【本編】艇王2022チャンピオン・カーニバル in 豊英湖

(1)06:40 2022艇王チャンピオンカーニバル、いざスタート!

諸々の都合により異例の12月末開催となった今季の艇王決勝。日程は12月21日(水曜日)、フィールドは房総半島リザーバーの一角・豊英ダム(千葉県)。

ここに予選を通過した3人の選手が集結した。

左から、三原直之、川村光大郎、大津清彰の各選手。

間もなくのスタートを控え、武者震い(+寒さの震え)の面々。これからおよそ8時間に渡る湖上バトルを制するのははたして誰なのか。

最後までぜひお見逃しのないように。

※なお、豊英ダムは電波の都合上、開催日翌日の22日(木曜日)配信となっております。

(2)06:40 フナの放流!

この日は早朝にフナの放流が行われた。

大きさは、25センチほどのものと、10センチほど。バスの捕食対象となるサイズもかなりの量が放流されたので、何かが起こりそうな予感だ。


(3)07:00 大津/大会前コメント

青木唯さんに僅差で勝って、さらに決勝で国内最強の相手と戦えるのが嬉しいですね。

プラでは、でかいのが出なくて、ただチェイスはありました。

900gまでなら数出るんですよ。400〜900gは20本くらい釣れました。

朝しかデカイのは出ないんで、朝の3時間くらいは50から上を狙っていく。そのあと、アベレージを揃えていくプランですね。

エリア的には本湖メイン。ボート屋から上流は行きません。

初めての艇王決勝、絶対に勝つので応援よろしくお願いします!

(4)07:42 川村/スタート直後の放流狙い!

突然あった小ブナの早朝放流をスタート地点の桟橋付近で急遽狙うことに。

ルアーはヴラップスイマーのアラバマ!

「さっきまでいたトンビもいなくなったし、ボイルも少なくなったから、もうお腹一杯かもしれませんね。

突然だったしメインにはしにくいパターンなので、様子見なんですが、ちょっとややこしくなっちゃいますね」

(5)07:42 大津/ボート屋対岸からスタート

じゃんけんの結果により、ファーストフライトで出船。

「大きいのが一番多いのがボート桟橋周辺。まずは、ボート屋の対岸にある立木に、レイジースイマーを投げていきます。今朝フナの放流があって、だからってわけじゃないんですけどね。
プラで反応が良かったんです。使い方は、表層をゆっくり巻いてくるだけ。
ライブスコープで見てると、下から浮いてくるんですよ。
あ、いたいた!」

早くもライブスコープででかバスの魚影を確認。仕留めることができるか⁉︎

(6)07:43 三原/ジャンケンで勝つも3番フライトを選択!?

「皆さん、意外と動きませんね」。

他選手の動きを見てから、自分の道を決める予定だったが、様子がおかしい。川村、大津両選手共にボート店付近から動きがない。上流も下流も選び放題となった三原選手は下流を選んだ。

「今回で豊英ダムは人生2回目。前回はゼロ、今回のプラでもゼロ…まだ豊英バスは釣ってません(笑)」。

冬は厳しい…。

「ただ今回はチェイスが何回か、ミスバイトも1回あったんで、そのチャンスを活かせればいいなと」。

その時はいつ訪れるのか。しばし待たれよ。

(7)07:55 三原/最下流の9メートル、張り出しの先端

ワカサギマジックスプーン(イマカツ)で一級場所のボトム周辺をネチネチと探る。

「スプーンはパパーンとやると魚が散ってしまうんで、控えめに誘います。カラーはゴールド。朝の一発目か夕方かがチャンスなので、とりあえずやっときます」。

お次はメタルクロースピン(同じくイマカツ)で岩盤沿いへ。

「これも朝限定の釣り。ちなみにプラでチェイスがあったのは、1オンスのスピナーベイトで昼からですね」。

まずは様子見の段階といったところだろうか。

(8)07:57 大津/チャンスあり?

レイジースイマーやミドスト、トップのプロップペッパーやビッグクローラーと、いろいろなルアーをローテ。

「水温は9度台。
バスはかなり動けてますね。けっこう浅いレンジを回遊してますよ。ライブスコープにも反応あるし、手を替え品を替えしていけば、食わせられそうな気がします。
ここででかいのが一本獲れれば、あとあとかなり楽になりますからね」

(9)08:01 川村/放流狙いは続く

アラバマからジャークベイト(ワンテン)に変えて引き続き桟橋周辺の放流狙い。

「ジャークベイトは僕の毎年のパターンのひとつです。豊英は基本冬に数よりも一発狙いできて、釣れたり釣れなかったりですけど、今回はそれだけじゃ勝てませんからね」

数投後、スカート刺しのスクーパーフロッグ3.5gダウンショットにルアーチェンジ。

勝つための策となるのか!

