【本編】陸王MOBILE2022 チャンピオン・カーニバル in旧吉野川

(1)06:00 佐々木/プラの印象


インタビュー直前までタックルの組み直しをしていた、という佐々木勝也選手。

「想定していたのとまったく違う釣りが効くことに最後のほうで気づいて、プラのあと、フックを買いに釣具店まで走ってました」

それがいったいどんなパターンなのかは明日の更新を楽しみにしていただくとして、2日間の練習の成果は?

「旧吉野川は過去に2回やったことがあって、どちらも春なんです。秋に来たのは初めて。50アップも釣れたりはしたんですが、サイズはバラバラ。やっぱりカスミの水が恋しいですね(笑)」

ホームグラウンドの霞ヶ浦水系とはまるっきり違うクリアな水質を前に、効果的なルアーやアプローチを見つけるのに苦労した様子。

「プラの最初のほうはパワー系の釣りもさんざんやったんですが、結果的にはフィネスが強かったですね。しかも『こんな場所に、こんなルアーを入れるの!?』みたいなアプローチが必要だったりする。朝イチにやりたいところがあるんですが、キャストが決まるかどうか……」

リミットの5本が揃うかどうかはビミョー、としながらも、目標ウエイトは4500g。バスボートばりのランガンが真骨頂のササカツスタイルで、晩秋のリバーフィールドを闊歩する!


(2)06:05 加木屋/プラの印象


さて、釣れない、難しいという現況の旧吉野川での本戦。プラに入った加木屋選手の手応えやいかに。

「いやぁ、意外と季節は晩秋って雰囲気じゃなくて『秋』というか。すごくバスも活発に餌を追う感じで。冬寄りのポジションではまだないかなと」

魚は見えてる?

「そうですね、バスは見えてて、場所によってはボイルもあったりとそんな感じです」

実際に釣ってみましたか?

「そういう見えてる魚には手をつけてないですが、普通の秋のセオリー通りの巻き物とかそういうので釣れないことはないんですよね。ただ、そういった釣り方で出る魚はサイズが伸びない。そんな印象です。でかいのはサイトでちょっと工夫した釣り方じゃないと出ないかなという感じですね。試合当日の潮、えと、ご存知の通り、旧吉野川はタイダルリバーなんですが、朝が1番大事なタイミングになってきそうですね。水位がキーポイントになると感じています」

朝の水位は高い?低い?

「朝の水位は低めですね。時間が経過すると増えてくる。水が増えてくるとバスが散ってしまって、デカいサイズの魚が釣りにくい。水が増えたら増えたでキーパーサイズは狙っていけるかなぁと」

今回の対戦相手についてはどう感じてらっしゃいますか?

「カツヤさんは、ほんと釣りが上手い。霞ヶ浦水系では最強クラスで、陸王の本戦にも出場されていて経験豊富ですし、しっかり旧吉野川の現状況にもアジャストしてくるのじゃないかと思います。タニケン君は色々釣りは見させてもらってるのですけど、例えばルアマガプライムで五三川釣ってた時もデカいの3本揃えて、あのバスをあの場所で揃えてくる釣りは凄いなと。僕も五三川にはいくので、その凄さがわかります。なんか、普通じゃない変化球な釣りでしっかり揃えてくるので、今回も釣りにくいバスなんかを喰わせてくると思うので、怖いです。でも、自分の釣りをできればいいので相手はあまり気にせず頑張ります」

では、ずばりプラを終えて、勝つための目標ウエイトはどれ位でしょうか? 

「えーと、この3人の中だったら、恐らく旧吉野川に1番精通しているのは僕だと思うのですよ。船でも陸っぱりでも結構来てるので、しっかり釣っていきたいのですが、そうですね、4キロから5キロ。これはなんとか出したいかなと思います!」

先ほどの話と重複しますが、どんなプランを思い描いていますか?

