「あったんやって!(笑) いや、朝イチ1投目ですっぽ抜けて、そこから15〜20分でもう3発出したんやけど…。足下まで寄せた1尾は気が緩んだ瞬間にバシャバシャて…」。
「濁ったタイミングで魚は下流に下ったみたいで、そこから西岸渡ってスピナベでポロポロとナマズが釣れて(笑)、残り2時間くらいを雁通川で粘ろうと。釣れたらでかいしと思って。そしたら水面がフィーバーしとってん!」。
灼熱の夏を過ぎ、気まぐれの秋へ 流入河川はまだ生きていた!
安田「最大魚の1510グラムはどの時間帯?」。
佐野「2尾目なので、午前中の10時くらいです。1尾目は朝イチに雁通川の河口の矢幡ワンドでチビーブル(ボトムアップ)です」。
安田「どこ?」。
佐野「本湖に向いて左側です」。
安田「あー、風裏だったところね」。
佐野「そうですそうです。カーブで雁通川の水が当たる場所なんで、魚はおるやろと2〜3往復して獲りました」。
安田「それはどのくらいの魚?」 。
佐野「キロちょい(=1050グラム)」。
安田「40アップ?」。
佐野「はい、
今回獲った魚はすべて40アップでした」。
安田「エーーーーー! オレがミスした4尾を獲れたとカウントしても、絶対に届かないウェイトやわ」。
佐野「結局、水の良い流入河川を探しながら、東岸をウロウロした感じです」。
安田「石川、中里川、沼里川、白鳥川、それに大洋川とか?」。
佐野「たいよう? それは知らんす。あー、鹿行大橋より上流ですね。そこまでは行ってないです。ほとんどが川幅が狭いじゃないですか」。
安田「細い流入やけど、プラでは沖でも足下でもバイトがあったよ。だから、捨てたくはなかったんやけど、昨日減水したやん? それで切り捨てた」。
佐野「なるほど。ていうか、今回は運良くタイミングを捕らえることができたんですよ。濁り始めた段階で『バスはここにおるやろ』ってカバーがわかっていて、旧コイケ(ハイドアップ)の吊るしで2尾」。
安田「おーーーーー!」。
佐野「
濁ったら吊るし、それなりの濁りやったらスクーパーフロッグ(ボトムアップ)を泳がせて2尾でした」。
安田「いやー、今日の状況で5尾は無理や。朝イチのバラシが獲れていたらノリノリでイケたのかもしれんけど…」。
佐野「そうっすよね。試合の流れですよね。僕は朝イチに釣れたのがよかった」。
安田「朝イチにバラしたけど、この調子やったらまだイケるわと思っとって、9時の尾数発表でノブくん1尾でまだまだイケるわと。それがトンボ公園でキャット釣って、雁通へ戻ってきたタイミングやったから」。
佐野「僕は
石川で2尾目(=1510グラム)を釣った段階で『流入河川が復活しとる!』と思いました。そこからエリアと釣り方を絞った感じです」。
安田「流入河川の水位やら濁りやらがめちゃめちゃクイックやん? 『これで合ってるのか?』ってメチャクチャ不安で、見えバスおらんかったらちょっとだけ釣りしてパス。もう雁通が圧倒的に魚が見えるしと思って」
佐野「なるほど、そうだったんですね」。
勝っても負けても深い絆 チャンプ総力戦で決勝へ挑む
佐野「僕が日曜日(=8月29日)から下見に入って、安田さんは土曜日(=28日)からですよね」。
安田「試合直前の2日間しか竿を出しちゃアカンくて、見るだけならOKというルールやったからね」。
佐野「で、日曜月曜と2日間回ってみての感想は、状況が『これはもう安田さん(の勝利)やな』と」。
安田「そうなん? オレは逆にノブくん夕リヤと思っとった」。
佐野「なぜですか??? どこへ行っても魚が見える状況だったんで、
サイトが得意な安田さんの独壇場やと思ったんですけど」。
安田「魚は確かに見えとるけど、見えたり見えなかったり。おったりおらんかったり。安定感のない中で、そこをメインにはできへんなと。本湖の流入へ行っても、人が入れ替わり立ち替わりが激しいし、よほどフレッシュな魚でも入らん限り厳しいなと。
タイミングの問題やし、再現性がないなと」。
佐野「確かにその通りです」。
安田「それとさ。広過ぎて、移動に時間がかかり過ぎる(笑)。だから、試合中にそれをやったらハゲる(=ボウズになる)やろなと」。
佐野「今日の北浦は完全に僕の味方してくれましたね。見える魚が減っていたんで(笑)」。
安田「(笑)」。
佐野「ていうか、
『ダービー&オープンの会』、僕にとってはすごいモチベーションが上がるきっかけになりました。世の中には凄いアングラーがいっぱいおるんやなと本当に刺激になってます」。
編集部:その会には、何人くらい参加されているんですか?
佐野「去年のオープン、ダービーの決勝進出者8名…僕がカブっているんで7名と…」。
安田「その前年のオープンに出場した遠賀川の山口諒也くんも参加してますね。8名かな」。
佐野「合宿して、初日は皆で釣りをして、2日目は勝負をして『こんなうまい人おんねんな!』と安田さんを見て思ったし、もっとうまくならなアカンと日々さらに練習を重ねてきました」。
安田「さらに! マジか(笑)」。
佐野「みんなと繋がって勉強できることがすごくプラスになりました」。
安田「楽しいよね、横のつながり」。
佐野「で、明日は安田さんにサイトを始めいろいろ技術を教えていただけるということで(笑)」。
安田「いや、教えることなんてないて(笑)。ま、明日は一緒に釣りしてから帰りましょ」。
佐野「
クリアウォーター系の安田さん、時合系の釣りの僕。2人のパワーをひとつにして、さらに練習して決勝に挑みます!」。
安田「ホコタテやね(笑)。
ガッチャンコしたら絶対に負けへんと思うで」。
編集部:12時間にも迫る死闘、おつかれさまでした! それでは最後に、気力尽き果てるまで戦い抜いた2人の陸王戦士に、最大級の拍手をお送りください!(拍手喝采)
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