(10)08:08 三原/「朝の本命やりまーす」

ボートポジションは岩盤沿いのまま、ルアーをカイテンへスイッチ。

「昨日チャートに塗ったんですけど、水性塗料が乾いてなかったのか色落ちしちゃいました(笑)。いい色だったんですけどね…」。

なぜカイテンなのか。

「岩盤の中層に浮く傾向で、キーは水深6メートルくらいの感じです。4メートルくらいに通したい。中層でビッグベイトを魅せて、でっかいの釣りたいというわけです。昨日買っておいた板オモリは…あったあった。これをアゴ下に貼ってと…」。

沈下中のフック絡みを防ぐべくテンションフォール。しかし、即座にローテーション。

「ジンクススーパーヘビーもやってみよう…ンッ!?」。

先ほど三原選手が言っていた1オンススピナーベイトとはこれだ。ブレードのチューンもしているらしい。いきなり怪しいバイトがあったようだが、はたして?

(11)08:13 川村/リスタート!

ネコリグを数投入れてから移動。

「小ブナはパターンではなかったので。いまからスタートですね!」

大津さんを対岸に見つつ上流へ。

「よし、ここからがプラで煮詰めた釣り、普段の釣り!」

赤橋の奥、上流への入り口の岬から流すことに。

「やっぱり豊英で50アップ釣るならマグナムいこう!」とスクーパーフロッグダディ+フレックスジグ10gをリグる。

「今年釣った50アップはほとんどコレなんで!」

(12)08:32 大津/ゼロワンゲーム継続中

ボート屋対岸のストレッチを往復。

「プラを2日やりましたが、今日は魚の動きが全然違う。めっちゃ動いて回遊してますね。
フナの放流のせいかも知れません。
ルアーが合えばしっかり追ってくるんで、ちゃんとマッチさせれば食うはずです。
朝一本獲れれば、ぐっと勝ちが近づくんですが…」

ライブスコープでバスの居場所はわかっている、あとは食わせ方をどうするか。

魚の反応が見えるだけにもどかしい展開だ。

(13)08:44 三原/見えバスか!?

「マジか! いや、フナか? どーしよ、そーいうの釣るルアー持ってきてたかな?」。

小移動した先で、いきなり見えバス? ガサゴソの末、使うべき弾を見つけた。

「ジャバシャッドのケツを切ります。イモ的な感じで。尾ビレだけ見えたけど、バスっぽかったんだよなぁ」。

サイト炸裂で、初の豊英バスなるか!?

「おらん…気のせいってことで」。

ジンクススーパーヘビーで流していく…。

(14)08:47 川村/ポークといえば!

川村さんといえば、ポークの使い手としても名高い。

「(スクーパーフロッグ)ダディをリグってるから、違う質感のも!」と、ジグブタをセット。

「ギャップジグにワイルドポークの極上。普段愛用してるピッグダディよりは大きく、ビッグダディよりも小さいサイズ感ですね」

川村流は使う前に揉むこと。

「手で揉むと柔らかくなりますからね! 気持ち悪いとか言ってられない!」

揉んだ後は手を洗うのを忘れずに。

(15)08:50 三原/メインは2ヶ所

『岩盤+アウトサイド+立木』で、キーは5メートル前後。2つ目のメインへ。

そして、使うは『カイテン→ジンクススーパーヘビー→ミドスト』。

「今日はこのエリア内で、強弱を付けて釣っていきたいですね。よし、じゃ、さっきの見えフナ場へ行きます」。 

いや、バスですよ、見えバス!(笑)

「この時期に紅葉て、季節感が狂いますね」。

確かに…。

(16)08:57 大津/次はカバーフィネスで

やや本湖方面に移動し、水中のカバーをカバーフィネスで攻める。

「わかりやすいカバーはみんなが攻めているので、ちょっとだけ離れたところのバスのほうが反応がいいですね。
あ、岸寄りにバスがいますね。撃っていったほうがいいのかなあ。豊英はでかバスがわりと岸寄りに依存していることが多いんです」

まだまだでかバス狙い。とりあえず朝の時間はゼロワンゲームをやりきる!