「水位がキーポイントになると先ほど言いましたが、朝イチはアウトサイドのリップラップとか水深があるような場所の沈みものにバスが付いていて、そういった場所についてるヤツはデカいんですよね。それが結構賢いんですけど、そのタイプのバスにどうやってスイッチを入れるかなんです。その喰い気のスイッチが入れやすいのが朝なんで、その時間帯になんとかウエイトがいいサイズを揃えて、あとは水位が増えてきた時に釣れてくる魚をしっかりと釣りたいですね。夕方のインサイドのウィードに乗っかってくるバスがいるんですが、それは比較的簡単に口を使うんですよね。でもやはりサイズは小さい。なのでパーフェクトなプランとしては、朝イチに良いサイズを2本は揃えて、以降にキーパーでリミットメイクできればよいですね」 

(3)06:10 新谷/プラの印象


「いやー、『釣らないプラ』はシンドイっすね!」。

先日行われた陸王ダービー決勝で見事に優勝を果たし、来季の陸王モバイル予選参戦権を手に入れ、意気揚々と今季の決勝へと臨む新谷健斗選手。愛称は『タニケン』。メンタルは万全だ。

タニケンは2日間の『釣らないプラ』クティスを終え、はたしてどんな感触を得たのか。

「バイトは5つ。ただ、見せ過ぎるとダメな釣りなので、程よいところで抑えておきました」。

てことは、いつものダイナミック系?

「ですね。明日、どう自分が当て込めるか。確実に釣ってカウントしたいです」。

釣り方は敢えて詳しく聞かないでおこう。ズバリ、目標は?

「高く見積もると自滅するタイプなので(笑)、ひとつひとつを確実に獲っていきたいですね。数ですか? 2本! ウェイトは獲れた魚次第です。それが僕の今回のスタイルです!」。

他選手とは明らかに異なる意気込み及び戦略を語った新谷選手。これが吉と出ることを祈りたい。

ところで、ニックネームはなぜ『タニケン』? 普通ならサ、木村建太さんはキムケンと略すように、『シンケン』じゃないのかな?

「あ…そこはノーコメントで(笑)」。

タニケンはこの決勝をもちろん真剣(シンケン)に挑む!

(4)06:45 2022陸王モバイル決勝、いざスタート!


いよいよ始まる、陸王2部リーグの決勝!

予選を勝ち抜いた3人の勇者たちがここに集う。

右から、
佐々木勝也選手、
加木屋守選手、
新谷健斗選手。

これからおよそ8時間に渡る長丁場。誰がどう突き抜け、陸王一部リーグへと駒を進めるのか。

この秋、徳島・旧吉野川が最もアツい日、興奮と感動の11月17日(木曜日)。

ぜひ最後まで各選手に声援を送って欲しい!


じゃんけんの結果、スタート順は新谷→佐々木→加木屋。

6:45から1分ごとに出発です!

(5)06:47 加木屋/じゃんけんで負けて


さて、スタートのジャンケンでは負けてしまって3番目スタートとなった加木屋選手。お気持ちは?

「いやー。苦しい。佐々木さんとスタート狙ってるところバッティングしそうで。緊張してるとグー出すって話しがあって、でも皆んな慣れとるから、グー以外出すと思ったんですよねー」

深読みしたんですね笑。

(6)06:55 加木屋/スタートかぶらなかった。ラッキー!


「お、誰も入っていない。ラッキー」

まずは、デッドスローラー4.8(ジャッカル)をキャスト。大事な朝イチの時間。さっそくアタリはあったがのらず!

「いまのはたぶん小さいです」

(7)06:59 新谷/ まずは、何と『金森バンク』へ!



まずはどちらへ。

「藍住大橋の上流側、左岸です」。

向かうは2012年に金森隆志さんが陸王レジェンドで優勝した場所、通称『金森バンク』だ。

「2日間のプラで、どうしてもそこだけパワーが。落ちアユのシーズンかなと。今回はかなり粘ると思います」。

ネバリストで晩秋の大爆発なるか!

(8)07:00 加木屋/ボイルを狙い掛けるも...」

「魚がボイルしてるので、セットしていたサイコロラバー(o.s.p.)からライザーベイト(ジャッカル)に替えます」

その直後、ヒットさせるもしっかりとフックオンせず!

「岸際によってくる際にブレイクでうろうろしているやつを狙うのにサイコロラバーにもどします。ダウンショット3.5gのセッティングで狙います」

バイトはあるがとれずにやや焦りが見られる加木屋選手...。



(9)07:02 佐々木/「朝から走ります!」


あざやかな朝焼けのなか、第二大谷川へ。

「水位が低い朝イチだけ魚が見えるところがあるんですよ。バッティングしなければいいけど」

車を降りるやいなやダッシュ!河口から2〜3本目の橋のあいだにある流れ込みの対岸へ。


まずはラストエース95Fのピクピクからスタート。

対岸のオーバーハング周りをねらいます。

「昨日より水が悪いな……気配がない」

(10)07:15 新谷/「ヤバ! めちゃ楽しい!」

「どんどん魚が入ってきます! ヤバ! また来た! ヤバ!」。

ギルロイドJr.のバビューンからの、カバースキャットへ。

「魚が深いんです。さぁ、来い!」

誰よりも早く釣果報告したい!

