と思ってたでしょ? あれがすべて」
川村「京弥にこんなことあるの?」
藤田京弥(以下、藤田)「見つけられなかったですね、今回は」
川村「サチくんは負けてないと思った?」
松本「いや、けっこうキレ気味で帰ってきました(笑)。俺の予想では、光大郎さんは連日3〜4本は釣ってたじゃないですか。ちっちゃくても300、400あるから。それで今日の最大魚が840って聞いて、1500〜1800gはいってるなと。
京弥くんは途中0だったけど、川に行って。夕方2kgくらいのが川に入ってくるんですよ。それ見えてた?」
藤田「見えてたんですけど、今日はいなかったんですよね。なぜか濁りが逆流してて。昨日は5本くらい見えて、喰ったりもしてたんですけど」
スタート直後は3艇とも見える範囲に集まるという展開に。
川村「まず朝一、みんな同じ場所でビックリしたよね」
松本「京弥くん、俺の場所に入りたかったでしょ?」
藤田「そうですね、あのへん行こうかなぁって思ってたんですけど。他の方も良いところ入ってて」
松本「フラットの端に、俺と他の人がいてね」
川村「最初流して、ピンスポットに後から入ろうと思ったんだけど、人が多いし今入らないとダメだなと思って、それであの場所に入ったんだよね。サチくんはどんな釣りだったの?」
松本「プラの初日が大会で、あれが優勝で1本1400g。あの大会って、すごい手練れの人がいっぱい出てたのに、5本リミットなのに揃えてくる人がいなかった。5位で600gだし。これだけ上手い人たちがやってダメということで、喰わせの釣りは諦めました。それでハードベイト。
だから、今日はライブスコープもパースで地形とかしか見てないです。ルアーはシャッドとクランク。クランクはドシャローのクランクも良かったんですけど、今日は冒険できなかったです。
釣れてるラインが下がっていったんですよね。9時直前に釣ったのは3〜4mのブレイク。本当は3mより浅いところ、極力浅いところに残ってるやつ釣りたかった」
川村「それでいけたんだ?」
松本「昨日釣ってるのは1600〜1700とかあったしね」
松本さんはプラではかなり良い感触を得ていた。
川村「ヘェ〜。てっきり、沖側でライブスコープで狙ってるのかと思ってた。勝手にふたりともライブスコープで喰わせるんだと思ってた」
松本「ほぼ地形の地図としか使ってなかったですよ。プラでは京弥くんも難しいって言ってたよね。神が難しいって言ってるんだから、『もう喰わせは辞めよう』って! それで昨日ハードベイトやったらうまくいっちゃって」
藤田「釣れたのはみんな浅いところですか?」
松本「3〜4mだけど、イメージではフィーディングの時はちょっと浮いてて、目線の上をまっすぐ引いたほうが良い。それ以外の時はライブスコープに映らない。ボトムに張り付いちゃってる。全然動かないんだけど、シャッドをボトムで引いて、横にパンパンと飛ばすと喰うと。上のやつは巻いて、ボトムにいるやつはそもそもやる気がないからトゥイッチで喰わせると。三島でもこの時期よくやるパターンです」
松本さんの2尾目は41cm1030g。ルアーはハイカットDR。
川村「それはライトリグじゃ喰わないんだ?」
松本「喰わないですね。ちょっと前だとそれで良かったんですが、これからの時期本当に喰わなくなるんですよ。ラインがPE0.2号っていうのも、キャスティングで3.5mまで到達させるための細さなんですよ。めっちゃ飛ぶから、ドラッギングでやるより根掛かりが少ない。これで獲れる魚はけっこう残ってるんです」
藤田「エリアは白鳥島ですか?」
松本「白鳥が一番でかくて、あと鳥居の段々の一番張り出しているところ。あとはドンドンのカバークランキングも良かったですよ。あとは長崎とか。プラ初日に3kgくらいのが笹川にいて、それが京弥くんに見つからないと良いなぁって祈ってました。朝だけ見えるんです。
昨日見たら残ってたんですけど、頑張って投げても反応しないから諦めようと思いました。それで、本湖より東側は2kgまではそれなりにいるから、頑張ればワンチャン事故らせらるかなぁって思ったら、昨日それなりに釣れちゃって、今日やる気になっちゃったって感じですね」