(17)09:01 川村/倒木で粘るも、移動!

プラでバイトがあった倒木のスポットでスクーパーフロッグ、ポークと時間をかける。

「フックを折ってるんでかかりはしませんでしたが、バイトがあったところはつい粘っちゃいますね。

あー早くリミットを揃えたい! でかいのは集中して狙いたいので!」

ラストはバイトを得たネコリグを入れるもノーバイト。

「釣りたかったですねー! よし、メインエリアに向かいます!」

ヘラ師も含め、思った以上に釣り人がいないので、いいところをつまみつつ移動することに。

早く1本目が欲しいところ。

(18)09:20 レンタルボートデッキはアルカス!

本日も取材艇のボートデッキとエレキセットはアルカスさんにご協力いただきました。

毎回、手厚いご協力、本当にありがとうございます!



(19)09:23 川村/休憩前の短期勝負

休憩10分前となりメインエリアの上流へ一気に、の前にギャップジグ7g+ワイルドダディで流れ込みを撃つ。

「うーん、なんか食わなそうな天気ですね」

休憩まで残り4分を残して再び移動。

「なんなら雨予報だったのに晴れ。まぁ寒いので晴れたほうがいいですけどね」

(20)09:41 三原/「うそーん、釣ってくださいよ、先輩たち!(笑)」

3選手全員がゼロ尾の報告を受け、三原選手は見出しの通りの言葉。

「そこは釣って欲しかったなー(笑)。てことは、まだフナ稚魚の影響はないってことや」。

この朝、実はヘラブナの稚魚放流が行われたばかりで、桟橋周辺の水面は沸いていた。三原選手は休憩前にスタートの桟橋に程近い場所まで来ていたため、遠くに大津選手の姿を確認していたことを受けての発言だ。

「でも、もうフナはけっこう動いてると思うんですよ。さっきもボイルらしき様子を見たし」。

チャンスをモノにできるのか。

(21)09:41 大津/対戦相手の尾数発表

小休憩後に尾数の発表。
この時点では全選手まだゼロだ。

「みなさんでかいの狙っているんでしょうね。
釣り方はそれぞれ違うかもしれませんが、多少なりともチャンスは得てると思います。
みなさん抑えの釣りも見つけてるかと思いますよ。
このあとはもう少しこのエリアをやって、本湖に行こうと思います。
また戻ってくるかも知れません」

まだまだ勝負は始まったばかり!

(22)09:42 川村/いよいよ本命エリアへ!

休憩後の尾数発表を聞くと

「よし、みんな厳しいんですね。

僕もフロッグやったり行きがけの駄賃も期待しましたがダメでした。

ここからが本命です。

基本シャローですけど毎年冬はここで釣ってます。

こんなに人がいないのは、嬉しいですね!」

ギャップジグ7g+ワイルドダディで立ち木から。

さて、まずは1本!

(23)09:47 大津/ロクマル⁉︎

レイジースイマーにチェイス!

「追ってきた! これロクマルクラスですよ。
ルアーの30センチくらい後ろについてます。ああ、でもやめちゃうんだよなあ。
50くらいのもいましたね」

ライブスコープだからこそわかる水中の様子。

しかしながら、あと一歩を詰めることができない…。

(24)10:01 川村/織り交ぜる釣り

晴れベースだった空模様が休憩後からは曇りベースに。

「晴れて風なんか吹いちゃうと口を使わなくなるんですけど、今日はいい感じですね」

プラで感触の良かったネコリグは、厳しい状況でも口を使わせる釣り。

「ローライトだし、一発もあると思いますよ。なので織り交ぜていきます!」

ジグポーク、スクーパーフロッグダディ、ジャークベイトは大物狙いの二刀流で上流へ釣り進む。

(25)10:14 大津/1尾め32センチ380グラム

「ビッグワン狙いは少し心が折れたんで、バイトのある釣りをしにきました」

通称、崖下と呼ばれるポイントに。
するとさっそくヒット!

サイズは32センチ380グラム。

「このサイズは釣れるんですよ。けっこう浅いところで食ってきましたね。まだまだ釣れると思います。これがアベレージなんで、サイズアップしたいですね!」

まずは精神安定剤となる価値のある1尾め!

(26)10:15 三原/「最近、開眼しました」

「スピナーベイト、交換します。シンコロへ」。

シロコロ? シンクロ? えっ!?