(11)07:22 佐々木/「状況が変わった?」


「状況が変わった?」

プラでは数尾のバスを目視、バイトも得ていたという第二大谷川。

今朝も水面でイナッコやアユらしきもじりが多数あるのだが、やや濁りが入っていて「昨日とは違いますね」。

ピクピクのほかにフィッシュローラー4インチのホバストも混ぜていく。

「フィネスが強い」と語っていたとおり、朝からスピニング2本での繊細なアプローチに徹する模様。

(12)07:25 加木屋/1尾目!「これこれ!」



ついにヒット。ドラグがしぼられギリギリと鳴る! 

「ヤバい!デカい!」

しばしのやりとりの後、見事ランディング!




50cm/1700g!

「いやー、サイコロラバーのリアクションダウンショットです。 OSPの林さんよく琵琶湖で使ってるんですよ。ラインも5ポンドにしておいてよかった! まだ、釣れそう!」

(13)07:30 新谷/想定外のキーパーサイズ対策



「昨日までは大きいのしかおらんかったんですけど、今日は35くらいのもどんどん入ってきてますね。ルアーをちょっと小さくしてみよかな。スモラバあったかな?」

クルマに戻って、ロデオライドリバイバー・アンセムに組み込んだのは、青木虫のダウンショット。スモラバ代わりだ。

「サイトでレスポンスよく操作しやすいようにリーダー短め。シンカーは2.7グラムです」


全身にアメリカセンダングサを引っ付けながら、新谷選手は正解へと突き進む!

(14)07:37 佐々木/「ボイル!出た!



「昨日までは大きいのしかおらんかったんですけど、今日は35くらいのもどんどん入ってきてますね。ルアーをちょっと小さくしてみよかな。スモラバあったかな?」



移動しようと言いつつも、流れ込みを再確認しにいくと、カレントの当たる対岸の護岸際でボイル!

すかさずラストエースのピクピクを入れると、水面が割れた?

「出ましたねー、乗らない……。壁際じゃなくてすこし沖だったからバイトが浅くなったのかも。水が悪いから、流れが巻くところにいるんでしょうね。なんとか釣ってみせたい。8時まではチャンスあるはず!」

(15)07:40 加木屋/サイコロラバーのセッティングについて。



「ロングリーダーです。60cmから70cmくらい。シンカーの重さは3.5g。1/8オンスかな。琵琶湖で流行ってるからシンカー、このサイズ手に入りにくくて。たぶん、このサイコロラバーのリアクションダウンショット、他でも効くと思って試しました。釣れましたね!プラでも試してはいたんですが、デカいの釣れてなかったんですけどね」

ジャークに近いロッドワークでテンポよく誘う感じ。

(16)07:55 加木屋/キーパーある?!



サイトで狙って釣れたバス。

「キーパーある⁈ あるでしょ!」

厳密な計測な結果24.5cm(口閉じ計測)!

残念。ちなみに190gでした。

(17)08:08 新谷/浮きゴミとの戦い



流れが巻くからこそ、ベイトもバスも集まる。しかし、流れがあるからこそ、浮きゴミも流れる。

「んー、アプローチがうまくいかない、んー…。普段は3ポンドなんですけど、ここは障害物が多いので4ポンドにしてるんです。それもなー」。

先ほどの青木虫からサイコロラバーへ、そしてフラッシュJへ。具をローテーションしても、浮きゴミがラインの行く手を阻み、思い通りの操作ができない…。

「いったんクルマに戻って策を練り直しまーす」。

はーい。

(18)08:10 加木屋/気難しいバスを確認



「誰か入ってるかと思うんですが第二大谷川確認します。あ、佐々木さん入ってるなあ。対岸見ます」

さらりと、状況を確認して移動。

「やはりいいとこ入ってますね、佐々木さん」

(19)08:12 加木屋/気難しいバスを確認



「ピクピクの音に寄ってきた!?」

8時前あたりから日が差してきた。シェードを撃つため再び対岸(右岸)へ。

ピクピクやホバストをフルキャストしてオーバーハングに吊るしたり、ドリフトさせてカバー奥へ送り込む。

しかしカバーに依存するサカナを狙っているのではないとのこと。

「何本かのスクールでウロウロしてると思うんです。ピクピクの水音に気づいて寄ってきたりするはず」

しかし対岸に現れたのは加木屋選手。

加木屋「こっちやっていい?」

佐々木「……いいよ」

至近距離で火花バチバチか?