川村「でも、想像よりも釣れなかったんだ?」
松本「そうですね。明日の大会のプラでスーパーロコたちがまぁまぁいたじゃないですか。だから動いたら入られるっていうのがあって、それで今日は動かないでやり切ろうって」
川村さんの1尾目は40.5cm、840g。この場所では予想外のグッドサイズであった。
藤田「光大郎さん惜しかったですけど?」
川村「もっと離されてるかなぁと思ってたから、変に悔しくなっちゃったよ。まぁバラシがあったわけじゃないから変わらないんだけど。釣れないって言われているなかで、プラでは2日間ともん4本づつ獲れて。サイズは大きくないけど、リミットメイクはできそうかなって思ってました。ルアーは、サチくんに教えてもらったスクーパーフロッグのダウンショット。
それで今日は朝に白鳥に行ったんだけど、4〜6mくらいまでが魚影が濃いイメージ。その少し上の島の前の5mレンジも良くて、今日も釣れました。それで360度の魚探見ながら、何か映ったら投げる。
あとは、岬状の岩盤の張り出しのすぐ裏側。そこがオーバーハングになっててシェードができるところに潜り込んで入れると、釣れるっていう。そんな場所が5〜6ヶ所あって、半分以上はバイトが取れてた。でも、なんと今日はノーバイト。カスミみたいに釣っちゃったら終わりってわけじゃないなと思ってたんだけど、もしかしたら抜いちゃいけなかったのかも知んないけどね。リミット揃ったらミラクルを狙いに行こうと思ってたけど、そこまで辿り着けなかったね」
川村さんの2尾目。プラでは釣れていたこのサイズが、もう1尾でも喰ってきてくれていたら・・・。
松本「でも光大郎さんの840を見てたから、すごい吐きそうでしたよ(笑)。あれプラス2本釣ってくるんでしょ?っていう」
川村「釣れると思ってたけどね。でも840gは想定外だったから、揃っててもどっこいどっこいだったかも。京弥は?」
藤田「プラで反応の良かったパワーフィネスとサイトの2本立ててやろうと思ってました。フライト1番取れたんで、朝はフラットやろうと思ったんですけど入れなくて、それで少し彷徨って。プラでよりともエリアでパワーフィネスで反応を得てたんですけど、今日はノーバイト。
よりともワンドの最上流は2kgくらいのいたんですけど、それも釣れなくて。流れ込みのすごい浅いところにいても、もうこっち向いて気づかれちゃってたんですよね。
午後は折木沢上流でサイトしようとしたんですけど、濁りが逆流してて、バスが見えなくなっちゃった。1本だけ見えたんですけど、それは釣れませんでした。たぶんもっといるんでしょうけどね。それで最後、猪ノ川の最上流まで行ったら、1本カバーから出てきて。でまたカバーに入ったので、それをパワーフィネスで釣りました。それが550g」
藤田さんがキャッチした意地の1尾。プラではもっとグッドサイズが見えていた。
松本「一回見かけて、川にこだわってるから、『あぁ川でバス見えてるんだなぁ』と思って、それでまたオエーって(笑)。でも、今日も白鳥島で他の人たちがちょいちょい45cmくらいの釣ってましたよね。そういうの見てるから余計動けなかったんですよ」
川村「マジで〜!! まあでも動かないのが正解だったかも」
藤田「自分は端から端まで行きました(笑)。やっぱり、それでかなり時間ロスしましたね。そもそも協議時間が短かかったですし」
松本「乗りに乗ってる光大郎くんにも勝てたし、京弥くんにボートで勝てたんで、一生自慢します(笑)。優勝コメントですか? 本当に嬉しい時って、何も思い浮かばないですよ。ちゃんと考えておくんで、来年もまた優勝して、その時に言いますね!」
編集部「厳しいという亀山ダムで、三者三様の戦い方の接戦になりました。松本さんは艇王初優勝、来年にもディフェンディングチャンピオンとして参戦していただきます。それでは皆様、お疲れ様でした!」
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