「Bカスタム3/4オンスの『シン』グル『コロ』ラドです」。

なるほど! ていうか、なかなか使っている人を見ないブレードタイプです。

「スピナーベイトって、基本的に線のルアーなんですけど、より点に近いですね。引っ張って寄せるというよりは、よりスローな強い動きで目の前で見せるイメージです。フォールだけでもいい。昨日はダブルウィローで着いてきた。でも、今日は少しスピードを落としてタンデムにしてましたけど、さらにスローに…という感じです」

と打った記者が周囲を見渡すと、三原選手艇がいない!

猛ダッシュで下流方向へ進んだがいない…もしやと上流方向へ向かうと、何とスタート地点まで戻っておりました。あわや生中継で見失う失態をおかすところでした(汗)。

そして、再び最下流方向へと。

(27)10:20 川村/初めて知ったこと

「実は、この滝の周りに沈み物があるんですよ!

魚探掛けして初めて知りました笑。

接近戦の時には(魚探)切っちゃうんで」

冬の大物狙い、ゼロワンゲームで訪れていたフィールドが、バトルの舞台になったことで改めて分かったことも多いとか。

「こういう滝が何本かあるんですけど、バスがここの水が好きなのか、わりと釣れるんですよね」

しかし、このタイミングではノーバイト。

「いい感じに落ちてるんですけどね」

(28)10:22 大津/2尾め35センチ510グラム

そして続け様に2尾め!

ルアーは、クリーピーエッグ34を半分にした形状で、ラバーを刺したプロトタイプ。これをジグヘッド2.7グラムで使用。 1尾めも同じルアーだ。

これがプラで見つけたアベレージサイズのヒットパターン。
プラでは20尾釣れるほどの勢いで釣れたという驚きの釣りだ!

「釣れるなんて思ってなかったでしょ? 釣れるんですよ!」

(29)10:33 大津/3尾め36センチ570グラム

浅めの水深で食ってきていることから、ジグヘッドを1.8グラムに軽量化。

するとまたまたヒット!

「少しサイズアップしたかな? みなさんもこれくらいは釣ってくるはずですからね、まだ釣ります!」

これで一気にリミットメイク!

大津さんの妙技が冴え渡る!

(30)10:49 大津/ヒットパターン

ここまでのヒットルアーはすべてプロトタイプで、クリーピーエッグ34にラバーを刺したもの。ジグヘッドはヴェスパ2.7グラム、もしくはモノガードヴェスパ1.8グラム。

これを岸ギリギリに落として、バスのいるレンジまでフォールさせたらシェイクしてくる。

「プラではもっと反応良かったんですけどね。
パターンが少し変わったのかも。プラでは晴れてて、今日は曇りはじめてますか、新しく釣りを見つけたほうがいいかも知れません」

(31)10:55 大津/4尾め36センチ740グラム!

プラよりも追ってくるバスが減っている…、なんて話をしながらも、またまたヒット!

これで1尾めを入れ替え!

ルアーは先ほどと同じものだ。

「これもライブサイトです。ルアーは同じ、あんまり美味しそうに見えないルアーなんですけどね(笑)。なぜか釣れるんですよ!  キロクラスも混じる釣りなんで、ウエイトを重ねたいですね!」

(32)10:55 川村/想定最上流、ここまで!

滝からバンク、沈み物と撃ちつつ釣り上がる。

「ここから下ります」

鍵掛橋の少し上流、最深部で約4メートル。

「状況がよければさらに食いに上がったりするんですけど、今日はそういう日並みじゃないみたいなんで」

本命となるエリアへのファーストアプローチは残念ながら結果ゼロ。

「このエリアでタイミングを見る感じですかね。

決してダメな日ではないと思います。

いつも釣れてたら炸裂はないわけで、やるだけです。

でも、ノーバイトは嫌だなぁ」

(33)11:00 三原/1尾目、43センチ1170グラム!

「んっ!? ヨーシ、魚や!」

三原選手がついに沈黙を破った!

「初の豊英バス! ようやくです(笑)」

岩盤+立木+水深4メートルをキーに、フラッシュJ4インチ「イモ仕様」+ヴェスパモノガード2.7グラム♯2でのヒット!

「津風呂湖のスーパーロコ・玉置さんの『タマスト』のオマージュです。玉置さんはネイルシンカー仕様ですけど、テールカットでロールが強くなるし、よく飛ぶのもメリットですね。釣れると信じてました、ハイ拍手!(笑)」。

記者も釣れると信じていました! さー、あと2尾釣っちゃいましょー!