(20)08:23 加木屋/2尾目 よし!狙い通り!




移動してすぐ、サイコロラバーで狙うとヒット。

34.5cm/610g!

「朝釣った場所の対岸です。めちゃくちゃデカいサイズはいないのですが、ここはリミット揃えられる場所ではあるんです。サイコロラバーのリアクションダウンショット、陸っぱりでも釣れますね!」

(21)08:35 加木屋/日が高いほうがよい?



「実はこの場所、少し日が高くなってからのほうがよいんですよ。ウィードの上にバスが差してくる。さっき釣ったのはブラインドでしたが、サイトで狙って行ける場所です。リーダーが長いので、ダウンショットのウエイトが中に入って、サイコロラバーがウィードの上にくるんですよ」

ロングリーダーのサイコロラバー仕様、なかなか応用の効きそうなテクニックですよ?

(22)08:37 新谷/苦悩の時間



メタルクロースピンとカバースキャットでストレッチを1往復。

「自分のプレッシャー(+スタッフ2名)でプレッシャーかけちゃってますね。少し休める時間が必要ですね」。

再びクルマへ。

「僕は朝が苦手。というか、僕の釣りは朝より昼なんで。ま、焦らずにいきまーす♪」。

メンタルは万全。待望の1尾目まで今しばらくお待ちくださいませ。

(23)08:38 佐々木/「また変わったリグ使います」



第二大谷川から移動して、本流・長岸橋右岸へ。捨てられた舟にウィードのマットが絡むところをパワーフィネスで撃つのだが、使うリグが一風変わっている。

「ヴィローラ2.8インチをスモールラバージグSS3.0グラムにセットしたものです。プラでは食ったら離してくれないほど深いバイトが出た。エビ系などよりも、ベイトフィッシュ系のものにかなり反応がいいことがわかりました」

(24)09:15 加木屋/みんなが気になる....



さて、気になる他の選手の釣果が発表された。加木屋選手以外は、実はまだゼロ。

「うわー!ダメだ。安心しちゃうと負けるから釣ってて欲しかった! 笑」

そう言いながら釣りをスタート。サイコロラバーをやはりチョイス。

「本家とO.S.P.だと少し後者のほうが素材が硬くて。ジャークというかリアクションで使うので硬めのO.S.P.使ってます」

(25)09:16 新谷/「朝って魚釣れるんすね!(笑)」



佐々木選手ゼロ尾、加木屋選手2尾です。

「加木屋さん、スゴい!」

感想は?

「特に…(笑)。僕が釣ればいいだけなんで」。

休憩明けはそのまま金森バンクで続行。15分休憩で場を休ませたので、ここからが本番。

「フラッシュJスプリットをサイズアップして7インチです。ここでは大きいかなぁ?」。

いやいや、落ちアユジャストサイズ。マッチザベイトですよ。なお、ネイル挿入かつ縫い刺しセッティングだ。

(26)09:16 佐々木/「2本か……やるな」



9時からの15分休憩は梨畑上流で過ごそうとしていたが、そのストレッチに加木屋選手の姿が。

「ゴロタに2箇所くらい通り道があって、けっこうデカいのがいるんですよね。9時半くらいまでの水位ならサイトできるはず」

休憩後、「加木屋選手2本」との途中経過を聞いて

「やるな……(今の旧吉野川の状況で)2本はかなりいいペースだと思います」

(27)09:20 新谷/休憩明け早々に、1尾目!



スピニングのフラッシュJをジャークで誘った後、閃きでカバースキャットへ。

そして、つ・い・に!

46.5センチ、1600グラム!

「見える群れの1尾がボトムへ向かっていくのが見え、『トゥン』とジャークでラインが走りました!」。

魚はまだまだいる!

「これでいいんか! 移動しよかとも思ってましたが、このまま粘っちゃいます!(笑)」。

おーし、一気にリミットへ!

(28)09:24 佐々木/「再び、第二大谷川へ」



マーモがいて狙いのストレッチに入れず、第二大谷川に入り直す。

日が出てボトムがうっすら見える状態に。

ここで取り出したのは「パワーフィネス・ピクピク」。STEEZフィネスジグTypeカバー4.5グラムのラバーを除去し、ジグヘッドワッキー的にラストエース95Fをセット。

「ジグを使いますが沈めません。水面直下でピクピクさせると、ヘッドが左右に振れてくれるんですよ」

(29)09:45 新谷/カバースキャット3.5インチHOW TO



カバースキャットをキャストして、フォール、そして着底。

ラインはフロロ20ポンド。

しっかりと水に馴染ませた後に竿先を弾いて、ボトムをダート。

「着底してスグじゃしっかり動いてくれない。ラインもしっかり沈めないと」。

太いラインだからこそ可能な芸当だ。

「休憩前はシルエットの出るダーク系だったんですけど、明るい色に替えたからよかったのかな。あ、またアタった!」。

しかし、残念ながらスッポ抜け。

「この色か。でも、あと3本しかない…買いに行っても売ってないだろうし。ま、ライターで炙って再生して使います」。

ある意味、エコだ。

(30)09:53 加木屋/魚はたくさんいる!



先程、日が高くなればキーパー場だと言っていた共栄橋にイン。

「あ、やはり魚は浮いてますね。サイトで狙っていきますので、ルアー、いろいろローテーションします」

リルビル70F(ジャッカル)、コイケ(ハイドアップ)などをスタンバイ。ローテーションしながら見えるバスを狙っていく。

「このタイミングで誰か釣りますよ。いま、そう言う状況かと思います」

(31)09:53 佐々木/「いた……! 50アップだ」


馬詰橋へ移動。

左岸・上流側の小さな水門へ。

先ほどからいつ投入されるのか気になっていたブルフラット5.8インチ。新谷選手の手のひらほどの狂暴な見た目。

「やり過ぎないように、数投だけ。そろそろ移動すべきかな。場を休ませてまた入り直そうかな」。

本日初移動か?

(32)10:11 新谷/「僕的にはライトリグと一緒す」



先ほどからいつ投入されるのか気になっていたブルフラット5.8インチ。新谷選手の手のひらほどの狂暴な見た目。

「やり過ぎないように、数投だけ。そろそろ移動すべきかな。場を休ませてまた入り直そうかな」。

本日初移動か?

(33)10:12 佐々木/「ポイントさんの差し入れ」



馬詰橋から移動するタイミングで、釣具のポイント徳島藍住店の村上さんからドリンクの差し入れいただきました!

「ちょうど暑くなってきたので、キンキンに冷えたポカリ、めっちゃありがたいっす」

本日初移動か?

(34)10:30 新谷/ネバリスト続行を決意



「あと30分? ならば、移動はモッタイナイですね」。

一度は移動を決意するも、クルマへ戻りしな下流方向をチェックして、再び金森バンクへ。

と、その時、対岸には佐々木選手の姿。2012陸王レジェンド、金森隆志vs奥田学の構図がフラッシュバックする。

はたしてどちらが咆哮をあげるのか!?

(35)10:36 佐々木 「スピニングばかり使う理由」



藍住大橋上流にある「地蔵前のインレット」へ。

対岸には新谷選手の姿があるが、特にコメントせずにピクピクとホバストを結び直す。

「いい濁りだな。ほかの選手にやられてないかどうか」

ここまでの約4時間、スピニングタックルしか握っていない佐々木選手。ベイトタックルや、秋らしいファストムービング系の出番はないのだろうか?

「アラバマやハドルトラウトは投げるかもしれません。本当は表層系のフィネス以外で、もっと簡単な釣りをプラ中に見つけたかった。ツーデイの試合なら、今日も釣り方を探しながらやれるんですけどね」

(36)10:50 佐々木 「午後、水が増えたほうがいい場所」



板東谷川上流の橋のたもとにある、プール状の凹みへ。

「地蔵インレットやここは、僕の釣りでは水位が高いほうがいいです。まだ入ってきてないか……」

(37)10:53 新谷/通称:羽生(はぶ)水路



『プラでは触ってませんけど、いちお確認だけ」。

時間が中途半端なため、昼休憩までの時間つぶしに、可能性の低い場所を確認。

そう書いているうちに、11時。

「徳島ラーメン食べたいですね!(笑)」。

うん、記者も!