(34)11:02 川村/食わせか一発か

「エサがスポットに集まる天気じゃないから、あるなら食わせよりもジャークベイトかな。

ただこの葉っぱが邪魔ですね」

無風で湖面に散らばった落ち葉がなくなると、ジャークベイトにチェンジ。ワンテンからワンテンJr.へ。

「ちょっと深く入るのが魅力なんですけど、ここはもう浅いので食わせに寄せようかなと」

確実に獲るか一発狙いか、時間的にも悩ましいところだ。

(35)11:23 大津/沖のディープ狙いに

白鳥エリア沖の水深7メートルほどのエリア、立木のボトムいるバスをシューティングで狙う。

「バスはちょっと浮いてるんで、ライブスコープに微妙に映るんですよ。それを直接狙う感じです。
バスは枝の中を回遊していて、深いんで少し難しいんですよね。でもここはわりとサイズが良いから獲りたいですね」

午後には最大魚発表があるので、昼の休憩前にクオリティーフィッシュを追加し、ほかの選手たちにアピールしておきたいところだ。

(36)11:27 川村/豊英夢の国!?

「ここからジャングルクルーズですよ笑」

ボートごとカバーに突っ込んでのゼロディスタンス戦。

ルアーはブレーバーのネコリグ。

エレキは踏みたくないので、動力は枝を引っ張る手だ。

そして、ちょっと嫌がる動画カメラマン。

「将監川クルーズで釣れたじゃないですかー!」

昼休憩までにはなんとか1本釣っておきたいところ!

(37)11:30 大津/5尾め31センチ360グラム

「食った! けど小さいなあ、入れ替わらないですね」

5尾めをキャッチしたが、入れ替えならず。
ルアーは同じくクリーピーエッグのジグヘッドリグ。

「たまにでかいのが見えるんで、それを狙っていきますね」

淡々と釣っていくが、この時期にこれだけのバイト数をとっているのは単純にスゴイ!

(38)12:21 三原/「おぉっ! オレ、イケるぞ!」

「暫定首位? いや、わからん。もう1匹釣らな! ま、首位とか関係なく、これからローライトが続きそうなので、朝の釣りのテンションでやっていきます。トップもアリなんちゃうかなと」。

休憩中に十八番のアベンタをセット済み。

「本番は15時からやないかな。この天気にワクワクしてます!」。

記者もワクワクしてきた!

(39)12:21 大津/中間発表!

昼はジェットボイルでカップうどん!

「冬は身体の中から暖めないとパフォーマンスが上がりませんからね」

そして昼休憩が明け、最大魚の発表。

「三原さん釣ってるなあ。
経験値ほとんどないはずなのに、さすがです。自分はプラではそのサイズ釣れてないし。きっと三原さんらしい釣りで釣ってるんでしょうね。
自分はやるとこは変わりません。
午後もがんばります!」



(40)12:25 川村/大移動はせず

昼休憩後に二人の最大ウエイトを聞くと

「変なことにはなってないですね」

スーパーサイズが出ていないことを安堵しつつも

「よし、これまではでかいのも釣らなきゃっていうのがありましたが、ここからはフィネスに寄せてリミットを揃えます」

場所も大きく動くよりもプラで感触のよかった上流エリアでアジャストすることを決意する。

「ただ魚は動いてるし、食わなくもなってるんだろうな。それをどう釣っていくか。

もちろん、このままじゃ終われないので!」

(41)12:40 大津/プラとは反応が違う…

引き続き、崖下エリアのストレッチをクリーピーエッグのジグヘッドで攻めていく。

ライブスコープで魚の姿を見つけてはルアーをアプローチ。
バスは追ってきては食わなかったり。まったく動かないものはヘラブナと判断。生命感はあるのだが…。

「アタリが止みましたね。もうこの釣りは効かないのかも、パターンが変わったのかな。少し動きます」

(42)12:45 三原/三者三様

「すごいすね、豊英ダムって。特別に広いフィールドではないけど、ここまで3人がバッティングすることがない。それぞれが自分の釣りを追求できるキャパシティがあるんですね」。