(38)10:59 加木屋/3尾、ギリギリでゴール!

朝イチに反応が良かったエリアに戻ってきた加木屋選手。
 
「取り敢えず、最初のプラン通り、日が高くなってきたんで、キーパー揃えていきたい。ウィードの上でフラフラしてりらやつ狙いますね」
 
用意したのはドリフトクロー(ジャッカル)のワッキーリグのノーシンカー。

そして、今日のアタリルアー、サイコロラバーを用意。 

ストレッチを歩き攻めるがノーバイト。しかし、休憩30秒前に魚を見つけキャスト。 

「いった....」 

間に合うか! 残り15秒にヒット! ランディングに成功。 

「うはー。ギリギリ。これはいい!助かった!」




32.5cm500g!

休憩直前の金星だ。もちろんルアーはサイコロラバー。リアクションのダウンショットだ。

「土日にあった琵琶湖の試合でこのサイコロラバーの使い方、習得しておいてよかったー笑」

これでリミットまであと2本。よいペースだ!

(39)12:00 加木屋/タニケンさん怖いわ!



12時の最大魚発表を聞いて、唸る加木屋選手。

「タニケンさん。9時過ぎて釣ってるんすよね? てことは再現性ある釣りしてるはずだから、他によいサイズ釣ってる可能性あるなあ...。タニケンさん訳分からん釣りでハメてくるし、もう1尾はキロアップ最低でも釣らないとヤバいな。佐々木さんはエリア被ってるから、ハマれば怖いし、結果聞いてスイッチ入ってるから絶対釣ってくる!午後からローライトになるし、まじ気が抜けません」

実績のある朝イチのポイントに再び陣取り、サイコロラバーの釣りを軸に昼休み明けの釣りをスタートした加木屋選手。

一辺倒ではなくチャターの釣りも投入し、可能性を探る。使っているのはブレイクブレイドウイニングスペック3/8oz.(ジャッカル)。

タニケンさんの1600gの一報にやや心乱されている様子。

(40)12:11 新谷/陸王史上初となる12時台の競技時間へ



通常、昼休憩は12~13時のため、12時台は未知の時間帯。ここをどう切り抜けるのかが焦点となりそうな予感…。

11時からの昼休憩は、念願の美味しい徳島ラーメンでリフレッシュ。そして、明けの各選手最大魚発表へ。

「加木屋さん、1700!? イカツイ! 僕はあと1本同じサイズを釣って勝てるのかな? んー、3本は釣りたいですね」。

午後イチは本日2ヶ所目、大坂谷川へ。

(41)12:22 佐々木/「風パワーを求めて」



昼休憩後、マーモのいたストレッチに向かうと「またいた(笑)。今回は入れそうにないですね」

やや風が出てきたことを考え、ウインディーサイドになるであろう馬詰橋左岸の消波ブロックへ。

ここで本日初のベイトタックル登場。ラストエース95をリグったアラバマ(Sギミック)で、テトラ周辺をバマストで探る。

ふたりがビッグフィッシュを釣っていたことを聞いて、午後は展開が変わるかも?

「15時以降、満水に近くなる時間帯が僕の釣れるタイミング。できれば16時半までやりたかった」

(42)12:35 新谷/バスが湧く!?



「『移動しましょう』って言った途端に、魚が現れる…。彼らは日本語を理解してますね(笑)」。

フラッシュJ投入も反応なく、「ベイト食いじゃなくて、エビ食い?」とサイコロラバー投入でスッポ抜け。そして、伝家の宝刀・三原虫をセット。

「さて、移動しますか…お、また現れた(笑)」。

今度こそ!

(43)12:48 加木屋/兎に角リミットメイク



タニケン選手の1600gに動揺を隠せない加木屋選手だが、プランとしては当初予定通り夕方まではリミットメイクを目指すべく、釣りやすいウィード上の魚を狙うことに。

「言っていたように、水位が上がると、ウィードの上に比較的釣りやすいバスが乗るんですよ。それをスピナベやチャターなどで拾っていきたいです。取り敢えず5本揃えなきゃ。タニケンさんはリミット揃える釣りじゃないとは思いますが、デカいの揃えてくるはず」

使うルアーは?