本日、三原選手は大津選手を遠目に見たのみで、川村選手の姿は見ていない。現在は最下流のブイ付近なう。

「どんどん暗くなってきましたね。これは(トップウォーターの可能性が)あるぞ、おそらく15時前から」。

12月末にしてトップとは如何に。

「これまでの経験では15日くらいまでは普通にありましたからね。今日は21日? 全然アリですよ」。

虫の知らせ? 三原選手は「ワクワクが止まらない」そうだ。これからの時間帯が楽しみでならない。

(43)12:53 川村/横の動きに寄せてみる

滝、ベンドのカバー、想定最上流と3箇所を重点的に攻めて再び滝の対岸を下流方面へ。

「うーん、フナが浮いてるなぁ。そんなに深いところをやる必要はないのかも」

実績はあるものの、いまだ確信にはいたらず。

「プラの時は晴れてたからダイレクトに撃ってよかったけど、曇天だから横の動きのがいいのかもしれない」

スクーパーフロッグのダウンショットでヒントをたぐりよせられるか?

(44)12:55 大津/50アップエリア

本湖の仲台エリア横の岩盤にエントリー。

「ここはプラで50アップを釣っている方を見たんですよ。ミドストで釣れてたんで、真似してみようかなと」

スーパーリビングフィッシュ4インチの1.8グラムのミドストで攻めていく。

そして、ライブスコープにバスの影が。

「ん? 追ってきた。あ! 食った! うわーショートバイトだよ。50はあったと思います。うわー獲りたかったー!」

キャッチしていたら勝利が決まるほどのサイズ、やはり夢があるのが豊英湖だ。

チャンスはまだある!

(45)13:19 川村/下流へ動く

2度目のクルーズから、本命としていたエリアを抜けて少し下流の崩落へ。

ジャークベイトで流しつつ探ってみる。

「これだけやってダメなら」

移動モードに切り替えてさらに下流へ。

ベンドのインサイド側からスクーパーフロッグダディに切り替えて流していく。

「食い上げてくる感じじゃないかー」

(46)13:25 大津/ディープ再訪

岩盤エリアを見切り、移動。
途中のブレイクもチェックするも、すぐに見切った。
そして白鳥エリアのディープの立木を再度攻め直す。

「魚はいますね。見たりするんだけどなあ。やっぱり食わない」

魚を反応させてはいるものの、今ひとつバイトまではいかない。もどかしい時間が続く。

(47)13:30 川村/気分を変えたい

一気に下り、朝に入ったもう一本の筋の入り口へ。

すると三原さんを発見。

距離はそれ以上近づかず、そのままスルーとなった。

「本湖に行こうかどうしようか。気分を変えたいな。

思い通りいかなくても、ダメなりになんとかしないとね」

ポジティブ精神で逆転のキッカケをつかみたい。

(48)13:32 大津/6尾め、入れ替えならず

「食った! ああ小さいわ。釣れたら楽しいサイズ。ここは食えばそれなりのサイズが釣れてたんだけどね」

ルアーは同じくクリーピーエッグのプロト。

ようやく口を使わせることができたものの、重さは380グラムと入れ替えにはいたらず。

残り時間も多くはない、素早く逃して次のアプローチにうつる。

(49)13:45 川村/動いた先は?

「移動します!」

入り口の倒木を攻めると、本湖ではなくそのまま上流へ。

ふたつ目のベンドの手前、インサイド側からジャークベイトとブレーバーのネコリグで流す。

「なんにもないからヒントもない。厳しいですが、とにかくやらないと」

プラで感触があっただけにもどかしい。

近くて遠い1本目だ。

(50)13:51 大津/7尾め38センチ780グラム!

「よっしゃ! ようやく食った! これはサイズアップしたよ!」

ここにきて本日最大魚!

ネガティブなことを言いつつも、なんだかんだで大津さんは釣る!

これで3尾合計は2090グラムにアップ!

「もうちょっと釣りたいな、キロくらいの混ぜないとなあ」

ヒットルアーはすべてプロトのクリーピーエッグのラバーモデル。
大津さんのライフワークによるストマック調査で、豊英のバスは羽虫のサナギのようなものを捕食しており、それを意識したセレクトだ。

「この時期、豊英は晴れると羽虫が湖上に沸くんですが、それがバスの捕食スイッチを入れてるんだと思います。

今日はちょっと曇ってるじゃないですか。それで羽虫も少ない。だからプラよりもバイトが少なくなってるんじゃないかと思います」

(51)13:55 三原/午後はローライトかと思いきや…

夜半には雨予報だが、なぜかまた太陽が…。

1尾目を獲ったエリアへ再び。

「この天気だと、弱い釣りしか機能しなさそう…。寄せる力の強いカイテン、リアクションのスピナーベイトがなかなか効いてくれない…」。

ファットフライ2.1インチとフラッシュJ4インチをローテーションで繰り出していく。

「2匹目のドジョウがいません…。ミドストのやり過ぎで肩が痛い…」。

次なる戦略は…。

(52)14:10 川村/追ってきた!