「普通の釣り。巻き物ですね。スピナベやチャター。スピナベはビーブル(ボトムアップ)、チャターはブレイクブレイドウイニングスペック。沈めて浮かせる釣りの時はスピナベ。ウィードの表層巻く時はチャターで。見えたバスは、サイコロラバーで狙います」

(44)13:25 佐々木/「どんよりした時間帯」



今日は自分の釣りがハマっていないからやってない場所へ、と言って当初は宮河内川へ向かったが、途中でUターン。

加木屋選手がいて入れなかったストレッチに向かう。

リップラップ、ウィード、川幅が狭まって急角度のブレイクがあるなど複合要素満載のエリアだ。

「雰囲気ないっすね。でも、このダメな時間でも小バスは浮いてる。朝はでかいのいたと思うんですが」

風神スパイダーの3.5gダウンショットで探っていく。

(45)13:32 新谷/移動します移動します作戦」



「みんなー、移動するよー!」と川面へ叫ぶ新谷選手。

「あ、きた!」。

やはり旧吉野川バスは日本語のヒアリングに長けている。

だが、幾度ものチャンスを築いているものの、なかなかモノにできない。スッポ抜けが2回、そして3回…。

「次の休憩まで、ここでやります。もう何回かチャンスはあると思うんで」。

何度ミスしてもけっして下を向かずにポジティブ思考。そのメンタルがきっと好結果へと繋げるはずだ。

(46)14:00 佐々木/「ササカツ、天を仰ぐ」



最後の15分休憩に入ります。

「いつもの陸王より短いっすね。ローライトになるなら、もっと陰ってほしい」

本日の終了は16時。夕方にたっぷり釣りができないため、早めに暗くなってくれたほうが夕マヅメが前倒しされる、とのこと。

その場で膝をついて不動の態勢で休憩終了を待つ。

「すいませんが僕、まだぜんぜん諦めてないんで。走りますんで」

(47)14:15 加木屋/究極の選択」



13時30分に鳴門藍住大橋上流に入った加木屋選手。キッカーバスの見えバスに翻弄されながら悩む。

「どうしよう。ここのバスでかい。けど天才的。確実に勝つためには、ここのバス釣りたいけどホント難しい。でも、かなりの数、魚が差してきてるからチャンスはあるはず。残り時間で、釣り方見つけるか、時合いを待つか、下流の600gクラスを揃えるか。究極の選択ですね」

休憩明け、ここのキッカーを狙う判断をしてリスタートしたが、すぐにボートが通過.....。

「これは離れろってこと?」

再び迷う加木屋選手。

釣れば確実に1.5キロ越えが狙える天才魚相手に心中できるか⁈ 覚悟を決めろっ!

(48)14:25 新谷/【ご報告】



移動します移動します作戦、実らず。

ラストタームは新天地へと向かいます。

(49)14:31 佐々木/「バッティング×3」



地蔵前のインレットへ、車から200m近くダッシュしてきたのだが……。

対岸にマーモ選手。

インレットの先にはアルミボート。

そしてカキを収穫する老夫婦。

バッティングしまくり。

おふたりに了承を得てインレットへ。

「水が増えたのはいいけど、なんで濁りが取れてる? これは想定外。魚の気配もない」

(50)14:36 新谷/「こんなことって…あります???」



本命場の金森バンクをラストにと考え、その前に行き掛けの駄賃狙いで地蔵インレットへ到達すると、何と地蔵に佐々木選手! 

金森バンクに加木屋選手!

やむなく地蔵の下流側へと。

(51)14:44 佐々木「表層しか食わない」



地蔵インレットを秒で見切って、ひとつ上流の橋そばのプールへ。

激浅でボトム丸見え、ウィードがちらほら生えている。

2尾、キロフィッシュと1200グラムクラスが確認できたが、ピクピクを見切る。

「ここのサカナ、僕に気づくのめっちゃ速いんですよね。チャンスはありそうなんですが」

(52)14:50 加木屋/逡巡。



迷いに迷ったあげく、下流の600g台の魚を拾いに行くことに。まずは、共栄橋に向かう。

「金森バンクの魚、ルアーの名前知ってるぽくないすか。それくらい難しい。釣り方わからない。対岸に、タニケンさんと佐々木さん入って大集合だし 笑。しかし、タニケンさん、危ない『具』もってませんでした?アラバマ系。あれでやられたら確実に負けるから、やはりリミットは揃えないと。数は出ないと思うけど...」

(53)15:00 新谷/ラストエリアへ!



佐々木選手が移動した後の地蔵インレットをチェックすると。対岸に加木屋選手の姿がない。

ならばと、最後は金森バンクへ。

加木屋選手が攻めていたのは、新谷選手のメイン場より下流側。狙いの場所は温存されているに違いないと踏んだのだろう。

さぁ、あと1時間!

(54)15:11 新谷/「よっしゃ、来たぜ、マイウォーター!」



気合い入って到着したものの、逆光で水面が見にくい…。

「ちょっと見てダメだったら、また大坂谷川に戻ります。時間あるかな?」

さて、どうなる!?

(55)15:15 佐々木/「粘る!」



先ほどのプールの入り口に照準を定め、腰を据えてねらう。プール奥の見えバスよりも、入ってきたところを捉えたほうが食わせられるのでは、と考えたのだ。

「粘るの苦手、とか言ってる場合じゃない。なんとかして釣ってみせる」

ピクピク用のワームも、ラストエース95だけでなく80サイズも試していく。

残り時間わずか!

(56)15:35 新谷/加木屋選手とバッティング!?



「マーモさんだ!」。

同エリアへ加木屋選手が到着。しかし、狙いの場所は新谷選手のマイウォーター。やむなく下流方向へ向かい始めた。互いにもう次へと動く時間はない。

「浅っさい場所に魚が入ってくるんですよ。んー、どうすべきか」。

互いの姿が確認できる距離に二人はいる。はたして…。

(57)15:48 4尾目/再びの終了前のギリギリゴール

向かった金森バンクにタニケンさんが! 最後の時合いに入る予定が崩壊。焦る加木屋選手。

「やばい!今から移動する? 何処行く? 共栄橋で一投だけでもしよう!」

移動を決断! 

到着すると地元の陸っぱりアングラーが。断りを入れて空いてるスペースに入る。こころよく譲ってくださったアングラーに感謝。

まずは、リルビルで表層を引くが反応なし。迷ったが、ここで、本日のヒットパターン、サイコロラバーをリグる。

残り3分。

そして、キャスト。

ロングリーダーダウンショットを2ジャーク、1ストップ。これも今日、獲物を仕留めてきた黄金パターン。

すると...。

「来たっ!」





滑り込みの1尾、670g34cm!

これで、タニケンさんがデカいの2尾だとしてもギリギリなんとかなる?というのが加木屋さんの見立て!

「まぁ、3本でかいの釣られてたら負けるんですがやりきった!」

(58)16:00 新谷/ストップフィッシング



「最後は腹を決めます。プラでもやってないバマスト」。

まさかの…1投でロスト…。

再度クルマに戻り、新たなアンブレラリグをセットして挑むも…。

「正解のルアーを見つけていなかったこと、ムダなことに時間をかけすぎましたね。釣らないプラの難しさですね、個体が少ないとはいえ…。こりゃ、ダービーから出直しっすね…。あ、来年のモバイル予選はまた気を引きしめて頑張ります! マジかぁ…」。

それでは、結果発表の会場へと向かおう。

(59)16:01 佐々木/「どんな顔していいかわからねぇ」



「言葉が出ないっすね……。途中から難しいのはわかってたんですが、全部後手後手というか……。まともなのは朝イチのバイトくらい。 本当に悔しくて言葉が出てこない。

でもこれが実力だと思うんで、未知のフィールド、西のフィールド勉強して、上手くなれるよう頑張ります。

しかしあんだけ練習したのに……。悔しいから、眠くならないで帰れそうです」

(60)結果発表!



2022陸王モバイルチャンピオンカーニバルが先ほど、無事に終了しました。

加木屋守  4尾/3480g
新谷健斗  1尾/1600g
佐々木勝也 0尾/0g

結果は、加木屋守選手が見事に勝利!

来季の一部リーグ昇格を決めました。おめでとうございます!

現在クロストーク中ですが、その模様は後日当サイトでお届けします。

本日は8時間にも及ぶ長丁場をご視聴いただき誠にありがとうございました!

それでは最後に素晴らしい戦いを魅せてくれた3選手に、大きな拍手をお送りください!(パチパチ)

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