さらに上ってよっつ目のベンドがこちらの筋での想定最上流。

アウトサイドのレアダウンを通したジャークベイトに反応が!

「こい! 食えっ!」

足元までジャークさせるもバイトにはいたらず。

「木のところから食い上げてきましたね。

最後まで追ってきましたよ。あー、惜しい!

でもスイッチが入ればあそこまで追うんですね!」

このままの勢いでキャッチなるか!

(53)14:31 三原/「ここからはもう上だけです。上がるだけです」

ラストの休憩までに、1尾目キャッチ場から「通称:ワープゾーン」まで移動。明けからはどちらへ向かうのか。

「もうワープゾーンから下流側は行きません。上流側のみです」。

もう下がらない、上がるのみ。各種シャッドテールワームのウェイテッドピアスプラス♯5/0で岸沿いを流し始める。

「こーいうのを軸にやっていきます。ドーンと出したいですね」。

三原歌舞伎劇場、千秋楽に花を飾りたい!

(54)14:32 大津/最後の休憩明け

休憩前、先ほど50センチクラスのバイトがあった仲台エリアの岩盤を見にいくも、三原さんが入っていた。

「同じ場所やってますね。昨日、同じ魚を見ちゃってますからね。じゃあ戻りますか」

というわけで、白鳥エリアのディープに戻る。

魚はいるが、バイトまでは至らない。

天気は雲が出たり晴れ間になったり、ときおり弱風が吹いたり。 

  昨日のプラでは比較的イージーに口を使ったというが、それに比べると今日はかなり難しいという。

(55)14:37 川村/まだ時間はある

「もうとりあえず、ぐでんとするしかないですね!

いかん、寝てた!」

デッキに横になりガチで寝てしまった最後の10分休憩を終えると(1分前のコールで起きた)、チェイスのあったスポットにもう一度ワンテンjrを通し、もうワンスポットだけつまんで本湖へ大移動。

「ガラッと変えるしかない。

あー、でも過去にもバトルでゼロってあったかなぁ、いやダメだ、ゼロだなんて!」

そう、まだあと1時間以上ある!

狙うは逆転のみ!!

(56)14:49 大津/魚はいるが…

三原さんがいなくなったタイミングを見計らって、仲台エリアの岩盤に再エントリー。

「三原さんはまたどこか行ったみたい。川村さんはまったく見ないから完全に上流勝負なんですかね」

先ほど同様、スーパーリビングフィッシュ4インチのミドストで探る。

「小さいのが見にくるなあ。多分ギルでしょう。
午前のほうが反応が良かった。難しいなあ」

現在合計で2090グラム。三原さんがキロオーバーを釣っており、さらに魚を追加している可能性を考えると、安心できないスコアだ。

(57)14:50 三原/ボート桟橋前まで移動

いよいよ三原選手が待ち望んでいた時間帯へ突入。16時15分の帰着まで残り1時間弱だ。

本日は最下流ダムサイト付近から、豊英大橋までの区間しか探っていない。上流方向から下流方向へと向かう川村選手と入れ替わる形で、上を目指す。

「気になる場所があるので、やり残すと悔いが残りますからね。さっさと上っていきましょう」。

橋を越えて本流ではなく、支流へと入り込んだ。

(58)15:03 川村/贅沢な時間

「駄賃!」とつぶやいて1箇所だけ寄り道して桟橋から下流側の本湖エリアへ突入。

「房総のリザーバーは景色がゴージャスですよね。

特に豊英は、この雄大な岩盤を湖上から見上げられる。

贅沢な時間ですよ。

よし、釣ってもっとゴージャスな時間にしましょう!」

ブレーバーのネコリグで岬を舐めるように攻める。

(59)15:08 三原/水深8メートルという軸

「オレのバスフィッシングはここまでです」。

けっしてネガティブな発言ではなく、三原的「リザーバーの鉄則」なのだという。

「浅い上流から下がってきたところで、最初に8メートルになる場所に魚は溜まる。例外はもちろんあるでしょうけど」。

魚の密度が濃くなる場所に、立木などプラスアルファの要素があればなお良し。

「水温9度台。んー、ちょっと低いなぁ、下流に比べて…」。

しかし、可能性はゼロではない。はたして絞り出すことはできるのか。

(60)15:14 大津/再び白鳥エリアへ

仲台エリアの岩盤を見切り移動。

午前にラッシュを見せた崖下エリアをチェックするも、魚の反応は薄い。
続いて白鳥エリアのディープにて、追加フィッシュを狙う。
立木を回遊するバスにルアーを入れていくが、なかなか噛み合わない。

「ダメだ食わない。8メートルとか深くなると、ライブスコープでも見えにくくなってくるんですよね」

(61)15:21 大津/8尾めキャッチも入れ替わらず

「良い群れ入ってきた! よし食え! 食った? 引かないなあ、あバスだ。大きくないや」

同じくクリーピーエッグラバーのジグヘッド、ロングシェイクで食わせたのはノット入れ替えサイズ。

残り時間1時間半を切った。
ここから入れ替えフィッシュを追加してスコアを重ねることができるか⁉︎

(62)15:25 川村/本湖でもクルーズ

「ひょっとしたら今日はワンテンデー?

本当に1日やり切らないと分からないですけどね。

あー、でもこんなに狙った釣りがダメな日があるんだなぁ」

実績場のフラットでワンタンを引き、再びクルーズするも反応はなし。

(63)15:45 川村/プラでの反応

「ちょっとした崩落でゴロゴロしてます。

ちなみにここもバイトはありました。

まだ言ってるかって感じですけど。

ただ(バスの)着き場であることは確かなんで、状況によって変わるのかもしれませんけど」

残り時間30分。

わずかなヒントでもしらみ潰しに撃っていくのみ!

(64)15:45 大津/「やっぱり食わないかあ」

仲台の岩盤に再エントリー。
ジグヘッドは1.8グラムのままに、スーパーリビングフィッシュの3インチにサイズダウンしてアプローチ。

「よし追ってきた、ああダメかあ。反応するのは一投めだけですね。時間なくなってきたなあ」

(65)15:51 三原/「スイマセン、越えちゃいます」

もう下らない予定だったワープゾーンへまさかの…。

ラスト30分を切ったところで、最下流へと臨む。

「あ、やろうとしてた方向に大津さんがおる。てことは、残りはひとつ朝イチの場所だな」。

岩盤+立木+水深5メートル前後のキーワードは、最後に炸裂するのか!?

(66)15:57 川村/あと3分、1投!

ラストはもう少し下って沈んだ立ち木を撃つ。

「見過ごしがちなんですけど沈んでます。

ただ時間が。10分あれば戻れる、かな?」

とはいえ帰着遅れは厳禁ということで、15分前の16時ちょうどに戻ることに。

途中スクーパーマグナムで1投できればとリグりながら桟橋へ向かう。

「投げられるチャンスさえあれば、奇跡が起きるかもしれないので!」 最後の最後まで諦めない!

(67)16:03 大津/最後の望みをかけて!

ボート屋周辺まで戻ってきた大津さん。
ここに最後の望みをかける。

「プラでは夕方のフィーディングはあまりなかったんですよね…。さあ、最後にロクマルチャレンジして終わりますか!」

(68)16:08 三原/残り7分…

「勝っても負けても、この時期に自分が思うベストゲームはやれたと思う」。

帰着へ向かう道中、こう語った三原選手。

「まだわかんないすけどね、最後の最後までは」。

桟橋付近でラストキャストの時間はまだ残されている。はたして…。

その時ちょうど川村選手も帰着へと向かっていた。

(69)16:14 大津/そしてタイムアップ!

最後はロクマルクラスがいる水中の立木を攻めるが、ここでタイムアップ。

「よし、やりきりました。戻りましょうかっ!」

(70)2022艇王チャンピオンカーニバル結果発表!



およそ8時間に及んだ死闘もいよいよ決着!


三原直之選手 1尾1170グラム
川村光大郎選手 0尾0グラム
大津清彰選手 3尾2090グラム


以上の結果によって、2022年艇王にして、記念すべき第10代目艇王の栄冠は大津清彰選手が獲得しました! 

おめでとうございます!

現在は3選手のクロストークが繰り広げられておりますが、そちらの模様は後日の当サイトにてご報告させていたたまきますので、今しばらくお待ちくださいませ。


本日は長らくのご視聴を誠にありがとうございました!

最後に、素晴らしい戦いを魅せてくれた3選手に大きな拍手をお送りください!(拍手)

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